澄んだ気持ちを…
「学術研究都市ひびきの」をゆっくりと歩いてみる…
学生たちが集い、若さを謳歌している…
気持ちだけはあの頃のままで止まっている…
あの頃の澄んだ気持ちは澱むこともなく…
北九州市立大学及び大学院
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読書は愉しく…
ノン・フィクションの迫力と面白さ…
「疑惑の真相」永瀬隼介著 角川文庫
昭和の8つの未解決の事件と封印された真相に迫る… 正に衝撃のノン・フィクションで、たいへん興味深かったし且つ面白かった。8つの未解決事件の中で、筆者が特に注目したのは… ⓵〖三億円事件での誤認逮捕された男の悲劇〗と⓶〖疑惑の和田心臓移植の新証言〗。
⓵について…
三億円事件を扱った小説「閃光」(同著者)があり、また映画化もされている。誤認逮捕された方の人生が破滅的になってゆく恐ろしさと、この三億円事件の犯人と目される人のことを、実は一部の警察関係者も知っていたという衝撃のことが書かれており驚きの連続であった。
⓶について…
「和田心臓移植」は当初から様々な疑惑が伝えられていた。この本ではそれらの疑惑が数々の実名の証言を基に提起されている。二つの大きな疑問を例示してみると… 海で溺れ、心肺が停止していた心臓提供者は、その後の懸命の蘇生で息を吹き返し、命には別状ないという実名の医師の証言があった、一方、移植を受ける患者は、当時「僧帽弁を人工弁に置き換える手術を行えば、なんとか普通の生活を送れるようになる」との第二内科の教授の判定があった。
一部の疑惑を紹介したに過ぎないが、読み終わる頃になると、疑惑が限りなく「深い闇」に近い感覚に変わってゆく。多くの実名の証言を前提としているだけに説得力がある。
☆ ☆ ☆
さらに、この「和田寿郎心臓移植」について疑問をもったのが、歴史記録文学作家 吉村昭氏だった。
「消えた鼓動 心臓移植を追って」吉村 昭著 ちくま文庫
心臓移植を終え、世の中がこの話題で持ちきりの頃、吉村氏はある新聞社主催の和田教授との電話対談にたまたま居合わせたしたことから始まる。対談の出席者は、東大医学部の助手とその師の教授、それに一橋大の刑法学者、主役の和田寿郎教授。この電話対談で吉村氏は「和田教授は事実と異なることを口にした」(前掲書30頁)ことから疑問を持ち、この心臓移植を追い続けてゆくことになる。
札幌を基点とし、南アフリカ、米国、イギリスに行き、多くの専門家等との綿密な取材を通して「和田心臓移植」の真相を調査していった。元々、吉村氏は自身の足と目で集めた資料・証言を基に、事実を突き止めてゆく手法をとっている。一連の調査結果から、この「和田心臓移植」事件における吉村氏の抱いた疑惑はある種の確信に近づいていったのでないかと思う。
吉村氏のこの言葉が印象的だ…
「それは、患者のためのものだったのか。日本最初の心臓移植手術は、どのように行われたのか。臓器移植の根本にかかわる問題は今もここにある」(本帯)。
written by Seikoh-Udoku
工場…そして海
一刻一刻、時間が過ぎていく…
様々な人々の歩みがある…
誰もが知らない「運命」に支配されながら、夢を追い求めてゆく…
それが尊いことなのだと…
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歴史を訪ねる…
つい最近、このような事実 / 場所を知り、訪れてみた…
体当たり勇士の碑
(北九州市八幡西区大膳一丁目)
1944年(昭和19年)8月20日午後5時頃、アメリカ軍機B29爆撃機80余機は九州の八幡地区に来襲。これに対して、山口県小月基地から発進した陸軍航空師団第4航空連隊は、折尾上空辺りで迎撃態勢に入った。陸軍二式複座戦闘機「屠竜」の37ミリ機銃ではB29はびくともせず、このままでは北九州に爆弾を投下されると思い、搭乗の少年飛行兵第6期の野辺重夫軍曹、戦技第13期高木伝蔵兵長は折尾上空でB29に体当たりし爆破、その爆破片で続く爆撃機も空中分解し、二機のB29を撃墜。その後B29の大編隊は撤収した。
北九州市の空はこの二人の犠牲と引きかえに守られたと言われております
この碑は二人の功績を称えて、ここに建立されました。尚、この地は、二人の遺体と機体が落下してきた場所と伝えられております。
戦争という惨禍が、国境を越えて、敵味方を超えて、あらゆる階層の人々を苦しめ、尊い命を失わせてしまったことを忘れてはならないと思う…。この場所を訪れ、歴史の重さを改めて感じた…。
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昨年閉園したスペース・ワールド その後…
少しづつ変貌してきたスペース・ワールドが… どこが変わっているのかお分かりですか? ⇨ そうです、大観覧車のゴンドラがなくなっています。上手に撤去するものなんですね。
聞くところでは、スペース・ワールドの遊戯具はそのほとんどが売却先が決まっているとのことです。
written by Seikoh-Udoku
散策する… 勝山公園、文学館、旦過市場
ある日のこと、長閑な日だったので散策をしようと…。訪れた場所は、勝山公園(小倉北区城内)。
この公園を中心に、小倉城、松本清張記念館、北九州市立文学館、中央図書館等々が広がっている。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
北九州市立文学館。館内は撮影禁止だが、展示品を写さない部分であれば撮影は許されている。
公園を歩き「紫川」を渡ると、そこは有名な「旦過市場」と「魚町銀天街」に行き着く。
市役所前の駐車場入り口で「小倉城」の勇壮な姿を見て、本日の散策を終えた。歩いた距離は3.6㎞だった。
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読書は愉しく…
ある本との出会い…
「検事の控室」出射義夫著 中公文庫
巷間では、検察と政権との不透明な関係、検察自体の質の低下等々が叫ばれる昨今、一人の検事の生き方に「検事の原点」を見たような思いがした。
「高邁※な精神と、弱い者、悩める者への温かい心をもった検事が、永年の間に体験した数多くの事件をつづる」(本帯より)25篇からなるエッセイ。中嶋博行(ミステリー作家、弁護士)氏が「あとがき」の中で「ページをめくるうちにまるで松本清張の短篇小説を読んでいるような錯覚に陥った」(277頁)とあるが、筆者も同様な感覚を持ってしまった。さらに、出射氏の人間味溢れる行動が、本来の検事は『かく在るべし』と訴えているように思えてならなかった。この本を最近知り、筆者にとってはたいへん価値ある本と出逢った思いがする。
※高邁(こうまい):志などが高く、衆にぬきんでていること(デジタル大辞泉)
尚、出射義夫氏(1908~1984)は、1932年検事任官し1964年退官しており、数々の事件を扱った。法律を学んでいた頃、出射氏のことは氏の著作を通して知っていた。
written by Seikoh-Udoku
船… そして海
この景色に言葉は要らない…
じっと眺めているだけで、ひとりだけの世界に…
巷の喧騒から解き放されて、遠くに「明日」を感じる…
日々起こっていることなどを思いながら…
☆ ☆ ☆
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読書は愉しく…
今、ホットな話題に…
「炎と怒り トランプ政権の内幕」マイケル・ウォルフ著 早川書房
FIRE AND FURY INSIDE THE TRUMP WHITE HOUSE
全米でベストセラーになっており、この本が出版されたことを知り、早く読みたいと思っていた。流石、早川書房! こんなに早く日本語版を出版するとは… 少し驚いてしまった。
前置きはこのくらいにして、感想はと言えば「あり得ることなのか…」が率直のところ。元々、国際政治(その中でも「ホワイトハウス」に関して)は筆者のライフ・ワークでもあり(趣味の範囲内であるが)、『オバマ後の大統領は誰になるのか』については高い関心をもっていた。言葉を換えて言えば、ヒラリー・クリントンに関する著作は多数読んでいた(事前の予想では、大方はヒラリー優勢という論調が多かったので、トランプ勝利には相当な驚きだったが)。
ジャーナリストである著者マイケル・ウォルフは、トランプ自身のことも含めて、政権全体を相当辛辣に批判している。日本では現職の首相にここまで書けるのだろうか… いゃ、到底出来ないだろう。
副題にもあるように、正に「トランプ政権の内幕」がこれでもか、これでもかという具合に書かれている。実名で多くの人が登場するが、特に、トランプ、バノン、クシュナー、イヴァンカについての記述が多い。
アメリカ国民はトランプを選んだのだが、他方、そのトランプに辛辣な批判をするのもアメリカ国民ということになる…。依然として、国際政治上に大きな影響力を持っているアメリカだけに、世界中がアメリカ(大統領)のリーダーシップがどのようにとられてゆくのか、 固唾を飲んで注視している… 筆者はそんなことを感じている。
written by Seikoh-Udoku
幻想的な風景…
「海… そして空海」(3/9付ブログ)の中で、「空海が海を渡って唐に…」のイメージとして使用した写真があります。これがあまりにも幻想的な風景に思え、再度枚数を増やしてアップしました。
夕暮れ時、海に行ったところ、強風により砂が激しく舞い上がり、そこに夕陽が差し込みこの風景となりました。筆者にとりましては価値ある写真となりました…
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素晴らしきかな言葉の世界…
文章を書くことは楽しいのだが… なかなか難しい。日本語は美しく、奥が深い。上手になるためには、美しい日本語を多く読むことなのだろう。
§ § §
身近なところで「接続詞」を例にとると… 「つまり」はよく使う言葉だが、時には「結局(のところ)」、「つまるところ」、「とどのつまり」を使うのもいい。それぞれ味のある言葉だと思うが、どれを使うかは、文章の質 / 意味合い及び前後関係を考えて使うことになるが、最終的には使う人の感性が大きくものを言う。筆者は「とどのつまり」などは洒落た接続詞だと思っている。
その他にも、こんな素敵な言葉もある。「翻って」、「畢竟※」(ひっきょう)、「就中」(なかんずく)等… それぞれ味がある言葉だと思う。「翻って」は筆者は好きで比較的使う頻度は多いかなと思うし、「畢竟」や「就中」は趣のある言葉だと思う。
「とりわけ」、「その中でも」という言葉を使うときに、文章の内容等によっては「就中」を使うこともいいし、結論を強調しようと思ったときに「畢竟」を使うのも趣向であるし、文章自体に深みが加わるかなと思う。
※仏語の一種で、サンスクリットの[atayanta]の訳で「畢」も「竟」も「終わる」を意味する。(デジタル大辞泉)
翻って — 早速この言葉を使ってみたが —、英語の世界ではどうでしょうか…。
「that is」「in other words」「that is to say」「after all」「in the end」「finally」「eventually」etc. ⇨「つまり」、「とどのつまり」、「畢竟」等々。これ以外にもたくさんの言葉があり、状況により好きな言葉を使える。
「especially」「particularly」「in particular」「above all」「most all」etc. ⇨
「とりわけ」「その中でも」「就中」等々。いずれも多く見られる言葉だが、筆者は「particularly」を好んで使うことが多い。
§ § §
相当前のことだが、こんな言葉に出会った。それは心地良い衝撃でもあったのだが…。通常の英文ではお目にかかったことがないだけに新鮮でもあった。出典は覚えていないが、専門書の中だったかと思う。
それは… “ inter alia”
(研究社英和大辞典によれば「なかんずく、中でも」の訳がついている)
当然のことと言えば当然だが、日本語と同様に英語の世界も深いものだと感心してしまった。以来、この“inter alia” は忘れることはなく筆者のボキャブラリーの中に収まっている。
written by Seikoh-Udoku
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