2014年03月31日
・三木博幸「部品半減」クボタの設計部門(つうか、設計会社って書いてある、系列内会社なんか?)の現場人間で社長になり現在コンサルの人の本を読んだ、パラパラめくって「これは面白い」と思った通りの内容だった。前回図書館で借りた本では工場の管理はかなり面白かったので、他にも参考になるのではないかと思ったのだが、もっとメカフェチな視点で共感出来たのだ。
この人の主張は端的に言えば「部品を半分にすればコストは半分になり利益は倍になる、しかも顧客満足度もあがる。」「それには設計がもっと知恵を振り絞らなくてはいけない」という、まあ割と不思議も何にも無い話だ。というか私にはすごい当たり前の話なんだけど、20年前の私は多分違った。「構造は複雑を極めるほど機械としては高級で、手間が掛かっていて、それこそメイドインジャパンなり西ドイツの製品だ」と。実際、昔、スズキとダイハツの車の比較の話が出て「スズキはダイハツより部品点数が多い=スズキの方が物が良い」って議論を親戚がしていた。
しかし、部品点数を増やすという事は「組み立て工数が増える」「不良品の発生割合が増える」「部品供給のコストがかかる」「製品が重くなる」と悪い事ばかりだ。同じ機能を発揮出来るのであれば部品は少ないほど信頼性も製造性もあがる。それには設計者がコストコンシャスでなければならないので、コスト計算の方法とか加工法などの良い点、悪い点を業界をクロスオーバーしてでも探し出す事が重要という実例が沢山出てくる。例えばトラクターの操作レバーなんか古い奴は複雑な形状に溶接箇所が多数あったりするんだけど、新しいのはフラットバーにノブだけついていて、調整機構なんかないけど、サビなんかには強いし当然安くて堅牢だ。オイルパンなんかも、昔は厚板にナットを外溶接だったのを、板を薄くしてナットを内側に幅広フランジで取り付けてあって、溶接不良が仮にあってもオイル漏れがしない=検査も簡素で良くなっている。
他にも溶接長さを減らすとか、曲げ加工を多用し、しかも絞り回数を減らすとか、ゼロベースで作り直した機械のアイデアは素晴らしい例ばかりだった。特に農機具メーカーらしい点として、結構外注部品があったようだが、それらを農機具の特性に合わせて設計変更、メーカー変更、あるいは内製化などを行っている。よくあるんだが、汎用器具を取り付けてあるのって、使わない機能とか過剰性能なのがついている事って多いんだよな。これを見ていて思ったのだが、昨今のユンボは古い奴より大分パワーが強い。同じ重量だと馬力が1.4倍ぐらいある。最初は「エンジンを強化した」と考えていたのだが、この設計手法を見ると「昔のモデルを合理化したら機体重量が軽くなった=相対的に大きいエンジンになってしまった」って所じゃないかと思ったり。
もちろん、この手法が全部が全部いいと言うつもりはない。中にはやっぱり耐久性を犠牲にしてコストを下げましたって事例もあるし、交換がこれアッシになるよね?って物もある。ただ、昔の奴は個別パーツになってるから壊れるのであり、そこはまあそれぞれ。また軽くなっちゃ困る物も軽くなる例もあるだろうし、デザインとの兼ね合いが難しい所もありそう。ただ、「まず利用者にとっての理想機械を試作して、そこを現実に落とし込んでいく」プロセスは見事。もっともクボタって私の中だと古いのはエンジンイマイチなんだよなぁ・・・ここらへんはオーバークオリティーに思われる部分が実はマージンとして重要だったという実例があるんではないかと思われる。
私が整備していてすぐに分かる点としては、「バネ座金一体ボルトにする」「割りピンからベータピンにする」らへんが出来てない農具は一発で「練れてないな」と判断するので、同じ指摘があって嬉しかった。まあバネ座金ボルトは高いんだけど、農機具ばらすとナットすら溶接してなくて裏側から回さなきゃならないのがあるんだよ。佐藤農機のなんんか、これレゴブロックじゃねえの?って思ったぐらい。製品というより試作レベルで、こういう事をすると「整備性が悪い」だけじゃなくてコスト無駄使いしているので製品が割高、あるいは同じ価格なら他の所で手を抜いている、あるいはメーカーが赤字という事が分かる訳だ(ただ、車のハブの割りピンだけはトヨタもやってるので多分ベータピンだとまずいんだろうね)。
・もう一つ堀口敬著「儲かる工場への挑戦」はアフリカかどっかのプラ成型工場をモデルに色々書いてあった。以前読んだ本と内容は同じで、やや計算式が増えて難しくなったが、生産性の向上が利益の向上である点を指摘している。そして、三現主義とか重要な指摘をしつつも、最後の部分で「生産性の向上で出た余剰労働力の使い方が本来の意味での利益向上である」点を例で示している。例えば労働人口を半減出来たとしても雇用を減らさなければ利益は出ないし、雇用が同じなら他の仕事を増やすとかしなければならないのだ。
その実例で以前私が書いた「町工場は人は遊んでいるのに安い仕事受けない。潰れて当然だ」って問題についても明確な答えを書いてあった。それは利益限界という考え方で、私が推察した通り工場というのは製造コスト(人件費と機械なんかの固定費)を結構高く設定はしているのね、生産性が低いとなおさら高くなる。で、その高い労賃で作っちゃうと、棒を曲げるのが5000円とかばからしい価格になるが、それは受けないって問題だった。これは余剰労働での内製切り替えなんかでも帳簿上発生してしまうまやかしというかジレンマなんだが、この人は「労働力(あるいは生産固定施設もそうかも)は余剰な時は遊ばせておいても何の生産性も上げないので、労働に回した方がいい」として、「人件費など固定費を抜いた」生産原価を利益限界として説明してくれてあった。わかりづらいかな?私はこういうのを見ると孔子の「売らんかな、売らんかな、我は値を待つ者なり」という答えを思い出す。今の町工場は玉を隠してるから宝とか言い張ってるけど、宝は売れてない事の裏返しな訳だ。
・さて、消費税が明日から3%上がる。NHKのラジオを聞いたが、今更ながら人ごとみたいに悪政を語る態度に、もう国営放送は大政翼賛界でもやってろよと言いたくなった。自民党に入れてる老害どもも、お前ら消費税は目的税じゃねえから介護には使われないよ?むしろ年金暮らしにとって物価スライドしか恩恵ないから給与が変化しないと実質所得は下がるぞ、ざまぁ。つうか、そうやって老害だました増税だったんだが、もう増税分は大企業や公共事業にくばったし、どーすんかね、これ。私は今年は住民税も払わないので多分消費増税の補償金みたいなのの対象になるみたいだけど、あんだけ増税しといて1万とかなめとんのかと(いや、私は個人事業で経費が掛かってるので、本当に被雇用者でこれかかる人はご愁傷様としか言えない)。
・ま、どうせ上がるならと、農薬は手に入る物は1シーズン分先行して買って置いた。どのみち使うし。あとはインスタントコーヒーとLED電球、ガソリン給油ぐらいだ。基本、どんどんつつましく暮らしていくので、増税するからカーナビとか言ってるNHKはほんと・・・で、LED電球の切り替えで発見したのが今回のタイトルである。私はLEDライトでもシーリングタイプなりペンダントタイプは使わない、全部電球にしている。理由はああいうユニット物はLED以外の所が壊れやすく、そして壊れると全部がダメになるし、生産技術の採用にラグがあるので、新しいLEDを使えない。ま、それ以前に、蛍光灯が壊れまくった時に、ボール型蛍光灯に切り替えた時からその発想だ。見た目悪いけどな。
・で、寝室はライトはそんな使わないのでNationalの蛍光灯だったのだが、こいつも明滅を繰り返すようになったので、じゃあLED電球にしよかとおもった訳だ。で、取り外すのだが、こいつが本体に邪魔なアダプターかましてシーリングに取り付けてあってイライラ。外し方はなんとか分かったので本体はまあ外れたのだが、肝心のアダプターがアホだった。いわゆるソケットに取り付けてあるのだが、重いシーリングを支えられるようにビスを追加してある。ところが、このビスがバカになっていて抜けてこず、回り止めになってしまってソケットから外せなくなってしまっていた。こんなのアダプターにもネジ切っておいてビスがバカになっても抜けるようにするとかさぁ、アダプター斜めに半分回したらビスが噛むとかさぁ、そもそもソケット回すのは単体でも出来るようにしとくとかさぁ、いっくらでもやりようがあるじゃん・・・しょうがないので、力ずくで引っこ抜いてソケットをぶっ壊して抜きましたよ、アホかと。ホントNational最低、せいせいするわ、という事だけを言いたいのではない。
・上で書いた事は実はリンクしている。日本の工場は生産性を5S活動とかでどんどん上げ、より少ない人数で物を組み立てられるようにした。しかし、余剰労働力をどこかで消化しないと生産性そのものは変わらないので、単純に「働き蟻」と「怠けアリ」が出来ちゃうだけだ。だから以前私が読んだ本にあるように「余剰労力を付加価値」に転換する事で利益を確保しようとした。ここまでは分かる、というか携帯電話のように同じパイをキャリアで囲い込む非生産的な競争によりユーザーに自由を与えなかった所よりはよっぽど良い。しかし、付加価値でよく連想されるように、日本のメーカー製品は無駄に機能バブルな方向に進んだ。確かに製品が複雑化すれば行程が増えるし部品も増えるし、当然工場での労働力の余剰分を食って製品の価格をつり上げてもそれに見合う物になる、はずだった。皆さんも無駄に高機能なレンジとかハーバードでも卒業したような洗濯機とか、ゴージャスなシーリングライトとか一台は家にあるはずだ。
・しかし、実際は「高機能化」=「複雑化」しただけの商品は、三木さんが指摘したように「信頼性は低下」「生産性は低下」「ユーザーの満足とは関係なし」という図式が当てはまる。今の日本の一般ユーザーの日本メーカー離れは高価格化だけではなく、そういう信頼性の低さとアフターの悪さ(なにしろ修理できないしね)があるんだろう。もちろんLED電球も製品としては一個だが、部品が一個って訳ではないんだけど、ホームセンターに言ってもOHMとかのLEDは棚4倍でも物によっては払底してるのに、TOSHIBAとPanasonicのは全然売れてなかったし、この程度の製品でも私はパナだったら疑う。
・じゃ、どうすりゃ良かったのか?一つはまず裏方仕事でオンリーワンになる事だろう。実は製品レベルでは惨憺たる有様の日本企業でも、部品供給では絶対的な能力があると合理化設計のためにはそこから買わざるを得ないって物が沢山ある。それは日亜のLEDだったり、タンタルコンデンサーだったり。より早くこの問題に直面したアメリカでもIBMはシンクパッドを中国のレノボに売ったし、アップルもファブレス企業になってしまったが、インテルのCPUだけはアメリカで作ってる。つまり基礎研究をしっかりやって、要である部分を押さえてしまえば収益部門は国内に残せる。が、そんな分野は限られているし、それだけ強い財務基盤がある所も少ない。
・もう一つは前読んだ「日本式モノ作りの敗戦」に書かれているように、系統を離れて水平分業に特化し、規格品の中で活路を見いだすやり方である。ただ、これは世界を相手にやらなきゃならない訳で、マーケットアクセスからしても言語や商習慣の壁からしても、「なにがなんでも中国人を雇ってアリババに広告あげましょう」みたいなクソ結論で「この本は一体何書いてきたんだ」と幻滅させられる事間違いなしだ。ただ、日本的垂直統合の系統生産でコスト勝負をしても辛いし、ずるい会社はそもそも日本捨てて海外生産やってるってのは事実。小ロット生産はあれどうなんだろ?なんか皆がそれを言ってるから、多分そんな需要ないんじゃないかな。
・私が感じたのは、ある程度の規模の会社に関して言えば、もっと設計開発部門に人を配置するというのは一つの考えただったと思う。今、日本の大企業だと相当のポテンシャルの人でも現場ラインでやってるでしょ、現場を知るって意味で損はないけど、常時人をおいとくのは無駄使いだ。それは余剰労働力を消化する以上の意味はない。だったら、余剰分を無駄な製品の改悪的付加価値に費やすのではなく!製品をゼロベースで作り直し進歩させる部署に使うべきだったのではないか?一見すると設計部は別にコスト負担にしかならなさそうだが、実はもっと掘り出せる物があったはずなのだ。実際昔の日本の製品は自社内部ですら競合するほど激しい争いがあり、それぞれが魅力的だった。今の日本製品はマンネリパターンのビッグプロジェクトが多い。実例を挙げよう。
・バイクで言えばホンダにはV4系と直4系が互いにしのぎを削っていた。別にV-MAXとV45マグナが争っていた訳ではない、VFRとCBRが争っていたのだ。これはいかにも効率がわるい。だから現在はVFRはツアラー系になり、SSはCBRのみになっているし、将来的にはV4はやめるだろう。小さいパイをさらに同じメーカー内部で争うのはいかにも不毛だったが、逆にVFRが倒立サスを採用すればCBRはフロント16インチにするとか技術革新が進み、結果として次ぎの世代はこれで行こうというのが出来ていた訳だ。ところが、今はもうプロジェクト立ち上げ段階から、松竹梅を揃えてそれぞれこんぐらいね、みたいな感じがする。もちろん技術は止揚する事で収束するわけだが、そこに新しい物を常に流し込む刺激的なプロジェクトが日本の製品に面白い物を作っていたのではないのか?例えばロードスターなんてアレ研究会かどっかの素案が、オープンカーのギネス記録になってる。ま、一言で言うなら「国民のうち工場で働く必要がある人が減ったら、その分を思考作業に回せなかったのか?」って事だ。例えばバイクがインジェクションになっかなかならなかったのは、どう考えてもメーカーの怠慢だったしさ。ここらへんは、環境規制を常に政府に遅れて反応している民間企業の悪い所でもあったな。
・もう一つ、本で指摘されていて、迷った話としては「日本ではプロの経営者がいない」という部分だ。なんだかんだ言ってその通りだと思う。その会社のプロはいても経営というシビアで合理的な判断の積み重ね、将来を見通す目などが無い人が日本の企業トップに多すぎるというのである。理想的なプロ経営者がいるなら、そりゃ専業がいてもいい。しかし、この手の売国本一般がそうなんだが、プロ経営者(笑)が技術と人と資産切り売りして一瞬だけ株主が得するようなのが多いんだよね、特に外資。前も書いたが、確かに日本の財界のトップはダメな人が多いが、奴らがダメ人間であるからこそ日本の政府にすりよって国内に残っているのであり、ほんとドライだったらアマゾンみたいに無国籍化して税金払わないで小売り破壊してる。
・さて、仕事の方は給付金関係でケツで椅子磨いている人達の所に書類提出、システムがおかしいのを俺に言われても知らんし、メルマガがバカだと思うなら人に言わせずお前らが中央省庁に言えよと。地方公務員は試験の難易度勾配があるから国家公務員にへんな遠慮してんじゃないのかと思う(というか、そこからしてまず間違いだよなと思う。地域のために働きたいから地方公務員な訳で、別に地方の人が国家公務員に劣っている必要はない、中央集権マンセーならそうだけど。単に国1の連中の言いなりになるんだったら、それこそ地方なんか3級だけでいいじゃん。つうか、その方がいい。
んで、枝を焼いた。一言、大変だった。毎年思う、今年こそ枝を束ねて投げ入れやすくしようと。しかしその手間が一日の労働の大変さでなんとかなるうちはやらないだろうなぁ、あと5年もやったら辛くなりそうだけど。今年は中ぐらいの太さの枝はほとんど出なかったので、新梢ばっかりを焼いたので、思っていたより炭の嵩はなかった。焼き穴をユンボで拡大しちゃったのも半分裏目に出た感じで、炎が広がってしまい、煙がかなり強かった。まあ3立米ぐらいにはなったので、元の枝の量からすると歩留まりはまずまず、500リッターは水かけたので多分再燃はないと思うが、あとでチェックだな(毎年少なくない量を灰にしてしまっているので)。太い枝は現場でチェンソーで切って薪として運ぶ予定。
あとはジャガイモ畑でマルチ回収、こっちも鍬作業なので体が痛い。マルチ栽培は色々メリットがあるのだけれど、回収だけは辛いわ。特にここの畑は改めて鍬で触ってみて、典型的なダメ畑だと分かった。作土層が薄くて地下水位が高く重粘土質だから、あんな雑草がぼうぼうと出てくるんだなと。もう一度額縁明渠を仕上げて籾殻入れて土を作り直すとともに、ロータリーを年に5,6回はかけて徹底的に草退治しないとダメだが、そういう集約的な利用に向く作物がない。手が掛からないと思ってニラやアスパラなど宿根性作物を作ってみたが、簡単に除草出来ない分むしろ逆効果だったかも知れない。単一作物で利用期間が長くて、出来れば立茎で、収穫品は長期保存が市場で人気、作るの楽・・・そんな都合がいい作物ないよなぁ。
Posted at 2014/03/31 21:25:07 | |
トラックバック(0) | 日記
2014年03月30日
・久々に雨が朝から降っていて前日からかなりよく眠れた。って事で先日から飲んでるお酒のインプレ。まず「はすみふぁーむ」の「メルロー2012」、まだ試験ロットに近いらしいが、なぜかあった。色は驚くほど鮮やかな赤、メルローと言うよりマスカットベリーAに似ている。味も酸味が綺麗で、ピノとかそんな感じかな。ただ最後に残るタンニンが青い。カベルネでは青い系は明かに臭い感じだが、メルローのはそこまで変ではなくて、タンニンがわずかに舌先に渋みを残す程度だ。恐らく樹が若くて熟し切らないか、天候か、人出かで早摘みしたんだろう。正直言うと、ファーストアタックは結構インパクトがあるので、こういう方向のメルローもあっていいと思うが、2013はかなり違う方向になっているそうなので、これはテストロットなんだろうな。
・ブランデーはソレラシステムという物のを頂いた。蒸留酒って割と均質というイメージだったのだけれど、やっぱり原料や諸々の要素で同じ味にはならないらしい。そこでウィスキーであれば別々の同じ年の樽をブレンドして調整する方式があるが、それとは別に前の年のストックに今年のを入れる方式でどんどん継ぎ足して割っていく方式もある。ソレラは後者で、スペインで多いんだったっけか。本当にアタリの樽を一本丸ごとってのも以前頂いたが、あれは例外的な感じらしい。それぞれにメリット・デメリットは存在すると思われ、前者であればやはり人為的な要素の介入や、その年のロット全部の方向性があれば完全には均質には出来ない事、余りの樽がどうなるのか?って要素があるし、継ぎ足しだと味の均質性はシステム的な意味での平均で均質とは意味が違うし、ビンテージが曖昧だ。ま、味が良ければ流通する製品になった時点で各自が勝手に考えればいい事ではあるが。私は最近になってどんどん味が丸い方向が好きになってきた気はするのだが、尖り具合で言えば単樽>ソレラ>ブレンドって感じかなぁ?単樽になるのはそもそも恵まれた天才みたいな感じだが、バランスとかはあんまり感じない。ソレラは古酒の部分が余韻としてあるが、新しい部分は単樽に近い感じ、ブレンドは学校の同級生が集まったような気安い感じもする。ただなー、私にはストレートはきついわ、濃縮度に圧倒されてしまうし、これを薄めるのももったいないなぁって気もする(薄めるなら濃縮するなって思うし)。
・消費税増税移行中だが、また外税表記が増えているのはほんとやめて欲しい。小売業者の負担がどうこう言っているが、外税表記はぱっと見でいくらか見づらい。内税を大きく、税無し原価を小さく書くのが当たり前じゃないか?値札を何年も使い回し足りせんだろうし、外税表記を安易に認めるあたりに行政のいやらしさがにじみ出ていると思う。ま、農家はどんどん中間部材も自己生産に切り替えたり、非課税の取引を増やしたりするだろうな。
Posted at 2014/03/30 18:59:09 | |
トラックバック(0) | 日記
2014年03月29日
・先日作動オイル交換したが、エアが抜けなくて調子が良く無いユンボだが、今日動かそうとしてみたら作動オイルが少し抜けている。下見るとオイルが滴っているではないか!慌てて工具持って来て締め忘れチェックやタンクの圧のチェックをしたが、問題なし。どこから漏れているかよくよく見ると、2系統ある油圧ポンプの一系統のフィード側のホース根本からのようだ。ホースバンドのゆるみを疑って締めてみたがしっかりしまっている。というか、ここホースの取り出しがえらい急角度だなぁ・・・ホースのテンションがすごい高くて引っ張られているが、何かに引っかけて引っ張られている訳でもないし・・・・と思いよく見ている内にとんでもない事に気がついた。フィードホースの取り出し口はドレンのすぐ上にフランジというか分岐があって出ていて、要はタンクの一番底な訳。ドレンはそのフランジに刺さって居るのだが、なんとフランジが回転してしまっていて、ホースが捻れていたのだ!
・原因はオイル交換の時にドレンを緩めた時に、フランジが共回りしてしまった事しか考えられない。しかし、ドレンは1/2ソケット程度で回る物だし、フランジはぶっといホースが刺さるようになっていて、根本は巨大な締め込みだ。こんなの回るか?と思いつつドレンをぐいぐい締め込んだ所、ドレン、もといフランジが回った。ホースの位置も大分正常に近づいた。という事でエア噛みだと思っていた症状はフィードホースがねじれてオイルを吸えなかった事が原因だった訳だ。そして、思わぬ余録として、ユンボのパワーがすごい上がった。これまでこっちのユンボはパワーが足りなくて、予備機ぐらいの感じだったのだが、メインと同じぐらいキビキビと動くようになった。つまり、私の前の段階からフランジは回ってホースを圧迫していた訳だ。オイルもやけに綺麗だったし、多分一度交換して、その時もすでに多少動いていたのだろう。もっと早く潜ればホースにダメージを与えず異常に気がつけたはずで、惜しまれる。なにしろ、ホース交換となるとまたオイル捨てて同じ作業をやらなきゃならない。新しいオイルだから上手くドレン出来れば再利用も可能なはずだが、何しろ綺麗に抜く自信がないわ。
・そして、最大の戦犯は、IHIに決定だろ、コレ。ドレンと同軸のねじ込みフランジとかどうなってんの?しかもドレン固着で思いっきり回したらフランジ側が緩むとか、ドレンの精度とフランジのネジロック不足、基本的な設計センスが足りてない。タンクにボルトでフランジベースは固定してあるんだから、ここを回転ネジにせず溶接かなんかにしておけばこんなトラブルは発生しないはずだ。あるいはフランジに回り止めプレートを設置するだけでもいい。怪我の功名でユンボがパワフルになったのではあるが、相変わらず日本の機械も失望させてくれる。
・土地契約3件目一応出来た。出来たが、色々付帯条件を地主側有利なのつけておいて、さらに農協の所に前回話し合った確認事項の訂正版どころが、元の用紙すら持ってこないし、都合のよい解釈をまた言い出していい加減嫌になった。色々協議すりゃ究極的には地主が貸さないと言い出すだろうし、ああもういいや、あそこは特に作らず面積だけ契約で増やす事にしようと割り切ってもう何も言わなかった。あそこは地区内部が疑心暗鬼の村社会で、付き合ってるだけで消耗する。そして、そういうのに限って「補助金ガ-」「公共事業ガ-」ばかりだ。お前らの畑なんだから公共事業アテで区画整備とか片付けとか考えるな、ほんと役人と兼業土地持ち農家をミックスすりゃろくでもない未来しか待ってないわ。
・畑はピオーネ枝の運び出し、田起こし出来るように藁を運び出してそれをブドウ園で敷けるように分配(軽トラ3台近くあった)。ユンボが怪しいので焼き穴の補強をしてないが、それをやったら枝焼けるんだが
Posted at 2014/03/29 18:21:27 | |
トラックバック(0) | 日記
2014年03月29日
・最近寝付きが悪い。早く寝たいのに布団に入っても寝付けない。PCもタイマー制限やって、やる事ないんだが、その分真面目な本を読んだり音楽聞いたりして目が冴えてしまう感じだ。その分睡眠不足になりゃ眠れるんだろうが、朝が遅くて(言い訳)。で、今日は最初渡辺美里で攻殻機動隊を読んていたが、あんまりにも内容がちぐはぐで頭に入ってこないので、村上春樹のダンスダンスダンスに切り替えたらすんなり入ってきたというか、おそらく作者の意図しない所でそれらは化学反応を起こしたようだ。
・村上春樹はある時点を境に読まなくなったが、それでも好きな作家であった事は間違いない。最近の作品は批判もされているようだけど、私は村上春樹はポップ音楽だと思っている。中にはとっても重い作品もあるし、通俗的な精神病的根源をウロウロする部分もある。でも、恐らく同じような普通の小説らしい小説だったら他にも沢山あるだろう。あるラノベ小説の元編集者のスレで「ラノベでNTR物とかやれないんですか?」って質問があって「テーマが必然ならやればいいけど、夏目漱石が書いたら心(だか門だったか、あんま好きな作家じゃないから知らん)があるんだぜ」みたいな事を書かれていてなるほどと思った。村上春樹も同じ世界を彼の目で見ていて、その目が現代の若者に近く、なおかつ文学的に面白かったって所なんだろう。その同時代性はポップスに近い(私にとっては)。ジャズバーやってたし、洋楽の話が多いけど、なにしろ私は両方あんまり詳しくないし、多分村上春樹にとってのポップスはそこらへんだ。
・そんな訳で渡辺美里を聞いていて、唐突に自分にとっての村上春樹は渡辺美里みたいなもんなんだと思った。
・消費増税前に体重計が壊れているので買ったら、体脂肪率やら骨格筋やらも計れる奴だった(というか、そういう機能がない単なる計りは売ってなかった)ので、計測したら自己嫌悪、これはいかんわ、色々と。という訳で飲み会には徒歩で行っておいしい蕎麦とワイン、ラムのカクテル2杯ほど飲んだ。松本に生演奏のジャズバーがあった事に驚きだし、ダンスダンスダンスで嫌になるほど出てくるピナコラーダというカクテルも試せて良かった。
・仕事はピオーネ伐採、トップジンM塗りをスチューベン園でもやった。ここは放置気味なので色々忘れる。不陸も直していたのだが、棚線がそもそも高さがおかしい事に今頃気がついた。あと、その園の近所の爺さんがやっていた園を皆伐していたので、あそこも共同棚さら終わったな。うちの奥まった宅地の園も、ブドウ作業請負の人が来てとなりの放置園っぽい所を剪定していたが、「こんな所、やっても意味無い」と言う通り、酷い具合だった。私はてっきり放置で何にも生えてないぐらいに思っていたが、古いナイアガラがあって、防除しないから害虫の巣になっており、うちの園もそこに近い所で害虫に食われているのはそれが原因らしかった。棚線のゆるみに関して、ステン線が原因だと思っていたら「前の古い太い樹が載っていたので、切ったら緩んだ」「ステン線でも緩みづらい物もある」などの情報を頂く。あ、また制限時間ひっかかるのでこれまで。
Posted at 2014/03/29 01:26:24 | |
トラックバック(0) | 日記
2014年03月27日
・午前中は雨がぱらついていたので、誘引を優先して終わらせてから、午後にトップジンを塗る、ハケが違うので、すぐに終わって別の園も一本残して終わった。ノウハウだから知らない人には教えたくない話だが、希釈トップジンを塗るには50㎜の水性用ハケを使うと効率が3倍ぐらい違います。トップジン付属のはボンドを塗るためだから、メチャクチャ硬いし液含みも悪い。
・他に班長の引き継ぎの話なんかをするのだが、農家の特徴2点が気になる。1点目は草を目の仇にする点で、借りる園に関しても「草を生やすな」ってよく条件付けられる。まあ、町中で見られる園ならそれでもいいんだけどさー、藁持ち込めないほどカリ過剰だと辛いよねぇ。低く刈ってればそんな言われないだろうけど、農地の利用の一義的な意味は生産なんだから、「いいブドウを取れ」なら分かるんだけど・・・ただ、草が深い所はほんと蛾の被害が酷いし、奴らの見境無い食害を見ると草を全滅させる事ぐらい、なんの疑問も感じないのも事実。
・もう一つは人件費の概念がおかしい。以前も書いたが、農協の標準作業価格表ってのが配れるので、それをベースに人件費を考えるのだが、一般農作業は最低賃金とほぼ同じだ。私だったらやんない。近所の小規模農家さんが作業が終わったら雇って欲しいというので、これぐらいならいいかと言う値段を提示したら「バカ、そんなの高すぎる」と怒られた。彼女は友人を使う時は農協の作業価格を参考に提示額より250円安く頼んでいるのだそうだ。
・友人関係はまあ金額以外の要素が大きいので別だし、暇な時期はまた別なんだけど、ハイシーズンに重労働してもらうんなら、自分ならこのぐらい欲しいなという値段を提示したんだが、考えて見ればそれは他の安く使っている農家さんに知られたら、いらん問題になる気もする。別にそれで優秀な人材を大量に雇い入れる経営基盤も経営規模もないんだけどね。
・明日は最後の一本のトップジンM塗って、ピオーネ伐採と運び出しを出来たら、枝焼きかな。枝は毎年後から焼けてしまうので、今年はドラム缶消火にして、直後にもう一回転させて残りを焼ければいいな。多分一回だと無理だろうし。
・
Posted at 2014/03/27 19:30:05 | |
トラックバック(0) | 日記