2016年10月31日
・ポリカで作った窓の閉まりがずっと悪かったので、少し大きく作りすぎたのかと修正、Pカッターで切る訳だが、ポリカの弾性ってすさまじくて、なかなか折れてくれなかった。修正して入れて無事閉じ・・・ない?これ以上切ると多分枠に隙間が出来てしまうというか、こんなはずはないと思い反対側のガラスの窓を分解して組み直したら無事閉じた。以前から何度も経験してほんと嫌になっているんだけれど、アルミサッシというのはあれ不良商品だね。断熱性もさる事ながら、本来は歪んではならない歪みがあって、ガラス支えパッキンが緩んでしまい、1度緩むと噛み込んで絶対戻らない。元に戻すには分解してはめ直すしかない。アルミ素材をけちって強度がないのか、素材じゃなくて質がチンケなのかともかくアルミサッシは錆びない以外にいい事が何にも無い。ガラスというのがかなり重い物質であるという事をガン無視したかのような設計だ。掃き出し窓だと中間に補強が入ってるから大抵平気なんだけど、一枚窓が一番ダメだ。
・他は家の片付け、風呂場や便所などの掃除、ベランダ温室のネタになる物を買ったりしてきた。加工ベースなので廃材でもいいぐらいだと思っていたら、ちょうど傷物が安く手に入って良かった。浮いた分で、パネルソーの部品も購入。窓もそうだが、板を正確に切る装置があれば作業性がかなり上がるのだが、なかなかそうも行かない。ホームセンターのパネルソーは木材専用だが、今回買った素材や樹脂なども切ってくれない。自分専用ならマルチチップソーでも付けてなんでも切れるのに。
・ステラのエア圧を計ったら、こっちも全体的に0.3kgほど落ちていたのでガススタ持っていって補充、ついでに窓も綺麗にした。燃費はもしオヤジがちゃんと給油ごとトリップをリセットしているなら260/18,1=14.3kmという事で、どうやればこんな悪い数字が出るのやら・・・という感じではある。
暖気もしっかり、エア圧も若干高めに入れた状態でタペット調整後のテストをしてみたが、妙な谷は感じられずアクセルを踏み込むと頑張って車体を引っ張っているのが感じられる。大まかにアクセル1/5以下のエコモード、2/5~4/5のスポーツモード、4/5~全開のパワーモードと言った感じで、スポーツモードの時に凝縮感というか吸気をしっかりして圧縮上がっている感じがする。感じだけで速度はたいした事ないけど。パワーモードだと恐らくCVTの滑りが出るので油圧を上げているのか高周波のうなりなども出てくる。強く加速した後のアイドルは安定していて大変静か。最近はウォームアップまではアイドルアップで回転が下がりづらいが、しっかり落ちると静か。
操作感などは軽いけれど、少しだけステアリングに小さな振動を感じる。周波数が結構高いのでエンジンの振動が入っているような印象もあるが、ちょい不明。
・SSの一部でステアリングのロッドがえらい遠い取り回しになっている事、特にナックル同士が横に繋がれている構造について、ジムニーの試乗記で沢村さんが「なるほど!」という解説をしていて参考になった。ジムニーなどクロカン4WDだとサスストロークが大変長くなる一方、車幅は小さい方が良いので、タイロッドをラックから直で生やしてしまうとロッドとアームの長さの差などでステアリングが勝手に切れてしまう(バンプステア)。それを避けるためにはタイロッドを出来るだけ長くする事が必要だが物理的限度がある。なので、ロッドを左右連結にして中間アームで入力する形にする事で対処しているらしい。農機具にはこの形式が多いので勉強にもなった。もっとも、農機具でフロントサスが独立している物は見たことがない。ついててシーソー式、無いのも多いけどね。
Posted at 2016/10/31 21:06:40 | |
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2016年10月30日
・今日はステラのタペット調整で終わった。もう3時30分と言うと夕方って感じで日没5時と日が短い。冬になったと感じる。調整は作業姿勢が楽だったので、かなり詰める事が出来たと思う。これまで検証した事がなかったのだが、シックネスゲージの抵抗の有り無しのクリアランスがどのぐらいか調べたのだが、ギリギリ入るぐらいを基準にして、スカスカに感じるぐらい緩くしても0.01㎜も違わなかった。スクリュー式なら誤差0.005ぐらいに出来るんじゃないかな。それだけ合ってるとエンジンの回り方も揃って精密な感じは出る。でも、街乗り特化ならもう少しクリアランス作ったカムの方がいい気はする。もう少し軽い車体に積んでMTで高回転まで引っ張るならとても良いと思うけれど、現状だと車体の重さに負けている感がある。プラグの焼けは熱価一つ落としで若干白いが、オイルが結構入っているので灰分の影響も感じる。というか、オイルこんな上がってていいのか?クリーナー入れた方がいいかも知れない。どのみちそれまでのオイル管理が悪かったので今回のオイル交換サイクルは上げてないといけないし、ディーゼルオイル入れてフラッシングでもするか。
・ソーラー温水器の配管の断熱も追加し、小屋裏の換気も塞いで少しずつ冬支度をはじめている。昼も寒かったが、日照はあったので温水は出来ていた。やっぱりスタイロ切り出してカバー作らないとダメだろうが、あれ接着出来るんかな。
・家にいる時間が伸びてネコがよく構ってチャンしてくる。まだコタツには入ってこない。部屋はコタツが気持ちいい。
・明日は請求書関係とか外務関係やって、家も少しやれるといいな。
Posted at 2016/10/30 23:56:19 | |
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2016年10月28日
・部屋掃除してコタツ出した。ただコタツって電気を浪費するのが気に入らない。充分に断熱すれば最弱運転でも一冬ほぼ問題なくて、消費電力も最大200Wあたり、通常は80Wぐらいだそうで(実測77Wあたりだった)、電気代にしても一時間で2円とかだそうだ。たとえば出来が悪い白熱灯ランプなんかを2個付けっぱなしで暖まれると思えば安い。が、逆に言うとそんだけ電気を使っているという事でもあります。
で、長野県では昔っからマメタンコタツというのが使われていました。うちも親戚で何件か使っている家がありましたし、ホームセンターでマメタンは安く売られています。あれなら電気使わないし安いんじゃないかと思って調べてみました。マメタンは12kgの袋で1000円台で売られていたと思うが、大雑把一粒が4~5円で、24時間ほど暖かいのだそうだ。コタツだと4~6個を使うのだそうで、そうすると16~30円/24時間となり、1時間あたり0.66円~1.25円あたりになる。電気が2円程度なので利便性など考えるとあまりお得には思えない。また、電気コタツはスイッチのオンオフが出来るので8時間使うなら16円とか出来るが、マメタンは1度付けたら付けっぱなしで、急速立ち上がりは出来ない(一応調整は出来るみたいだが)から、ランニングコストは固定みたいな所がある。
さらに電気コタツは物があるのだけれど、マメタンコタツは購入しないといけないが、これがまた高い。古いヤグラコタツの分際で3万円ちかい物も存在するし、出っ張りが大きいので寝っ転がる事も出来ない。なので、私の親類は皆マメタンを掘りごたつで使っていたが、あれもまあ横にはなれない。うーん、これだとメリット薄いなぁとは思ったのだが、マメタンアンカならある程度使えるかも知れない。マメタンアンカはコタツの小型版みたいな物で、4000円ぐらいでマメタンが1個入るそうな。その分火力は劣る訳だが、メーカーは2個入れればコタツになると言っている。もちろん「マメタンを2個」ではなく「アンカを2個」という事なんだろうが、うちの最強にモッフモフにしたコタツなら1個でも結構暖かいんじゃないか?という気がする(当然だが電気コタツとしても電気を入れる時間が短くなる)。あとはベース暖房よろしく暖められる事かな。実際4~6個マメタンを入れたコタツを運転しておくと部屋の暖房がいらないという人もいる。
という事で面倒だけど、マメタンの熱量を計算してみた。マメタンはキログラム熱量が23.9MJ=5800キロカロリー、60g一粒だと350キロカロリーで、24時間燃やすと毎時は14キロカロリーになる。一方電気は1kwhが860kカロリー、弱運転が80Wだとすると68.8Kカロリー。マメタンは5個でほぼ同じカロリーになるので、やっぱり4~6個入れて付けっぱなしと同じというのは正しいようだ(熱効率の違いがあるだろうけれど、それぞれ条件が違うので無視)。じゃあメーカーの2個でコタツというのが全くのでたらめかと言うと、マメタンアンカは吸気口を広げると17時間とかで燃え尽きるので、20キロカロリーぐらいでの運転が出来るから、2個で40キロカロリーと電気コタツの2/3ぐらいまでにはなるからだろう。あと、マメタンアンカは文字通り接触暖房に出来るので、足を直で置ける熱源である事も大きいかも知れない。
まあとりあえず電気コタツ出した所、間欠運転でもかなり暖かいので、しばらくはコレで行けるようにしたい所。窓は昨年ポリカ内窓にビニールシート追加の三重窓で相当暖かくなったが、やっぱりビニールは固定が難しくて剥がれてしまっている。やるとしたらもう一枚ポリカダンボール足して3重窓化する事だろう。あれだけ薄いと言ってる壁ですら、それでも二重窓よりは温度が高いのが非接触温度計使うと分かる。
念の為マメタンの地元での価格を調べたのだが、今年で言えば12kgで1280円であり、60gだと200個入っている訳だから、1個は6円ぐらいだった。ネットだと12kgで1700円~2500円ぐらいの情報が出てくるので、そうするとまた値段が変わってくる事にはなる。8,5円~12.5円にもなるので、到底ペイするとは思えない。結局の所、すでに持っている家庭がイメージで使い続けているのがマメタンなのかも知れない。
・ミライースで120kmほど国道19号をドライブしてきた。あまり障害や遅い車にも当たらず、坂道でも煽られず、自由なペースで走った結果、リッター28,2kmというとんでもない数字が出た。カタログ燃費が30kmだから、達成率94%にもなる。が、あれだけ好条件の場所をエコドライブに徹してもクリア出来ないカタログ燃費って嘘つきもいい所だなというのも感じる。まあミニキャブの2倍走るんだから、絶対的にはすごい事ではあるが、欧州車ぐらい余裕があればカタログ値超えてるんだろうな(もちろん元のカタログ値は低いのだが)。
何度目かの遠乗りではあるが、気がついた点として、やっぱり電スロの制御がある時点で大きく変わるのが気になる。基本的にはスイッチ的に速度を一定にするように働くので、エンジンを操作している感じがうすい。そこから負荷が増えて維持出来なく成ると、アクセル操作をサボるとすぐに失速する。登坂での失速度合いがかなり大きいのは気になった。で、負けないように少しでも踏むと、すぐにアシストランプが非エコモードの黄色に切り替わる。まあ昔のD4とかもエコモードとかリーンバーンはすごい狭かったので、同じような物だと割り切るしかないか。踏み込めば結構速くは走れるんだし。あと、レスポンスは鈍いのだが、開け始めのドン突きは下品だ。ここの切り替えはアナログに遠く及ばない。
また19号はかなりペースが速いので、あの中でタウンカーの動力性能が見劣りするのはしょうがないかも知れない。加速おそいなーと思っていても、実際には60kmあたりまではすぐに伸びている。あとは下り坂だと登坂制御がなかなか入らず、アクセルオフで惰性で下ると80kmあたりまで簡単に伸びてしまう。抵抗が低い。ハンドリングは常にドアンダーで、アクセル踏んでロール止められないので、フーラフーラと落ち着かない。ダンパー入ってるのか怪しくなる。
途中運転があまりに退屈かつ、CDでクラシック流してたら眠くなったので一眠りしたのだが、運転が面白い車では間違ってもない。それでも燃費がぐんぐん伸びるのだけは面白い。あと、耐久性に関して思った事として、ここまで回転下げて走ってるんだから、普通のエンジンより走行距離面での寿命は長いんじゃないかな。ノーマルミラが10万キロなら、ミライースは15万キロで同じ回転数とかになりそう。
ただ、ステラでも同じような所を走るとリッター24近く走った気がするので、リッター4kmの改善をどう捉えるかって気もする。20%も良くなったと言えば良くなった訳だが、
・駅前の丸善(本屋)で専門書を買いに行こうとしたのだが、駐車場は順番待ちだし路駐だの割り込みだので運転もストレスたまるし、「駐車場代で通販した方がずっと有意義じゃん」という事に気がついた。つまり、もう大規模店ですらいらなくなってきている。もちろん、欲しい本以外の物を見つけるとか、本の内容をある程度確かめてから買うとかはネットだと出来ないケースもあるのだけれど、買う方も売る方も実店舗の価値がどんどん下がっていると思う。もちろん絶版の古本にしてもパトレイバーとか集めようと思ったら苦労する所だった。
・小説版パトレイバーの話の続き、遊馬と父親の確執と兄の死について。これ、後書きで伊藤さんが書いているのだが「横手さんは上手く理由付けをしたけれど、最初からこういう設定があった訳ではない」のだそうだ。遊馬は次男っぽいとか、父親と不仲であるとか、なんとなくあった断片をつなぎ合わせている。なので、前の巻でも書かれていたが、すべての世界は平行線であって、これが全ての世界の公式設定という訳ではない。が、横手さんはあちこちの世界のバラバラの設定を汲み上げて、まるでそれが真実であるような話を作り出し、しかもちゃんとドラマとして見せる物になっている。
こっからネタバレになるが、遊馬の兄は優秀な技術者だったが交通事故で若くして亡くなった。遊馬はその原因が父親の帝王学というか人を駒のように使う性格によるストレスと感じ、一方で王位継承権が繰り上がって自覚した自分の権力欲や兄への引け目から父親の言いなりになるまいと家やレールから飛び出して特車二課に入った、となるらしい。若い兄が企業の重要な技術者というのもヘンに感じるが、発展過程の産業というのは案外そういう物かも知れない。逆に篠原の社長に関しては経営者としての才覚というか性向は感じるが、技術者としての独自性などはあまり感じられない。一応実山さんと二人三脚でやってきたような話もあるが。遊馬のあのガキっぽい性格も、一つは跡継ぎっぽくなりたくない現れなのかも知れない。
レイバー世界に関しても横手さんはすっごい斬新なとある問題の解決を見せている。実はパトレイバーだと形式の重複問題がある。メディアによって第一小隊が使っているのが96式改だったり97式だったり95式改だったりする。一応ウィキで合理的な設定はされているが、多分それぞれのメディアで見ている人にとっては、それぞれの世界で別々なんだろうと感じている事と思う。で、この96式にはアスカというサブネームがついていて、篠原の所沢工場で作っていた設定になっている。このアスカというのは篠原が途中で吸収したレイバー企業で、オートバランサーはここの技術が元になっている。つまり型式の重複はメーカーが違っていたという理由付けが可能になる訳だ。一応篠原重工というブランドではあるが、そもそも篠原が企業の買収で成長したので、それぞれの工場も独自色があり、お互い競争関係に置かれているという設定もそれを裏付ける。言ってみれば日産におけるプリンスとかそんな感じ。漫画版でもちょっとだけ、篠原に身売りした企業の話が出てきて、経営論が出てくるが、前例がある訳だ。
ここらへんの話がリアルだなーと思うのは、パトレイバーは90年前後の作品で、バブルと崩壊の頃の話なのだが、ちょうど同じ頃の井深大(ソニー創業者)が本田宗一郎が亡くなった時に出した「わがとも本田宗一郎」という本が大変ためになる。ソニーとホンダという日本が世界的に売れた元になった企業なのだが、当時のバブルの風潮およびソニーやホンダがマーケットとして切り開いた北米企業の没落原因への鋭い分析が綴られている。井深も本田も技術者で、しかも専門教育を受けた狭い分やの専門家というより、根っからの機械馬鹿で専門教育はあまり受けてないけれど、素人の怖い物知らずで夢に挑戦してきたので、何はともあれ物を作るという事を大変重視している。作らない企業は価値がないと。それは経営無視ではなくて、自分達が右腕となる経営のプロに恵まれた事も言及しているのだが、それでもペーパーカンパニーや製造の海外移転にすっごい慎重である。その中で「北米は余所で作った方が安いからと製造を海外に投げて空洞化してしまった、なのにビッグスリーの社長は大変な高給取りである」と述べている。今の本田や日産やソニーを見たらどう思うかとも思うが、ほんと経済の変化は遅れて波及していると感じる。そうそう、もう一つこれも重要な指摘だと思ったのは、「日本人は物まねが上手いから、一つの企業が核心的な発見発明をすると、(技術を盗んだ訳ではないけれど)日本の企業全体のレベルがあがる」と述べている。本田がマン島で結果を出せたから、ヤマハやスズキも「俺らもああいう事出来るはずだからやろう」と思えたという訳だ。ここらへんになると、篠原だけの話じゃなくてシャフト含めた企業論になるかな。
・丸ノコの部品が届いたので刃を付けてテストカット、無事使えた。ボルト穴に粉が沢山入っていて固定しづらかった所を見ると、案外作業場で放置されていたのかも知れない。エアブローやスプレーで清掃。前からある安い165㎜に比べると回転が滑らかかつトルクがある感じがする。185㎜のはアイウッドの天匠 レーザー消音クロームメッキというミドルクラス(185㎜だとボトムレンジはラインナップにない)で、165㎜の方は先日山真のブラックタイガーに付け替えてテストしてなかったので、それぞれ杉の30㎜ぐらいの板をカットしてみたが、どっちも良く切れる。以前165㎜についていた安物なんかに比べると、切りはじめの抵抗感やバリなんか比べ物にならないし、音も大分静かになった。まあ、その中でも185㎜の方が切り幅が大きく慣性や周速度も大きいためか、気持ち滑らかに切れる気はする。ただ185㎜は鉄板ベースなので滑りが悪い。パネルソーにした時には関係無いのだが、丸ノコとして使う時は気になるだろうな。
Posted at 2016/10/29 22:05:54 | |
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2016年10月28日
・週末に東京に行こうかと思って、面倒な区間は高速にしようかと検索したら、今って深夜割引とか休日割引とかあるんですね。深夜0時から4時は30%引きとか、地方高速は休日30%引きとか。ふーん、そんな事出来るんだと思って調べたらETC限定。またかよ!
ETCは私は大嫌いだ。というのは、これは大前提として「日本の高速道路は永久に有料のまま」という悪しき風習の既得権益に、日立や東芝、富士と言った公共事業にたかるシロアリが群がって出来たシステムである。民主党政権時に高速道路無料化の道が示されて休日1000円乗り放題とかやったのだけれど、結局民主党も解党してしまったので有耶無耶に。さらに、料金システムにあからさまなインセンティブ付けて安く見せてるけど、本来ならそこまでETCだけの優遇をする事は公平性からかなり疑問がある。まあ、お仕事で高速乗る人達がETC使う事に関してはしょうがないのではあるし、ETCの本体価格は安くなっているので、数回使っただけで元が取れるという判断もあるのだろうけれど、ETCシステムの保守メンテで莫大な金が公共事業コングロマリットに流れて高速道路の本来の価格をつり上げ続けていると思うと、ほんと民主党のヘタレ具合が悔やまれる。原則10年で無料化って決めりゃいいのに、原発同様だよね。有名なのだと麻生の会社は高速道路の資材の調達元だからなぁ。
無料になると高速が溢れるから高速にならないから有料でいいという意見も当時見た。まあ高速料金というのをそういうプレミアム道路みたいに捉えるならそうだろうけど、もし一定量の交通であるなら下道がその分空くので、その下道の速度と高速の速度の妥当性の差で自然に交通量の分配が行われるから、トータルでの交通はスムースになる。安くなった分交通量が増えるだろうという指摘もあるが、言葉悪いがそういう無駄使いが経済回すのであり、毎年GWに大渋滞するような道路インフラが、地方議員のあぶく銭のために利用料を正当に投資されてない現象を考えれば、「高い料金設定にして利用を下げる」という事にどの程度正当性があるのかは自明だろう。
もちろん、「モータリゼーションの時代は終わった、列車だのエコな手段に以降すべき時だ」というのなら分かる。というか、図らずもその方向に日本は行っており、自動車が売れないで経済沈下している。ただ、高速道路の高い値段が交通費用に反映されて首都圏により近くないと事業や家計が経済的にペイしないという問題がある。もし高速料金がなくなれば、多少遠くに経済圏を広げてもペイするので、地方分散が進み、首都圏一極集中が緩和されるのでは?もちろん単体で成立はしないけれど、高速道路料金が一極集中に影響を与えてるのではないかと思うのだが。
・昨日褒めたあずみアップルが今度はリンゴの氷結ワインを出すそうで、買いに行って来た。たしか安曇野ワイナリーも紅玉の「紅木花」とか出してたと思ったが、現在は「アイス紅玉」という名前になっている。これはソムリエも絶賛しており、大変美味しいのだが、フルボトル換算で6500円にもなる高級品なので、おいそれとは飲めない。一方あずみアップルのはフルボトルでも半値以下、ハーフで1350円ぽっちである。ただ、原料は当然違っていて、小粒果実とか摘果されるいわゆるクズだの青だのを使った物のようだ。廃棄品の有効活用と言うとちょっと言葉が悪いか。ただ、青果実には別の効能があって、ポリフェノール量が普通のリンゴの10倍ぐらい含まれるという話があって、青森の大学でジュースにしていたと思った。が、食べたら当然酸っぱいアレを飲むのはきつそう。
で、さっそく買ってきたのだけれど、お店で聞いたら紅玉のワインがすでにあって、それ8割に青み果2割ぐらいで作ったのだそうだ。それでもポリフェノールは3倍ちかく多いのだそうだ。味としてはアイスワインっぽいとろみのある甘さだけれど、未熟果特有の粉っぽい後味みたいなのが少し薬っぽくて好き好きかと思う。
・母親からミライースの足回りから異音がする、多分空気圧が少ないはずだから見てくれと言われて「そんなんガススタで自分でみろや!」と思ったけれど、空気圧不足で異音まで出るのもおかしいのでホイールナットの締め付け不良とかだろうとチェックしたら、空気圧は確かに1.8kgぐらいとかなり下がっていた。以前メンテした時に2.4kgぐらいにはしておいたはずなので、ここまで下がるのはパンクかとも警戒。とりあえずエア圧低いのが多すぎるのでガススタで全部補充したが、平均敵に1.8kgぐらいだったので自然減少の模様。確かに真夏35度で2.4kgだと、最近の10度近辺だと下がって当然だが、計算サイトで換算しても2.2kgぐらいという数字が出た。これまでがどうか知らないが、エコタイヤは元の圧が高い上、軽量化のためゴムが薄く、エア抜けがもしかしたら早い傾向があるのかも知れない。
交換後だが、若干走りが軽くなったかなー程度だったのだが、ガススタで満タンにしたので燃費計もリセットされて新しいカウントがはじまっていたのだが、それ以前が平均17.2kmの所、今日一日乗った結果が23km以上だった。遠乗りだったのでフェアな比較ではないが、想像以上にエコタイヤはエア圧にシビアで、低圧時の燃費悪化が激しいかも知れない。例えばスポーツタイヤは元の燃費も悪いが、サイドが高くトレッドも固められているので、サーキット走行用に1.6kgあたりで走り出しても極端に悪くはならない。
あとは自分のみで遠乗りなので、人工レザーをダッシュボードに敷いて運転したので前が良く見えた。しかし雨だったのでエアコンの除湿を入れないと曇るから、こういう時はとても困る。やっぱりダイハツは白色ダッシュは絶対廃止して欲しい。タイヤのエア圧を上げた時の挙動だが、タイヤだけさっさと動きを済ますので、上体とのマッチングは悪い。それにしても、ほんとハンドルが一定から重い車だな。パワーデリバリーは電スロはガバナー的な制御をするので、定速走行はやりやすい。坂道でもアクセル一定を「速度一定」だとECUが判断してスロットル開けてくれるので、誤差1kmで登り続けるみたいな非電気スロットルだとかなり気を使う運転が簡単にできる。アイドルストップ制御も違和感ないし、なんで電気制御にここまでコストと知恵を絞れる所がハンドリングはこんなチャチいのかと思う。
・出荷がやっと終わったので、以前から気になっていた所に出かけたら、全部びっくりするほどの幸運というが偶然で非常にツイてた。まずワイナリーはボトリングしている真っ最中だった。ラベル貼りは良く考えたらこの後なので、まだ見てない。焼き芋購入。
次に元レストランのウェイターだった人のお店に行って食事、落ち着いた店で牛のトマト煮込みはじっくり加熱してあってホロホロと崩れる極上の食感だった。デザートなども凝っていたし、ボリュームは充分、セットだと思えば割とお安い。そこでうちのお手伝いさんの話もしていたら、なんと偶然本人が入ってきた。全く打ち合わせもなにもしていないのにびっくりだし、私もその人も今回が食事は初めてだそうで、おそろしい偶然。ただ、大きい車にお乗りなので、先に食べた私は駐車場から車が出しづらかった。バックでそのまま出るのが正解だったのかも。その足でお墓参りしてきた。
あずみアップルでは件の未熟リンゴのワインを購入、一本はお世話になっているリンゴ農家さんへのお土産。他に09年のシャルドネが特別価格だったので購入してしまった。仁科に関しては大町の市民がラベルも名前もコンペと投票で決めたそうで、たしかに土蔵のモチーフとして「ちょうじや」はあるかもねという話だった。ただ、仁科のブドウ農家にしろ、青木ヶ原にしろ、30年前に40代ではじめた農家さんは70歳ぐらいで、どんどん離農、というか農家続けて死亡というのが増えているそうで、若い人が少しずつ入っているのだそうだ。それは私も良い事だとは思うが、全く繋がりがない状態で園主が切り替わるより、出来れば継続的にシフトするようなマッチングが欲しい所だ。
その後、隣りに出来た大型直売施設「ハイジの里」に行って来た。ここはJA安曇の経営らしいが、JA色は全く無く、中のテナントも独立系とかかなり自由で活気がある。イベントのチラシも沢山あるし、6月オープンでもう10万人目だそうだ。地元ワイナリーが先日15年目ぐらいで250万人だったので、年17万人ぐらいだから、いかに多いか分かる。と言っても、ハイシーズンでの数字なので、年に均せば20万人ぐらいかなぁ?面白かったのは、産地放牧の豚肉の総菜があった事かな。リンゴのピザがあったので買ったが、こういう地元食材をどん欲に利用する所が攻めてるなぁと。直売所というと、プレハブの背が低い店舗か、逆にムチャクチャ天井が高くて開放的だけど暗いのが多いのだけれど、ここは天井が高いのに照明が多くて明るいというのも気に入った。ただ、冬場は暖房効かないだろうなぁ・・・農産物の量自体はスペースに対して気持ち寂しいというか、青物や地物に関しては物足りなくはある。
最後に大学生がやってる隠れ家的本屋に立ち寄ったら、ちゃんと営業していた。ここは不定休(確実にやっているのは木曜ぐらい、残りは全部休みって事もある)なのでラッキーだったし、欲しい本もあったし、店主さんからもちょっと話を聞けた。が、商売のセンスというより常識は抜けてる。それが微笑ましいのは学生ビジネスの間だけなんだけど、さてどうなる事やら。最後にリンゴ農家さんにワイン届けて、代わりに自家消費分のリンゴを何個か頂けた。
・東京に行く予定は、電話したら先方がちょうど来週末に近場のイベントに来るという事だったのでキャンセルして、そっちに下道で行く事にした。東京に行かずに済んで良かった。
・今更なんだけど、自分は若葉マークを付けていた記憶がない事に気がついた。若葉マークの話題を読んでいたけれど、全く記憶にございません。「原付バイクの時間が長かったからかな?」と思ったけれど、調べたら原付は規定がなく、普通自動車一種免許取得1年以内の初心者の義務だった。義務って事はやらなきゃいけない訳だが、考えて見たら大学で取得してペーパードライバーで3,4年してから車乗り始めたから、義務違反ではなかった模様。なので、あれがカッコワルイとかそういう感覚もない。多分当時なら喜んで付けてたと思うけどな。この表示に関して「取得後1年は義務」だが、たとえばペーパードライバーで運転開始後1年とか、その後もヘタなので2年貼っていたとかの場合はどうなるか?これは警察は想定していないので、別に罰則もないから勝手にやればというスタンスらしい。以前はそこが曖昧で、「保護対象であると偽っていてけしからん」と反則切符を切られたりしたらしいが、現在は書いたようにそういう判断ではないそうだ。だとしたら、反則取られた人達がかわいそすぎると思うのだが。
・サツマイモとリンゴとヨーグルト和えで、細かく同じ大きさに切るためにダイスカッターがあったので使ってみた。何のために買ったのか思い出せないのだけれど、ある程度の厚さに切った食材を上から押さえると四角に切れる。ただ、目詰まりがすごいので、実用にするなら押し出し治具を自作して最後にそれで押し出すようにしないと面倒かも。さっそく和えてみたが、ゴロゴロ混じっていていい感じである。
Posted at 2016/10/28 17:50:01 | |
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2016年10月27日
・過去5年で最悪のペースの交通死亡事故者数のわが県だが、先日の「交通非常事態宣言」からの警察の特別警戒で期間中の死亡事故がゼロになって一段落と思ったら、さっそく老人が交差点でない二車線道路を渡って、片方の車に跳ねられて対向車線に飛ばされ、そっちでも別の車に跳ねられるというピンポンゲーム状態で100人目を達成したそうな。不謹慎だけれど、100人目記念がこんな事故で道路の悪魔が狙ってやってるんじゃないかと思ってしまう。
近年は車の安全性が上がり、無闇に暴走する若者も減ったというか若者の車離れ(という表現に問題があるのは承知しているが)の結果、車対車の交通事故での死者はかなり減っている。反対に高齢化で歩行者の老人がはねられるとか、子供が死角で轢かれるとか、自転車の高校生が巻き込まれるとか、バイクが突っ込まれるとかが増えている。ほんと、外装エアバッグが一般化するかも知れないな。
・我が県の恥と言えば教諭による不祥事が止まらない止まらない。今年も性的問題だけでも何人も処分されていて、中学生や高校生とみだらな行為をしたとか、同僚の更衣室を盗撮していたとか、なんともうら・・・けしからん話ばっかりである。団塊ジュニアの私らの頃の教員というのは「戦前戦後の代替教員上がりの軍国主義者(ほっとんど居なかったけど、その系列が少数)」「高度経済成長についていけなくて役人になったでもしか先生」「教育に情熱を燃やすも日教組など左翼に強く影響受けちゃってる人達」など、頭数揃えるのに精一杯で質がかならずしも高かったとは言えない。特に受験がない中学までは酷かった。今じゃ信じられないだろうが、教室でタバコ吸いまくるクズとか当たり前だったからね。そういうのに比べると小粒な犯罪ではあるが、被害者はおそらく今後そういう人になってしまうだろうし、発覚した奴らは全員免職である。でもしか教員みたいに売り手市場ならともかく、今の教員って資格があっても枠があくまでフルタイムじゃない状態で何年も我慢したり、余程の情熱がないとやれない職場なのに、こういう馬鹿がさらに下らないハードルを作っているかと思うとなんとも言えなくなるな。
・センテンススプリング砲が今度はレコード大賞が金で買われていた証拠をぶっこ抜いて今年はレコ大終わるんじゃね?状態。以前からバーニングとかエイベックスとかエクザイルがいる所(忘れた)の業界の黒い噂はあったけれど、証拠がはっきり出たのははじめて。同時に過去のレコ大の受賞リストと年間順位や売り上げの比較がなされて、「日本の音楽業界がダメになった元凶」がすっごいはっきり分かった。87年あたりまではまあまあ順当、90年代から怪しいのが増えて、今はもう知らない人ばかり。芸人なんてそんな物だろうけど、結果音楽業界自体が縮小して誰も見向きもしなくなっていいザマではある。ラジオとかでもエクザイルとかAKBとかですら聞いた覚えないもんな。レコ大と紅白が終わってくれたらほんと嬉しい。あるいはN渕のライブ中継途中で逮捕とかだったら視聴率上がるだろうなぁ。
ラジオと言えばNHK第一のすっぴん、ランダムに聞いているのではあるが、日替わりゲストの入れ替えで「こんな人入れたのは誰だ」と思ってたら、やっぱりアンカーからもよそよそしい対応受けてる奴が出ていた。U字って誰?って思っていたが、母親自慢とくっそ趣味が悪い音楽抱えて来期はアウトだろうなぁ。かと言って民放も健康食品と法律事務所の過払いだの事故賠償、中古車中古バイク買い取りの宣伝ばっかりで、朝のニュース番組以外聞かなくなった。以前ならその間にまともなアーティストの音楽が入り、その宣伝効果でラジオの収入が増えてという循環があったのだろうが、音楽低迷はラジオの低迷に直結していたようだ。
個人的にはNHK第2のカルチャーラジオがダントツで面白いと思うのだが、NHK第2の問題は語学番組がちょくちょく挟まれている事で、さすがに全くわからん言語の会話だの、特定亜細亜語なんかは聞きたくない。カルチャーラジオってアーカイブではストリーミング配信されているので、ネット環境ではこれ聞くのが一番いいと思う。が、ラジオで聞く訳じゃないのが問題だな。スマホあればこれ聞くんだけど。
・長野県にはリンゴ三兄弟と言う品種がある。出荷順から秋映え、シナノスイート、シナノゴールドという名前で、色は秋映えは黒っぽい赤、スイートはやや青が残る赤、ゴールドは黄色とカラフルである。中でもシナノスイートが味が良くてゴールドほど割れないので人気がある。ゴールドも美味しいが果肉が締まっており割れやすくて歩留まりが悪い、秋映えは千曲市方面が生産の主力。そのシナノスイートも今年は頂いているのだが、先日買った小粒な物が大変おいしくて、リンゴの味について少し思った事がある。
果物も植物なので水分が多少少ない方が凝縮感が出やすい。ミカンではマルチ(タイベック)栽培は普通だし、ブドウでもワインなどではタイベックが使われる。あと、早出しのデラも傾斜地ほど味が良いとは言われている。日照の受光面積が稼げるのと傾斜で水はけが良いためである。同様にリンゴも傾斜地で水はけが良いほど「おいしい」物に育つと思っていた。実際「ふじ」に関しては概ねその通りかも知れない。しかし、そういう力が入った作物ってインパクトはあるんだけど食べていて疲れる事に最近気がついた。ちょうどグレートビンテージのワインが落ち着くまでに時間がかかるように、酸味も果肉も、すべてが目一杯すぎるのだ。特に窒素が効いているのか大きくなるとえぐみも強く出てくる。
一方今年は雨が多く、日照は例年の半分で、農業には厳しい年だったと思うのだが、今年はシナノスイートがえらく美味しく感じられる。瑞々しくて食べやすく、和梨にちょっと似た感じでパクパク食べられる。糖度がすごい高い感じはしないが、雑味がないので爽やかな感じがする。少し劣ったビンテージのワインがすぐに飲むと飲みやすいのに似ている。実はフジでも系統的にあまり糖度に特化してないような物があって、それが私は好きだったのだが、今思うとスイートと同じ列とかに植わっていて地下水脈が繋がっているとかあるのかも知れない。
まあ日照はないよりはあった方が光合成はしやすいのだが、水は窒素より重要なんじゃないかと思うのが一つ。あとは、こういう気象条件の違いなんかを感じるのも農産物の良さかも知れない。人工的に水耕で林檎とか作れば毎年コンスタントに同じようなの出来るかも知れないけどね。実はブドウに関しても、ストレスになるほど水分切った奴は甘いけれど食べ疲れする。水で張ってて、ちょっと水っぽいぐらいの方が美味しく感じる時も今年はあった。特に佐藤系巨峰は糖度よりフレッシュさで食べた方が美味しく感じられる。
・せっかく美味しいシナノスイートが沢山あるので、いろんな料理に使っているが、最近やって特に美味しかったのは「シナノスイートとサツマイモのヨーグルト和え」。サツマイモはネットリ系の方が私は合うと思うけれど、最初はほっくり系サツマイモが喉に張り付きすぎてむせるのでシナノスイートを混ぜてたので、どっちでも合うから好みと言える。コツとしてはどちらも同じぐらいのサイズの粒にすると混じりやすいかな。ヨーグルト無しでも充分美味しいけれど、より食べやすく甘みの違いを感じやすいのでヨーグルトお勧め。
・ワイナリーの新ラベル、縮小写真や動画サイトで大まかな形が見えてきた。美ヶ原の稜線をシンプルな金箔線で表現、文字も少なくてラベルは若干光沢がちりばめられた風合いがある感じかな。品種で紙とか変えてくるかも知れない。5日に出すなら、遅くても2日あたりにはボトリングしているのが見られるのではないかと思う。さて、この手のラベルは現物見て見ないと軽々しく良し悪しは言えないのだけれど、事前映像を見た限りで言うと「ちょっと物足りない」し「前ラベル同様内々で決まってて人の意見とか聞いたのか」って気がする。
前のラベルは北アルプスのシルエットで、不評なほどでもないが訴求力に乏しく、いかにもシンプルな試作品って感じだった。ブドウの絵や写真が使われるほどお土産臭くもないが、テーブルにドンと置いて眺めるには明らかに物足りない。また、説明されてもシルエットの意味やワイナリーとの繋がりが希薄だった。よりスタイリッシュかつ関連性が見えて、消費者が欲しくなるようなラベルが急務だったと思うのだが、これどこにデザイン投げたんだ?どういう要求で誰がOK出したんだと言いたくなる。正直前のデザインの延長でクオリティーを少しだけ上げた感じである。確かに世界の大量消費ワインにはこんなデザインありますから、デイリーワインとしてのランクはわっかりやすいんですけど、今はデイリーワインでもボトルに個性が求められるので、こういうデザインなのは「超ローコストワイン」か、ニューワールドの一部だけだと思うのね(NZワインとアルゼンチンがそんな感じは受ける)。特にNZは他に描く物ないからシンプルだよねぇ。でも、1300円ってのは国産ワインとして見ればボトムレンジだけど、一般的な感覚からするとボルドーのネゴシアンワインあたり、ニューワールドでもサンライズとかカルロロッシとかフロンテラクラスなのよ?同じ価格のラベルとくらべてみ?
シンプルさはそこらへんにして、画題に関しても私は疑問だ。美ヶ原(ビーナスラインの終点)がワイナリーの立地の自然状態から一番見えるというのは分かる。でも認知度がそこまで高い訳じゃない。本当にピンで美ヶ原を題材にしたお土産ワインなら分かるよ、実際うつくしの鐘とか描いてあるワインあるから(委託醸造)。でも、たった一つのキャラクターラインを認知度ゼロの山の稜線にするとか、それなんて羊を巡る冒険だよ、わっかんないよ。北アルプスもまあ認知度低いというか、ソロでボトルのシルエット見て山が分かるかと言うと分からんけどさ。富士山じゃないんだから、見る方向でも違う訳だし。
私は天然自然のシンボルとしてその稜線を入れる事には反対しないが、そもそもこのワイナリーのこのクラスのワインを「市内の原料」と絞っている時点で、どうして松本市をシンボルとして使わなかったのかが分からない。市内にライバルワイナリーが乱立しているならともかく、細かい例外抜かせば唯一のワイナリーなんだから、大手を振って「ザ、松本」ってラベルにした方が、市民からの支持も得やすいし国内各地へのアピールもしやすいと思う。じゃあ、ザ、松本と言えば何か?そら松本城でいいでしょ。
そもそもフランスのワイナリーはシャトーや城、屋敷の絵を使うのはごく当たり前になっている。ラフィットでもラトゥールでもいい。直接的な関係がそこまでなくてもいいじゃないかと。さらにデザイン性に優れており、部分的に切り取って良し、モチーフにして改編して良し、バリエーション作るのも容易である。テーブルに置いて眺めるのにちょうどいいし、日本のワインなんだという強い主張になる。古い歴史を大事にする姿勢が伝わるじゃないか。
実は「日本的モチーフをラベルに使う」というのを強く感じさせてくれたのは、あずみアップルのメルロー NISHINAである。このNISHINAとは仁科という栽培地域の事で、土蔵の扉が描かれている。よく見ると下はナマコ壁になっているし、ネーミングは市民募集と「地元密着」感がある(もう少し言わせてもらえば、たしかあの土蔵は大町の塩の道博物館のちょうじやさんがモデルだったはず)。他にもあずみアップルさんはラベルのセンスというかバランス感覚がとても優れているので一発でそうと分かるし、見ただけでランクも分かるけれど、どれも自信作だというのが伝わって来て好きだ。そして、あそこの「テーブルワイン」を見ると、ほんとよーく分かってるなぁって感じる。テーブルワインがどうあるべきか、すっごい分かっている。だからこそ、あの規模であれだけのラインナップなのに、すでにソーベニヨンブランなんか売り切れになっている訳だ。
二点ほどあずみアップルから見習うべき点を書こう。一つ目は「ワイナリー自体がラベルに描かれている」という事だ。これさ、見習おうよ。上でシャトーの話を書いたけれど、本来はシャトーがお城で、お城を絵にすればそれでいいわけ。でも、近代的なワイナリーはそこまで見栄えがする施設を持たないからシャトーを書いてない、そのぐらいに私は思っている。で、あずみアップルがすんばらしいシャトーを持っているかと言うと、一応レンガ作りで大きい方ではあるけれど、池田町のワインの城とかそーゆー立派さはない。そもそも、あそこは観光資源としてそこまでショップや醸造所を活用している訳じゃないし。それでもシャトーなり施設内のシンボリックな造形をラベルに入れる、これは敬うべきだ。まして、大々的にコストかけて直売所含めシンボルにしている地元ワイナリーが施設をラベルに入れないってどういう事よ?って私は思う。
もう一つはフォントの見やすさである。筆記体使いたがる所もあるんだけど、あれって最悪シャトー名ぐらいにとどめた方がいいと思う。出来れば使わない方がいい。特に合理的な栽培醸造になっている新しい世代のワイナリーは、見づらくてフォント化してない筆記体は使わないぐらいでいい(超高級ワインを選抜して単品に対してサイン入れるぐらいなら分かるけど)。実際国産ワインの一部だが、わざと活版印刷風のラベルを使っている所もある。前にも書いたが、そもそもナイアガラが葡萄の品種か知らない人が世間の大半なのだ、わざわざ難しい文字にしてなおさら読まない。他にもワイナリーのシンボルマークとか色々思いつくけど、けなしつくしてラベルが良かったら悔しいのでそのぐらいにしておく。大体、今更新になっているのはテーブルワインクラスだが、本命は多分アッパークラスのラベルデザインだしね。
・日本の人口が減少フェイズに入ったそうで、ここから先は少子高齢化が加速度的に進み労働人口が減っていくそうな。まさに地獄の釜の蓋が開いた状況だが、誰が開けたんだろうね。ブラック企業を長年放置した労基とかがさ、ちゃんと労働状況にメス入れてたらこんな事にならなかったと思うんだけど、あいつら自分達が日本の現状を金もらいながら悪くしてたって認識あるんかね?日本医師会が自民党に献金しながら薬価や診療報酬あげて社会保障費うなぎ登りとか、どう思ってるのかな。日本を無限の公共物だと思って搾取しつづけた結果、国家というコモンズが枯渇したんじゃないか、今はそう思う。
・湾岸ミッドナイトが終わってから定期的に買ってる本もなくなったのだが、細切れで描いていた楠センセイが「銀灰のスピードスター」とか言うのを描いていたのを知って購入、しかしこれが面倒だった。ネットだと中古がない(人気がなくて中古流通してない?)し、古本も同様、そして本屋でずっとヤンマガ周辺を探して「ないない」と思ってたら、ビッグコミックスピリッツだった。移籍して、そっちで湾岸の集大成とか酷い商売だなと思うが、そもそもの原因はC1ランナーの終わらせ方だったと思う。C1の巻末でこれまでの編集とか出版社への恨み辛みをぶちまけて断筆宣言っぽく辞めてみた物の、エイトは無理な展開と面白くもない題材でフェードアウト、結局まーた湾岸MN亜種みたいなのを作って見たけれどヤンマガに戻れなかったって事でしょ?私はC1すら蛇足だと思っているし、やるならブローカーの方とかあるだろうに、結局戻れる場所が湾岸しかなかった。かっこわるい。
まあ、それでも車いじってる人、飛ばす人がオッサンばかりだから、もう楠センセイ一人しか描いてないんだし、需給関係はいいんだけど、この話も湾岸の出がらし感あるよな。楠センセイの作品のマンネリな問題はいくつかある。
1:交通事故であっさり人が死ぬ割に車の破壊表現が絶望的にヘタ
湾岸以降で作品中で事故で死んだ人間を数えると、初代アキオ、相沢の父親、吉本メカと案外少ないのだが、事故った人はかなりいる。ブラックバード(2度)・アキオ(軽く4,5回はやってる)・ヤマ・マサキ・トモヤ・オギシマ(2度)、他にもいたかも。で、アキオと吉本は車は無事というか、あんまり破壊されず修理されるという背景なんだが、今の車が人死んでるのにオコされるってないんじゃないだろうか?はっきり言って雑である。吉村にしても相手が足場トラックとかで、落ちてきたパイプが刺さったとか漫画家ならいくらでも普通の理屈つけられるだろうに・・・
2:人物背景使い回し
絵の話ではない。どっかで見たような背景を持つ人物が何度も出てくる。あと名前もナ。オールスターシステムというか、マンネリというか。石神=シグロ、吉村=平本 主人公はノブとトモヤと他を混ぜた感がある。島田=シイナ、後藤は木村やブローカーの野村と通ずる所があるし。世界観が似ているからしょうがない部分もあるが。もっと酷いのは女性陣で、大抵キャバ嬢ってのはどうなのよ。女性が社会進出とか言いつつ、どんどんがめつくなっていくのは共通、リアルで食傷気味。
3:ポルシェ大好きすぎ
湾岸MNだけ読んでると、Zの裏の顔であるポルシェが出続けている事に違和感はないのだが、実の所「そこまでか?」ってぐらいポルシェが出てくるのが楠作品、伊藤版ブローカーにも、銀灰にも出てくる。んだけど、空冷の話が多い。実際問題964以降、甘く見ても993以降はもう関係ないと思うんだけど、「またポルシェかよ、また高性能外車かよ」って気はする。
4:普通の車のネタが薄い
改造車がメインの話ではあるが、別にそこらへんのバンでもトラックでも軽自動車でも出てくるのが湾岸MNなのだが、その扱いがどんどんズレてきている気がする。特にHA24にワゴンRのターボのK6積むのをちょちょいのちょいみたいな書き方はどうなんだソレ。ヘタなGTRチューンより大変だと思うぞ。つまり軽自動車蔑視はここにもある訳。別に悪魔のアルトワークス編やれって訳じゃないけどさ・・・ここらへんは「原付SS1/4とSP250どっちが上」みたいなのが分かる人には分かると思う。楠センセイは評論家読んでて、こういう基礎読んでない。
あと、C1や銀灰から特に目立つようになったのはメタ視点での地の文。別に漫画でやっちゃダメって事はない、ないのだけれど、多用する物ではないと思う。本来は主観視点でのシーンの取捨選択や書き込みで読者に分からせるべきもののはずだが、神の視点でマスターシーンを入れると話がすっごい分かりやすくなる。というか楠センセイは漫画はお上手じゃないので、そういう文章の方がよっぽど伝わる。結果、銀灰のストーリーのペースは湾岸初期の3倍ぐらいの速さで進む(時間軸だともっと速い)。まるでストーリーダイジェストを読んでいるような、「粗筋分かればいーや」って感触がある。確かに地の文もとてもすばらしく、オリジナルポエムが冴え渡っていて、こういうの開拓した自負はあるんだろうと思うけど、それを知らない人からすると「何この抹香臭い説教じみた老人の戯言」って思うはずだ。実際これは老人の説教であり、それをありがたがって読むのが正しい。
絵に関しては人物のヘタさに磨きがかかっている。車は相変わらず上手いというか、以前は微妙に違う車に見えていた事がなくなったが、登場車種がそもそももう知らない車なので良く分からない。ただ、挙動描写は画面の収まりを考えて雑になっている気はする。一方で人間はもうめんたま出目金のひが目ばっか、口元なんかも幼稚園児の描くお人形さんからずーーーと変化がない。なんというか、奥行きがない平面におたふくみたいにパーツを置いただけだし、表情表現がなぁ・・・今時顔に上から線引いて青ざめる表現とか見ると「時代ですなぁ」と生暖かい気分になる。背景はアシさんが上手いのか、この薄い絵に勝たないように余白を大きくとってトーンのレンジを狭めて後ろに後ろに行くように描いている。明らかに一番進歩して漫画の完成度を上げて見せているのは背景だ。昔は粗いトーンが目だったが、そういうのを使わない。
まあ楠センセイは顔という物の把握にも苦労しているようで、登場人物の顔がどんどん変わる事がよくある。吉井とか渋川とかどうも把握しづらい。ただ、ああいうドングリ頭に手癖が出てくると一番人間らしい顔に見える。どうせみんなタカギになるんだから、ええじゃん。逆に細面人物は皆北見になる。女はショート人物は活発というか生意気多いよね、理想は逆にストレート長髪っぽい。おそらくそれは男性の共通幻想なんだろうけどさ。
・パトレイバーの小説版も購入、電撃にあったメディアミックス当初の奴で、押井のは買ってない。その一巻がすでに劇場版1のストーリーである秒速40mだったのでびっくりした。脚本冴えすぎだろう。一巻のみ伊藤さん、残りは横手美智子さんが描いている。横手さんはアニメ脚本でのみ知っていて、あまりにメジャーなので実在の人物か怪しく思っていたが、パトレイバーがデビュー作だそうで案外最近で、こういう小説まで存在していた。が、小説とアニメ脚本は違うのだろうと思っていたが、案外普通の小説もしっかり読める。まあ、文章力について云々する能力がないのでそれはおいておいて、肝心なのは内容、とくに設定面である。ただ、伊藤さんが巻末あとがきでさっそく「パトレイバー世界はパラレルワールドである」と断言しているので、小説での設定が映画やOVAやTV版に直でリンクする訳でもないが。
で、さっそく読んでいるが、かなり重要なエピソードてんこもりでびっくり。何故これらを映像化しなかったのかと言いたくなるが、いろんな事情や思惑があったのだろう。さて、特に重要なのが「なぜ優秀な熊耳が特車二課なんて所に流れ着いたのか」「篠原遊馬のあの性格や実家との確執」についてだ。前者は実は続巻にもっと詳しいのがあるので、今回は特に触れないが、外事二課にいたというのは意外だった。後者は篠原重工の成り立ち、ひいてはレイバー産業があの世界でどういう物だったのかが描かれていて興味深い。
篠原製作所という自動車部品の下請工場が、様々な会社を吸収してレイバーのトップメーカーになったのは作中でも語られていたが、小説だとより具体的に出てくる。篠原の創業者で祖父が篠原雄高、息子で現社長が一馬、その息子が篠原一驥と篠原遊馬(特車隊)な訳だが、一馬と遊馬は折り合いが悪い。社長は優秀な長男に将来を期待していたが、25歳で交通事故で亡くなっていて、遊馬は年が離れていたため祖父にむしろかわいがられており、祖父と親の確執が息子達にも残っているものの、長男死亡のため宙ぶらりんな状況だそうな。長くなるので続き後日。
・ある怪談話を読んでいたのだが、その中でトンネルに出かけたら車のエンジンがかからなくなるという定番のギミックが出てきた。どうするのかなーと思っていたら「MTだったのでニュートラルに入れて峠を惰性で下った」という話が出てきた。まあトンネルって高い所にあるから、分かる。コマンドーでもやってたし。しかし「ニュートラルで下ってたら運転者が「ブレーキが効かない!」と言い出してサイドブレーキを使いながらノロノロと降りてきた、あれは呪いだ!」って所で思わず突っ込んでしまった。「エンジン切ったらそりゃブースターきかねえからブレーキの効きも悪くなるけど、呪いじゃねえよ!幽霊も苦笑いだよ!」。賢明な皆さんならご存じだろうが、車のブレーキは負圧を利用したマスターバックによるサーボの補助を受けているので、エンジンが止まるとほんと効かなくはなる。負圧は蓄えられているので、数回は多少は効くが、やがてノンサーボになる。走行中にエンジン切ってポンピングで負圧を落としてノンサーボ状態にすると、軽自動車ですら思いっきりブレーキを踏まないと止まらない事にびっくりするだろう。普通自動車で試した事はないが、おそらくそれ以上だとは思う。
とは言え、トラックとかでなければ、全く止まらないほどという事はない。たしかロータスセブンぐらい軽いとノンサーボだったはずだし。そうと分かって運転するなら、全く止まらないって事はないんじゃないかと思う。まあ華奢な女性でシートに寝そべってたりしたらアウトだけどな。
Posted at 2016/10/27 22:22:04 | |
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