門司港レトロ
このスポットには幾度となく訪れています。海が見えて、歴史を感じさせてくれる街。対岸には、海峡ゆめタワーが下関を主張するかのように聳え立っています。連絡船に乗れば、下関の楽しさが迎えてくれます。
2019年2月5日午後1時過ぎに訪れたときの写真です。風格のある独特の街並みが人々を迎えてくれます。門司港レトロの雰囲気を味わいながらゆっくりと散策し、名物の「焼きカレー」をいただく… 至福のひとときだと思われませんか…。
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弁護人➛検事➛裁判官
これまで「本」を通して、筆者なりの思いを込めながら日本の司法の一翼を担っている「弁護人」及び「検事」について話をしてきました。
さて、本日のテーマは「裁判官」です。法の建前は、立法・行政・司法は「三権分立」の下、それぞれ牽制しながら独立しています… いや正確に言うなら「独立しているように見える」という言い方がより現実に近いのかもしれません。以下、司法の象徴的存在である「裁判官」にフォーカスします。
我が国の裁判官(裁判所)の実態・実情等々を「小説」という形で分りやすく描いているのがこの本ということになります。参考までに、2013年7月14日(第一刷)に出版された直後に読んだ作品になります。
『法服の王国 小説 裁判官』黒木 亮著 産経新聞社
(現在は岩波現代文庫で出版されています)
憲法76条3項は「すべて裁判官は,その良心に従い独立してその職権を行ひ,この憲法及び法律にのみ拘束される」と規定されています。この条文を素直に読みますと、裁判官は良心、憲法及び法律にのみ基づいて判断しなければならないのですが…。現実には、最高裁の判決には下級審は拘束されますし、最高裁事務総局は裁判官の人事権を持っているため、裁判官を心理的に牽制(あるいは強制)していると言っても過言ではありません。本来は独立して判断できる裁判官ですが、現実にはとてつもない大きな力が作用しています。
この小説では、そのような実態を裁判例を引きながら分りやすく「フィクション」という形を借りて描いています。裁判官の実態を瞥見するという意味では、理解しやすく書かれているのではないかと思います。
参考までに、著者の黒木 亮は多くの経済社会小説を発表され、その分野では高い評価を得ています(敬称略)。
本帯だけを見ても、この小説のエキスに触れられるかと思います…
「裁判官はあくまで政治的に中立でなければならない」 石田和外最裁長官の言葉で、粛清人事が始まった。大阪地裁の村木健吾ら「現場組」は、司法反動の激流に抗し、「裁判官の独立」を守ろうとする。一方、父親が犯罪者という十字架を背負う津崎守は、「司法の巨人」弓削晃太郎に見込まれ、エリート司法官僚の道を歩き始める。最高裁は、札幌地裁の自衛隊訴訟判決に対する自民党の怒りを恐れ、「長沼シフト」を検討。松山地裁で白熱する伊方原発訴訟の攻防は、津崎をも巻き込む…。(上巻の本帯より)
「きみらは、日本国憲法のことをどう思ってるんや?」国家権力からの圧力の中、ベテラン判事が後輩たちに悲痛な声で問い質す。裁判所内では歪んだ人事行政のツケで、首相私邸への偽電話事件、女性被告人との情交、当事者からの収賄といった不祥事が噴出。津崎守は、最高裁調査官、東京地裁の裁判長と順調に出世の階段を上がるが、突然、「招かれざる被告人」が姿を現す。やがて能登の日本海原発二号機訴訟が金沢地裁で一審判決の日を迎える。裁判長席に現れた村木健吾は、「世紀の判決」を言い渡す気負いもなく、穏やかな表情だった…。(下巻の本帯より)
このテーマに関心をお持ちであれば、この本を読む価値は十分あるかと思います。
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参考までに、「裁判官」に関連した本を紹介します。いずれも当ブログで既に紹介したものですが…。
最初の本は、小説「火の粉」(雫井脩介著)で、元裁判官の隣に2年前に無罪判決を下した男が引っ越してきたことから事件が始まります。 この導入部分に惹き込まれるように読み始めたことを覚えています。
次の本は… 目下極めて注目を集めている弾劾裁判の被告となっている岡口基一(仙台高等裁判所裁判官)が書いた本です。「 最高裁に告ぐ」と言う衝撃的なタイトルに惹かれて読みました。現職の裁判官が実名で最高裁の実態を文章に表しているのは極めて異例で、(評価については様々な意見がありますが)内容そのものは現職の裁判官に相応しく理路整然と述べられています。一読の価値はあると思います。
written by Seikou-Udoku
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