2019年01月19日
暖かい・ローマ滅亡から学ぶべきか?
・仕事、暖かくて剪定が進む。肩の調子も良いが、速度が速い分疲れるのでほどほどに。移動も自転車などで積極的に運動するが筋トレの効果が出ている。昼頃からちゃっちゃと作ろうとロアアームバーに手を出したが、全然ダメで夕方までかかってしまった。部材の加工から量産なんて無理だわこれ。てか本気で量産するならきっとプレスの金型整形やカットしないと非効率だろうな。でも、改良品が出来たのは良かった。ちょっと不思議なのは、こいつもチェックのために石を殴ってみたりしたのだが、以前のは結構手が痛くなる反発があったが、こっちは鈍い音がしてさほど痛くない。剛性があるのかないのか良く分からないな。また高速切断機でパイプを少し緩くクランプして回るようにしたらえらい速く切れてびっくり。どういう理屈なんだろう。
・夜は作り置き料理の処分でピザや鍋や食べて満足、ストーブ炊いてお茶飲みながら読書、演奏、筋トレ。今日はスクワットの日だ(回復に時間がかかるし体力まだ無いので分けてる。機材もインターバルでやれるよう種目を絞って作ってある。猫がパワーラックの上で遊んでいてしっぽを太くしてじゃれてくるのがかわいい。楽器は夜中になってしまったのでクラギ。
・弓削さんの「ローマはなぜ滅びたか」をやっと読み終わった。前半までのローマ繁栄の具体論に対し、後半からのローマ滅亡はやや抽象的な概念が多く理解に手間取った。後書きで書かれているが、ローマ滅亡に対する理解学説はゴマンとあり、専門家がそれらをいちいち吟味して羅列したら新書一冊で終わる訳はない。そこで「現代日本社会(1989年前後)で個人が感じているローマ滅亡に類似したリスクは何か?」というテーマでまとめているそうだ。それじゃ一般的な学説(あるとして)とどう違うのか分からないなぁと思いつつ、当時著者が予想していた現象が確かに日本でも起こったこと、そして現在進行形で起こっている事などには感心する。あるいは人類史どこを切っても同じ問題はあるのかも知れないが。
著者の考えるローマ帝国滅亡の直接的原因は蛮族と見下してきたゲルマン民をローマの知識階級に大量に迎え入れつつ、一方で差別するというアンビバレンツな感情が、やがて自ら知識層を放逐して弱体化、放逐された方が周辺のローマではない文化中心に取り込まれて強力な敵になってしまった事のようだ。そして蛮族という周辺が大きな中心であるローマから離れていずれ独自の中心になっていくというのは歴史的必然であるともしている。あるいはフラクタルにマクロでもミクロでも繰り返されているのかも知れない。すごい雑な言い方すれば、ローマという大きな渦もいずれ大小様々な渦に発散していく、その時にまあいろんな現象があるという事か。で、著者は「民族差別をやめて融和的な平和を進める事でローマ帝国はまだまだ繁栄出来たのではないか?」と書いている。一方でそれが絵空事であるという例を当時の日本にたいして書いているが、全く状況が変わってない事は悲劇というか著者があまりに楽天的楽観主義者だからかなんとも言い難い。
ただ、かつてのローマ滅亡論もその時々の世界状況におけるローマの把握と分析するように、かつてのスーパーパワー、まあ私が知る限りだとイギリスとアメリカもローマ滅亡論や「どうすればローマと同じ轍を踏まずに済むか」を考えてきたはずである。で、まずイギリスに関して言えば植民地政策や現地民の傀儡化と文化支援という部分はローマを模範にしてきたと思う。著者がいる融和的な部分だ。しかし結果から見ればそれでイギリスが1000年帝国・・・にはなれなかった。結局イギリス人は世界各国の文化を同等に尊重した訳ではなく、むしろかたくなにイギリス的な文化やイデオロギーを輸出しただけだったし、繁栄ももたらしたとは言い難い。それを差し引いても、融和政策で中心はどんどん分散するし、イギリス第一で考えるなら失敗したのだろう。てか、イギリスは産業革命から第二次大戦後まで繁栄したんだから、特に失敗したとも言えないか。
一方アメリカはローマ末期の蛮族総動員を思わせる。WASPの国と言う印象は未だあるが、黒人が大統領になり女性も大統領候補になり常に新しい力を外部から取り入れている。それは「アメリカ合衆国」という抽象的存在から見れば成功だが、WASPから見れば真逆であり、まさにガリア人排斥に走ろうとしているトランプ政権はローマ末期的だ。これで優秀な人材を追い出して、彼らが第三世界、まあ中国とかに移動して産業の中心がそっちに移れば終わりである。ただ、アメリカを陰謀論的に見るなら、中心に見えるWASPをさらに後ろから操っている人達がいるわけで、彼らを諫かわせておけば案外アメリカが安泰という感じもする。ローマやイギリスの失敗を学んで中心に思われる存在を傀儡の馬鹿にそだてている訳だ。
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2019/01/19 01:37:59
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