片刃か両刃か・旧支配者達のキャロル

　・剪定、黒木をバッサバサと切っているので、すっきりする反面、地主がすっごい心配そうな顔で見ている。主枝も一応同じ長さ残しているんだけど、太さが全然違うから見えないもんな。黒木は基本的に駄肉なので、少ないほど果実は充実するんだが。
　　さて、今回の小ネタは棚上の分岐はどこで取るべきなのか問題。これは伐採で枝落として棚が上がった時に痛感する事なんだが、棚って重量+分岐で押し下げられている事で下がっているのだ。押し下げられるとはどういう事かと言うと、要は分岐部が低いと棚を押し下げてしまう問題。なんで最初は棚上で取った分岐が棚下側に移動するのかと言うと２つ要素がある。一つは木が沈んだり基部が座屈して下がる事。ただ、しっかり柱に誘引してあれば木質化する頃には問題なくなる事が多い。もう一つが最近分かった事だが、「木が太る」問題である。主枝分岐部の断面は太いと２０ｃｍ以上になる。最初は１ｃｍちょっとの直径なので問題なくても、太ると半径分は下がる。あと根っこも太るので地面側が盛り上がるって事も良くある。
　　となると、対策は簡単で分岐を棚より高い所で取ったり分岐後も下から押して変型させるって事になるんだろうが、高い所での分岐を下げると角度が直角越えるからなぁ。
　　作業はA園をあと少しだけ残して雪が降り出したので引き上げ。今日もモズが来ていて、餌の空中キャッチとかやっていた。犬とかもフリスビーキャッチをするけれど、モズもよくあんな小さい物を上手くキャッチ出来るもんだ。両手ハサミがちょっと壊れてきて、皮が残るようになったので、一つ新しいのを購入した。以前使っていたタイプは2代目で、また買おうかと思ったら無くなっていた。かなり高いのか、逆に極端に安いのかだったが、太いのは鋸でやるので安いのを購入。シャフトはナイロンとグラスファイバーの軽量タイプで、刃はアンビルのラチェットと割と凝ってるが、一番気になったのは受け刃が金属だった事だ。
　　アンビルタイプの場合、受け刃は樹脂である事が多い。というのは、片刃のようにすれ違い切断ではなく、押し切りする関係で、「まな板」が必要になるからだ。が、ここが弱点で、刃が平気でも受け材が真っ先に壊れる。ある意味、メーカーは確信犯的に壊れるようにしているとも言える。両手だけじゃなく片手の奴も同じだ。例外としてミゼットレンチみたいな両側からアンビルではさむタイプは受けは存在しないが、リンク入れてもあまり開かないのと、刃が平面にしか出来ない事、輸入品の高いのしか見た事ない。だから、受けが耐久性がある金属な物には興味があった。
　　と言っても「まな板」を金属にすれば、板は壊れないだろうが刃が壊れる。またクリアランスを設けると、薄皮が残る問題がある。とは言え、樹脂タイプもまな板との隙間はすぐに出来てしまって、それでもまあしばらくは実用出来たので、これのクリアランス設定でちゃんと使えるのか、どのぐらい持つのか楽しみ。

　・夕方は空自の中央音楽隊のコンサートに行って来た。お客さんは多く、年代も幅広かった。自衛隊なので服が制服なのと、指揮者などの肩書きに階級が付く他は普通のコンサートだった。もしかしたら、プロとしては女性の割合が多いかも知れないが、結構高齢っぽい人もいる。ボーンセクションには小柄な女性もいて、「肺活量が必要なのにすごいな」と。演奏全般として低音パートの音が切れないというか厚いというか、打ち込みのように安定していたのが印象的。
　　第一部ではドビュッシーの小組曲で繊細な印象派をやった後、フィンランディアで重厚なオーケストラレーションを聞かせてくれた。フィンランディアと言うとダイハード２の最後を思い出すが、ジョンマクレーンはクリスマスの亡霊って渾名されたように１，２はクリスマスが舞台だったなと。
　　台二部はクリスマスの曲で、いかにも声楽家！って感じの新人の歌担当の人が歌っていた。アベマリアとかオペラやそっち系っぽい曲もやったが、後半のノリのいいジャズシンガーみたいなのも良かった。二部で個人的に気に入ったのはキャロル・オブ・ザ・ベル、ホームアローンとかでも使われたメジャーなクリスマス曲ではあるが、ここ最近はもっぱら「旧支配者達のキャロル」のアレンジの方で聞き慣れているので、すっごい上手にあれを歌われるとなんか笑えるというか鳥肌が立つというか。
　　その後は新しく出来たモールで食事、詳しい方の案内で美味しい食事が出来たのだが、これだけテナントがあると明暗が分かれているのがつらい所。呼び込みに店員が立っていたりすると、「今度はあの店にも入ってあげなくては」と思ってしまう。1度に何店も入れないけど、近所だから来てあげたい。しっかし、こうやって大資本が効率的な経営をしてさらに収益格差が出てくると、個人店や独立店舗はきついよな、ピザ屋とかラーメン屋は結構ダメージらしいし、特に若い子が多いみたい。

　・明日は雪がなければ剪定の残り。