・汎用エンジンのスレで見返していたが、クボタのGH280の故障の症状として最もありそうなのはバルブ関係という見立てがこちらでも出ていた。タペットの減少や増大は知らないだけで実際は結構あるそうで、調整するともっと寿命が延びるのにという声も聞こえた。減少するとカムのベースまで削れるし、増大するとカムプロフィールがきつい所で当たるのでバルブ後端などがやっぱり潰れる。実際ステラなんかもオイル管理悪くて音出てたしなぁ。
さらに汎用がそこ弱い理由を推測。古い設計やコストダウンがあるのでバルブシートやバルブ素材が適当な事がまず一つ、ガイドも燐青銅とか使ってないのもあるみたいだし、カムの保持も甘かったりするんだろう。またオイルラインが弱い可能性もある。特にOHV化している奴(GHもそう)はオイルラインがしっかりないといけないが、どうなっているのだろうか。SVはそういう心配はない(が、調整が激しく面倒)。オイル管理が悪いという話ももちろんある、フィルターとかないしな。
でも、もっと感じるのは出荷時の調整、シバウラで経験したけど、500時間のトラクターでタペットがミリ単位であいてた事がある。ライン組み立てだとタペットをきっちり出す作業なんてやってられないので、かなり適当に組んでる。特に技術力がない所(製品精度が低いのでバラツキが大きい)とかな。それで増大が大きくなるんじゃないかと。だって、汎用エンジンなんてバルブはとても小さいので負担なんか軽いんだよ?
タペットなんて密閉度だけだとつい考えてしまうけれど、これバルタイの一部なんだよね。無駄にでかいカム入れたエンジンがアイドル安定しないように、そういう事ってあるんだろう。今年の農閑期にはエンジンのバルタイ調整祭り、いいかも知れない。
・昨晩から祭りの花火があがり、今日も朝から放送が聞こえてくる。隣りの地区のオンバシラ祭がはじまったみたいだ。GWは立てオンバシラだからなぁ。うちの地元もそうなんだが、個人的には祭りに出たのは小学生の頃と5年前の3年間ぐらいなので、あんなのさっさと終わればいいのにと思っている。高山みたいに観光資源にしているならともかく、地元限定だし。山車が下手に登録文化財になって捨てられなくなって徴集来る事に震えるのは嫌だ。あんなのダンプの車軸に乗せてていいじゃないか。
・塩尻の片丘でまたメルシャンが巨大なワインの圃場を開くそうだ。あそこらへんは畜産飼料とか蕎麦とかの大きな圃場が多いし、逆に水がないので水田とかは難しそうだから、ワインブドウには適していると思う。「一圃場一ワイナリーが理想」と社長が言ったそうだが、経済的には大変と言っていたので、おそらく山梨の醸造施設に持っていくんだろう。ただ、日本ワインの規定改定で原料産地と醸造場所の表記が必要になるから、以前のように長野県産ブドウが大量に山梨に行っても素性が不明って事がなくなると信じたい。品種はメルローだそうで、なんかもう最近新品種に挑戦するのが流行みたいな所を、「うちはメルロー」って割り切れる強さが塩尻にはもうあるんだなと。例えばベリーAなら岩ノ原みたいにね。地元はシャルドネ!と言いたいのだが、シャルドネって品種の味が薄く、それぞれの土地でそれぞれの味になる柔軟さがあるので、メルローみたいな形にはならないと思う。シャブリ・スタイルとかマコネ・スタイルとかね。
・仕事は朝、消毒、連絡付かなかった人達にも連絡出来て出来たが、風が比較的あって、一番臭い石灰硫黄合剤散布に向いた日ではなかった。機材は正常だったが、片付けを念入りにやると1時間はかかる。いっそ軽トラにのせっぱの機材であちこち消毒した方が楽なぐらいだ、一々掃除しないでいいし薬液使い回し楽だし。パープル園は風がもう強いので消毒は明日に回した。
・接ぎ木苗が発芽して栽培容器の中が先に展葉した葉っぱでわさわさしてしまったのでポットに定植した。結局最初の容器のは全滅してしまった。原因は加温の問題。接ぎ木部分の癒合には25度とか28度と言った高い温度が必要で、実際それで癒合は上手く行って発芽も見られた。ところが発根が前々駄目だった。20度以下にしたロットだと上手く行ったので、癒合させてから温度を下げれば良かったのだが、テトラの固定温度ヒーターを使ったためそれが無理。二つめのロットは可変サーモだったからそれが出来たし、温度が上がってからはヒーター切ってエアレーションだけでも根っこはモニョモニョと生えて来ている。
じゃあ二番目ロットは全部上手く行ったかと言うと2点の問題が(最初のもそうだが)あった。一つ目はカビ、接ぎ木を入れると水蒸気でべちゃべちゃになり、カビが大発生して穂木が死んでしまった。最初の奴でもカビは出たが一応ついていたので安心していたが、ひどいカビになると死んでしまう事が分かった。
最初のは密閉度が低かったので水蒸気がある程度抜けたのではないかと思うが、一番いいのはもっと開放させても温度が維持出来る外気温の中で管理する事である。それにはハウスでも2月後半以降で接がないと難しい。1度高温にしてから低温に落として発芽抑制して管理出来るのなら可能だろうが、水耕の場合はある程度の温度が欲しいからなぁ。
二番目の問題は単純に穂木の接ぐタイミング、あまり乾いた穂木を使った所は台木のみ発芽した。切り口は緑でもやっぱり駄目になりやすいし、これは怠慢でもなければ大丈夫なレベルではあるが。
いくつか接ぎ木で気がついた事。まず癒合、発根とも台木が太い方が上手く行った。こんな太いので大丈夫なんか?(木質化し分化しきった細胞は発根が悪いはず)と思った奴も、皮下なり切り口からどんどんカルス発根をしていた。なので根本の太い部分も安心して使っていい。また、以前から分かっていたが芽の部分が生活性が高いので発根もしやすい。芽と根が同時に出ているのが多数ある。今年は1芽で接いだが、高く接いだ方が色々いいので、二芽で切って下を根っこにしてしまうのが一番いい(芽を欠くのが手間だが)。
品種別の癒合適正もあるようだった。シャインはそこそこ良く、まともに作れば3割から5割はいきそう(生育が遅い奴が2割ぐらいある。選別後管理すればおそらく物になる)。パープルは二番目ロットだと作らなかったのだが、芽が強い分、台がついてこない感じがある。まあこれ増やす気は今はないからいいが。そして某ワイン品種がかなり良かった。穂木も良かったし接いだタイミングも良かったのだが、穂木の発芽が良かった。私がすごい作りたい品種とは違うのだが、棚なら軽く1園分になりそうなので、どうしようかな。
定植は12cmの普通ポットだった。深ポットも一応あるが、早川さんの本の牛乳パック挿しにあるように、芽まで埋める場合には必要だが普通はいらないかな?って感じだ。ただ、ブドウの芽は誘引すればいくらでも伸びる反面、自由だと伸びないので、この状態での管理はせいぜい50cmぐらいまでで、そこからは再び植え替えした方が生育はいいだろう。台木のみの苗もかなり出来てしまったので、こいつらは緑枝接ぎ候補。面倒なので圃場でもう管理したい。こいつらは上からの潅水で以前失敗したので、底面プール潅水にしたいと思う。雑草対策にもなるし、管理の省力化にもなるはず。根腐れは大丈夫・・・だよな?
次ぎにシラカシのドングリもポット苗で植えた。頑張ってドングリ拾ったけど、余裕で余った。半分で充分だったな。3つずつ10cmポットに植えた。割れて駄目になってそうな奴も、切ってみると中は真っ白で成長出来そうだったり期待。使い道は分からん。余った種ももったいないし、畑にでも播いてみるか?
最後にティフブレアの播種、200穴のピット苗をタキイでも出しているので、一番安い20mlの種で作ろうとしたのだが、果たしてどのぐらい播種出来るのかと重量管理してみた所、手で適当に5~10粒程度を播いた所、200穴トレー一枚で1g使うかどうかという感じだった。20mlで袋込みで20g、種の正味は15~16gなので10枚以上出来る計算になる。ちなみにタキイからピット苗を買うと、4枚で1万5千円ぐらいします(昔は2万超えてたのでまだ安くなった)。種だと500円です。そして、ピット苗は注文してから作るので、どのみち二ヶ月ほどかかるそうなので、自分で作れば種600円、土、トレイ(一枚100円ぐらい)、労働力で16枚が2500円かそこいらで出来るはず。播種は播種機作ろうかと一時期考えたりもしたのですが、種が思ったより多くて精密播種しないでも充分な量が蒔けるので、よほど大量に作りたいのでなければいらなさそうです。まあプラグ苗播種機1個あれば、他の野菜でも使えるだろうけど、うちブドウ農家だし。ティフは一応畦畔緑化用ですが、場合によったら園の際の緑化に使うかも知れません。ここはノシバ以外決定的な管理方法がなくて、防草シート使う事が省力化でありますが、風で飛びやすくなかなか上手く行ってません。まあティフも雑草を100%防ぐ訳じゃないそうですけどね。そうそう、門外漢なので知らなかったのですが、プラグ苗のトレーのサイズってちょうど田植機の苗箱にぴったりなんですね。って事は成苗用の精密播種を作ればそれも応用に使えるって事かな(苗箱で作るのは普通中苗まで、大苗にすれば活着はさらにいいのは分かっているが、田植機に向かないという説の他、育苗播種が従来のばらまきタイプが使えないって問題がある)。
ちなみに、20mlの種をばらまくと2~3㎡の芝生になると書いてある。値段が500円ちょいだから、本当に出来れば高麗芝のソッド苗あたりの1/3ぐらいの価格になるが、下準備やらが必要。これがピット苗になると一㎡に16~36株という事なので、200株だと5.5~12.5㎡になる。16枚だと88㎡~172㎡。40~80倍ぐらいになる。
・夕方からはパープル園の巻き藁外し、ちょい除草、外した竹の間はしら回収、石灰硫黄合剤袋洗い。
・明日は朝一パープル園の消毒、例の苗の移植、ハウス、ネットらへん。
Posted at 2017/04/29 20:36:10 | |
トラックバック(0) | 日記