2017年03月29日
テープナーあれこれ・ワインガールズ前半
・仕事、朝はボランティア活動のブドウ園の誘引、今年MAXから最新の誘引テープナーが出て、それを買っている人がちらほらいて、試しに使わせてもらったりした。テープの容器の蓋がヒンジなので割れない事、ホチキスの針の入れ方が横入れになって(ステープラーに近い感じ。いままではマガジンっぽい入れ方)問題になっていた脱落もなくなった事、それもあってか軽い事と閉じる力もいらない事などなど、全面的に刷新されたと言っていい。課題としては、ヘッド手前の突起が大きいので差し込むのが邪魔になる、レバーアクションが可変レバー比なので閉じ方にクセがある、値段がともかくかなり高くなった点などかな。以前のモデルは7000円前後だったと思ったが、こいつはほぼ1万円になった。確かに改良点を加点式で考えるとその価値があると考える人もいるだろうが、昔のモデルはパテントの関係かコピー品が出回りだしたが、値段は3000円~5000円。MAXは昔から耐久性ないのに割高なのをしょっちゅうモデルチェンジする会社ではあったのだが・・・また、これと関係あるかも知れないのはニチバンが出した粘着テープ式の奴で、こっちも使っている人がいた。ステープル補充がいらず接着なので力がいらないし、それだけ軽量化されているんだが、ヘッドが大きく無理な止め方が出来ないので一長一短。また紫外線劣化ではなく接着剤劣化で外れるという触れ込みだが、実際どうだったのか興味はある。
MAXのテープナーは大まかに言うとHT-B旧、HT-B(NA)、HT-B(NS)、HT-R(最新の)という感じのモデルチェンジだったと思う(型番は適当、サイズで決まっていて、後ろの括弧内が世代。旧型はテープ端が残って飛び散る物で、今持って来たのは私ぐらいだった。重くて切れ端でジャムるんだが、頑丈ではあるのでメンテ次第で長く使える。私は重さは気にならないが、力かけてるのでヒンジ割れがある。Nは切れ端が出なくなったモデル、黄色いの使っていたが、こいつがしょっちゅうジャムって嫌な思い出しかない。今使うとまた印象違うかもだが。NAは作動が軽くなったモデルで、つい一昨年出たばかりだったと思う。以前とボディー色を変えたので、サイズ互換性が一目で分からなくなった。私は一番小さくて軽いピンク持ってるが、実際これで充分だと思う。値段は7700円と2500円ちかく安いが、重量は420gとHT-Rよりわずかに軽い。結束直径が24ミリとHTRの45㎜の半分だが、実際問題45㎜サイズじゃないと結束出来ない場面は滅多にないし、それは整枝がそもそも間違っている場合がほとんだからだ。ヘッドが小さいのでHT-A(NS)の方が作業性は良さそう。もちろんHT-Bの代替としてHT-R入れるのなら分かるけどね、HT-B(NS)だと8000円超えるし。ところで面白かったのはHT-B(NS)を大量に買ったという人がテープナーの握り方を聞いてきた所。これ、握り方一つしかないんじゃないのか?と思ったら「逆に握っていた」。ネタか?ネタなのか?
・その後は芽傷入れてトップジンM塗り(傷の保護)を育成中の園で行った。育成中は短梢管理でも長梢部分が出来ていて、ここはドブズルになるので基部が発芽しづらいのだ。ここの芽傷を入れるとオーキシンがトラップされて芽が先端と勘違いして発芽するという訳。私は芽傷ハサミを使っているが、ナガノパープルの本当に太い枝は基部がクリップ出来ないほど大きくなっていたりもする。短梢栽培は芽が飛んでしまう事は何よりも避けたいのでこれは面倒だが必要(特にピオーネ、パープルは発芽はそこまで悪くない)。懸案だった部分も今日は補修が入っていたし、これで大分良くなるな。ピオーネ園は百舌を期待したが、今日は来なかった。
・最後にシャイン園、ここは水路補修してあったのだが、今日なぜか水が来ていてあやうく水浸しにする所だった。幸いすぐに気がついたので水口閉じたので、すぐに水位は下がりだしている。さて、シャインだが、棚下線まで延びた木でも、ほぼ全てが枯れが入っていたので、棚上から棚下への分岐部分から作り直しになる感じ。まあ、そこは分岐から作り直すのは良い事なので問題ないんだけど、やっぱり成園になるまで時間がかかりそうなのが痛い。100㎡伸ばすってそれだけ大変な事なんだよな。これまでは二年目でも多少は結果させていたが、あまりに無駄が多く成績も悪いので結果させない管理で育苗に集中したい。
この育苗、出来れば最初は密植して促成し、後で間伐したい物なのだが、最近の栽培技術体系だと植栽場所を割ときっちり決める関係で適当な場所に植えて間伐という自然栽培的なやり方が出来ない。平行整枝であっても、かつては一文字程度なら後からH型にコンバートしてたので密植促成が出来たが、今は基本的に永久樹の仕立て方を後からいじるって事はしない。だけど、育苗が遅い事は時間ロスもさる事ながら、失敗がゆるされず樹冠が無い間の草管理が煩雑になるという問題がある。ぶっちゃけ促成で1年早く樹冠が埋まったとしても、果実品質の問題でほとんど金銭メリットなんかないんだけど、草管理の楽さと、間伐樹の育苗だけでもメリットはある。
さて、うちのシャイン園みたいに6本主枝のH型が二列にならぶ場合は、H型の間にずらしてもう1個Hを入れる手が良かったと反省(今更やってもメリットないのでやらないけどね)。これだと3年目に2スパン同士で樹冠が閉じているので収益性が高い上、同じ形の苗が育苗出来ているという大きなメリットがある。もう一つは中央の一列は生育が遅れるから、ここを一文字で埋めるという事も考えられる。二年目からある程度結果が見込めるが、3年目で移植が必須になる(最初の方法はある程度平行して残しても移植する木が耐えられるなら大丈夫)。この場合、株元が禿げても棚上として使う場所なので問題ない。現実問題、一文字を入れるとしたらこの方法が、もう棚下線無視して棚上横一文字みたいな形しかない。棚上横一文字は管理がやや大変だが、どうせ2年程度の期間であればさほど問題ないんじゃないかな。
・倉庫関係一つあたったがダメぽ。うちはロールボックスにコンテナ入れたら5段もいけて、かなりスッキリ。ただし、コンテナ積み卸しが出す時必要なのと、幅が少しキツイのがある。倉庫も使わない農機が邪魔なのに手前にあるので、なんか考えないといけないな。またロールボックスはあと1台あっても良さそう。
・明日は天気が悪くなるそうだが、今の所暖かい。スチューベンや巨峰の仕上げ剪定、アカシア伐採木運び出し、ロールボックス追加、ちょっとした暗渠入れあたりかな。
・松山三四郎さんの「ワインガールズ」半分まで読んだ。色々気になる点はただの読者としてもあるのだけれど、一方で地元民として定番の話を盛り込んで小説にしてくれているのは嬉しい。一応オリジナル要素が多い小説スタイルだけれど、演劇やドラマの脚本の下書きみたいな印象を受けるし、映像化した方がいい。というのは松山さんは本業が違うので、どうも風景や物事の描写に難がある。私はまあ自分が関係する分野の事は大体想像は出来るんだが、知らない人はここ何を想像してるんだろうなぁ?って思う。例えば「メルローのスマート仕立て」とか「バインド線」って言って分かります?架空戦記物で銃の描写を専門用語で済ますのとは違うと思うんだよね。もっともそれを強く感じるのは表紙で、人物はアニメ風というか漫画風というかで「誰が誰か分からない(持ち物から一応は推測できっけど、文章の描写と無関係に近い)」という根本的な問題はさておきいいんだけど、背景のブドウ園がね・・・ブドウに見えないんですわコレ。文章の描写が甘くて唯一の絵がコレだと、リンゴの新矮化あたりを見てブドウと勘違いするぞと。ただ、歴史と現代の人間の組み合わせ方等は無駄がないなーと思う。だから、登場人物の多さを無駄とは言いたくないのだが、物語のボリュームからして出番が少なくて薄くなってしまっているので、ヒロインを一人に絞って映像化するのが無難かなぁ。そうそう、これまた地元民だけのあるあるネタなんだけと登場人物の名字はまさに塩尻松本筑摩って感じがする。
さて、もし読んだ人がおられたら、「太陽ワイナリーのモデルになったワイナリーのワインを飲みたい!」って人が出てくると思う。が、私が知る限り、塩尻に家族経営規模で老舗ワイナリーというのは無かったと思う。
今でこそワイン特区でガレージワイナリー規模の経営でも酒造免許が出るが、基本酒造業はかなりの資本力と規模を要求されるし、塩尻が特区申請したのは最近だったはず。それ以前にもしカルトワイナリーがあったら、大抵は日本酒かなんかのついでの免許を本業にしたタイプ(小布施ワイナリーがそう)か、昔あった果実酒ワイナリーが廃業して免許を買ったタイプ(山辺ワイナリーはこっち)であり、零細が専業で長年やってきたというのは無い。少なくとも知らない。ただ、名前の太陽ワイナリーに関して、今サンサンファームになっている所がたたる前に少し探検した時に農業協同法人だか活性化事業だかでそんな名前を見た気がする。ただワイナリーとして活動はしていなかったのは確か(そもそもブドウ畑すらなかった)。サンサンファームは小説とは全く逆で資本力あって攻めた経営やってる所です。
「いや、そういう歴史とかいいから、ヴァンナチュレをやってるワイナリーをだな・・・」はい、それが難しいんです。上で書いたように大規模経営だと自然農法とか効率が悪い奴は出来ない。従業員にブラック企業並の強制労働させられるんなら別ですけど、フランスも日本もイタリアも自然農法は小規模なのが多いです(チリとかオーストラリアとか恵まれている所は大きな自然農法っぽいのもあるけど)。遊馬君みたいに普及を目指す人は応援しますが、グローバル化一般化と正反対の所にあります。また一つ指摘したいんですが、太陽ワイナリーの主要品種で「コンコ・ナイア・ベリーA」って名前が出てきて、メルローの名前は出てきません(アイテムとしては栽培はしている風に書かれてますが)。メルローの有機だったか自然農法を成功させた所は私はビラデストと小布施しか知りません。まあ小さい所はもう少しあるでしょうけど。上の米国系御三家の単品ワインでヴァンナチュレ押しってのはほんと知らない。難易度は低くはなりますが、すっごい高価格を付けられないし、それで表現出来る別の世界があるのかもわからん品種なので、需要が正直無い。まあベリーAだけは最近見直し進んでますけどね。そもそも岩ノ原で善兵衛が作出した時に近代農薬なんか無い訳で、天然ヴァンナチュレだったでしょうし。
まあもちろん、小説の中だと潰れかけのワイナリーなんて不名誉なポジなので架空なのは当然なんですが、それでもと言われると、やっぱり城戸ワイナリーさんが思い浮かびます。いや、先に言いますが、あそこは高評価で入手困難で経営は順調な方だと思いますよ。面白いのは、そういうワイナリーって米国系はやらない物ですが、城戸さんは奥さんの家だか家族の関係で米国系品種の畑、アイテムも出してます。ああ、なんか結局半分しか読んでないのにこんな書いてしまった・・・
・東芝の倒産の次は・・・パナソニックだと思いますマジで。サンヨーの歴史見ていて思ったけど、シャープやサンヨーの迷走に比べパナって何にもしてないだけじゃないかと。他社の技術を集めてきたけど、先日12万円の高級扇風機()とか出してて「あ、パナも終わりが間近だな」と実感した。実際パナもかなり無理な合理化(人材整理)やらかしてるし、東芝の優良部門の受け入れも無理だろうしなぁ。そして、もっとも腹が立った事を次の項で書きたい。
・今日は久々に朝日新聞の本紙を見たら農業について「IT化」「合理化」「大規模化」などなどを小泉ん所のぼんぼんとか経団連とかが偉そうに抜かしていて腹が立った。弘兼憲史とか言う伝説の(自己検閲)も農業関係を漫画で題材にしたそうで、その余り物で農業論とか光文社(最近ここの新書は全部ハズレだ、意識高い系こじらせてる)から出しているのも根っこが同じだが、ちょうど現代農業に面白い記事が出ていて、ほんと経団連・パナ・政治家はまとめて肥溜めで堆肥化してやりたくなったよ。
新聞の意見広告みたいな記事で経団連や政治家が「攻めの農業」「IT化で万歳」「オランダを目指せ」「工場野菜が伸びてる」みたいな話をしているが、実際現場だとそんな事は全く無い。先日も小泉のガキが圃場を見に来た人と話しをしたが、自分の思っている事を偉そうにしゃべるだけで現場なんか全く見て無くて、都合がいい事しか見えてないんだろうねと言っていたが、まさにそうなんだと思う。IT農業の理想だと思われている工場野菜だが、大手企業がこぞって取り組んだ物の、産学協同の学者先生が主体になった所でも、ワタミでも、楽天でも、まあほとんど失敗している。正確な数字は興味がある人は現代農業の2017年4月号のリレーエッセイを読んで欲しいが、補助金ガブガブで経団連という「経営のプロ」が集まっている所(朝日新聞によると)で「黒字が15%、黒字見込みだが減価償却まだが10%、残り75%は赤字」なんだそうだ。
理由はまあ色々あるが、弘兼氏と対談した元ローソンの新浪氏も言うように、農地法や農協法が企業による農業経営を禁止したり不利にしている事は全く無い。上場企業ですら農業が出来ない、ペイさせられない、それに尽きる。逆なんだよ、スーツ着ているから農作物が言う事聞く訳じゃない。数字だけ見ているから農家を下に見て驕った物言いで俺らがやれば採算性をもっと上げられるみたいな意見広告を出しちゃう。IT農業?まず自分らで植物工場成功させてからホラ吹けよと。なのに新聞にこういう嘘を堂々と載せちゃう理由は2点。
まず一つは「攻めの農業」って言うワードに行政から補助金がドバドバ出るから。これが上のパナソニック氏ねって話なんだけど、同じ紙面にパナが植物工場の設備だの運営ノウハウの広告出していた訳。イヤお前らの施設使って赤字な所沢山あるんじゃないの?松下は工場が売れれば金が入ってくるからいいけど、それを真面目に買っちゃった人や、税金垂れ流しの元の納税者はどうなるんだよと。そういや弘兼憲史も元は松下の人間で古巣のぼろい商売の横車に漫画書いてたんだと思うと全部納得できるわ。
もう一つは日本の農業叩きですね。農家は非効率な経営を行っていて旧態依然で補助金をただ食いして既存権益の抵抗勢力が温存されている!怪しからん!「その補助金を俺らによこせ、もっと効率化してやる」「そして経団連傘下の企業からばかたかい機械売りつけて自転車操業させてやる」って事です、割とマジで。北海道でGPSのスレイブ型トラクターが沢山入ってる?でもそれマスターが必要だから無人じゃないですし、値段アホみたいに高いですよ。今や北海道でも実は離農が深刻で、昨今の排ガス規制でトラクターの更新も出来ない、補助金も大型化を要求するが圃場条件がもうダメ、知ってる人も農繁期は朝5時から10時までトラクター乗ってますよ。機械化されてるからそんな真似出来るけど、それでも天候不順で昨年なんか芋半作、60歳まで出来ない。
大体ね、閉鎖系環境制御なんて大体の所で失敗してますよ。NASAですら閉鎖系人体実験ずっと前にやって失敗してる。そりゃ上手く行っている所もあるかも知れないけれど、日本が仮にオランダのようにトマトを大量に生産したとしてですね、その市場がどこにあると言うんですか?今加工用トマトの6割は中国産だと言われています。「中国産なんか見た事ねえよ、業務用か?」と思ったアナタ、今度加工食品の原産地表記が変わるので注目していて欲しい。今「イタリア産」って書かれている加工トマトは、それ中国原料のイタリア加工です。これであの一缶60円ぐらいのトマトの秘密が分かったと思いますが、植物工場でそれやります?あと、高級食材に希望を持つ人もいますね、気持ちは分かりますけど。植物工場産レタスで一玉300円で白金台のスーパーで売る、夢がありますね。でも、最近多い天候不順の野菜高騰で露地のレタスだって同じような値段になったりしますが、野菜工場の物と価格競争力が云々は全く聞きません。まあギリギリペイするかも知れないのは、皮肉な事に家電なり半導体なりが撤退して空き屋になった工場とか学校とかの跡地利用ですね。まあパナソニック様からすると「成功確率が低く補助金で無責任に買ってもらえる植物工場を、さらに使い物にならなくなった工場とセットで売れる」んだからいい話なんでしょうけど。
なんかこう嫌味ったらしく怒りを爆発させていると、自分が原理主義自然農法主義者みたいに見えると思う。実際は慣行農業ですら満足に出来てないんですけど、IT農業だのIOT活用自体を否定する訳じゃないの。むしろ自動化、データー化、クラウド化、見える化、物作りサポート、3Dプリンター活用の農機具開発、需要予測や市場動向分析、農業の基礎研究はもっと大きな可能性を示しているのに実用化されてない物なんざごまんとある。なのに新聞ででかい顔している政治家や経団連が見せる「IT化」の例って薄っぺらいんだよね、工場の既存システムをただ農産物にあてはめました、人力より高コストだけど買ってね!みたいな。お前現場でそれ使ったのかよと聞きたい、椅子に縛り付けて頭陀袋かぶせてスタンガン放電させながら聞きたい。お前らは農業を良くしようと思ってITグッズを作ろうとした事があるのかと。そもそも、あいつらが思い浮かべているIT技術は良くてアメリカとかフランスとかの受け売りだが、それは穀物とか加工用とかの物だ。一方日本の農業で黒字化というか競争力があるのは青物、野菜とか果物だ。そっち用のIT開発なんかやってないじゃん。大体パナの下はいきなり佐藤農機とか良くてクボタとか中小企業ってのがおかしいだろと(クボタは大企業だけど、さすがにパナの大洞吹きと一緒に踊れないので、あんまそういう分野に手は出してない)(んでも原価1万ぐらいの補助具が15万ぐらいに化ける所ではある)。ハウス設備とか見てびっくりするけど、ほんと町工場かその一段階上ぐらいで、施行はさらに小さい所がやっている。
という事で「初歩的だけど未だ作られた話を聞いた事がない」ITグッズを二三例示したい。それ作って少額で配布できないで、IT化とかAI化とか抜かすな。VRで職人の目線トレースとか意味わからんわ。野菜は塗装ブースのホワイトボディーとちゃうぞ。
1:スケジュール管理
おいおい、スケジュール管理ぐらい自分でやれよ、手帳などアナログの方が使い勝手いいだろ、と言われそう。実際多くの農家は脳内スケジューリングで、手帳すら持ち歩かない事が多い。スマホ使う人は写真機能とかで代用してたりもするみたいだけどね。で、実際に作業工程と所用時間から標準作業を割り出して・・・ってのをやってる人はまずいない。改良普及センターとかは割り出すためにやってますけど、あれは特定の圃場の特定の作業者の記録なので、すっごい大雑把にしか分からない。
稲作とか機械化されている作業だと「一反田植えは何分」ってのが一応割り出せるけれど、これが手間がかかる野菜や果樹だとまず無理。でも工場とかだとビデオカメラで撮影して行程の分析とかやってる。圃場だとまあ平行していろんな事やっているので難しいんだけど、何回かデーターを入れてスケジュールを見える化して繁忙期とそうでもないのを分かるようにするシステムが欲しい。近いのはプロジェクト管理なんだろうけど。これアナログで書き込んだりすると、まずそっちで手一杯になって訳分からなくなる。
2:農業版Siri
コンシェルジュというかアシスタントって農家の場合、農協や改良普及センターや友人などがいるのだが、一々問い合わせるのは面倒だけど分からないって事は良くある。恐らく1度は聞いていて忘れているだけのような小さい問題が結構ある・・・というか他の農家さんからも聞かれる。例えば○○って農薬の出荷前日数ってどうだっけ?ってなった時、ネットで適応一々調べるか聞くかって時に、アシスタントがすぐ出してくれると助かるケースもあるだろう。特に農薬は成分別の使用回数とか他との絡みが沢山あるので、人力で調べるのは辛い。標準的な防除暦はあるんだけど、最近は特別散布もあるし、耐性菌で使えない薬剤とかも出てくる。そういう時こそAIで有効組み合わせを計算とか出来たらいいって人もいるんじゃないだろうか。あとは購入物の価格比較の有利購入とかあってもいいんじゃなかろか。まあスマホ持ってないから、現実にそんな機能があるソフトが走るのか知らん。
3:IT出荷予約
もっと卑近な例で。系統出荷(農協)の場合、需要予測や市場要請を考えて配分を見ています。一方農家はそんな都合にかまってられない(農作物の都合があるし、出荷能力が低いので目一杯やるだけ)ので、週間出荷予約を出してそれに沿った出荷を心がけますが、誤差がどうしてもある。別にそれでペナルティーはありませんが、系統の販売係からすると出来るだけ正しいデーターが欲しいし、もっと言えば要請に応じて調整したい。だったらITで何日にこのぐらい欲しいけど、現在予約はこんだけ、ってのが見えるようになれば対応可能な人はいると思うんですよ。そうする事で産地の供給信頼性があがって絶対価格もあがるとは言われていますが、実際は対応不可能だろうからと鼻から取り組んでない。まあ一応供給要請が出る事もありますけどね。販売価格は週締めの一律だったと思うので、それで直接協力者に報奨金が出る訳じゃありませんが。逆に天候不順とかで出荷予約通り出せない場合も正規の手続き面倒なんですよね。これがオンラインでちゃっちゃと修正出来れば随分楽というか、コンビニの発注システムの逆みたいなの需要ないんかなと思う。
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Posted at
2017/03/30 22:24:31
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