再び横浜へ… 前回は家族と共にクルマでの往復となったが、今回は一人新幹線で。
新幹線での4時間30分前後の時間は使い勝手のある時間。今回は「Kindle」ではなく「文庫本」を持っていった。お気に入りのブックカバーに本を包み込む。考えただけで胸がわくわくする。筆者だけの至福の時間の始まりだ。
行きの新幹線では、ある本の上巻を読み終えた。この本を選択して良かった思う爽やかな気持ちに心が和んだ。車中で駅弁を食べるのも新幹線の楽しみの一つだ。
「新横浜駅」で下車したが、この駅には思い出がある。東京 ⇄ 新大阪間の新幹線が開通し、当時ここには何一つなかった場所に新幹線が止まる「新横浜駅」ができた。周辺は畑と緑しかない中、ぽつんと新横浜駅だけがある。少年だった筆者は、3 ~ 4人の友達と連れだって自転車に乗ってここまできたことを覚えている(かなりの距離あるが)。まるで映画『スタンド・バイミー』のシーンを彷彿とする感じだ。
それが今ではたくさんの人が賑わう「新横浜駅」。その光景が眩しい… 横浜から遠く離れた地方都市に住んで分かる感触だ。すっかり地方の感覚が染みついたことに満足する一方、日に日に遠くにいってしまう記憶に少し感傷的になってしまう気持ちがある…
現在の新横浜駅周辺の風景…
大切な用事を無事終え、帰りは横浜でしか買えない「崎陽軒のシウマイ弁当」を買い込んで乗車。好きなシウマイ弁当を「食べてなくなってしまうのが惜しい」かのように食べ始めた。ちょうど車窓には「富士山」が見えていた…
お腹を満たした後は、読みかけの本の下巻を読み始めた… 面白い内容…
あっという間に降車駅に近づき、そっと本の最終ページを閉じた。仄かな感動を感じながら、迎えに来てくれたMercedes-Benz C200に乗った。
「桜田門外ノ変 上下」吉村 昭著 新潮文庫
拙稿ブログを読んで頂いている方ならばもうお分かりのように、この作家の作品をすべて読もうと思っており、その途中にある。吉村昭氏は、戦争という歴史的事実を、当時の関係者との直接のインタビュー、膨大な資料等を綿密に検討、検証と経て「記録」するという新しいジャンルを打ち立てた作家である。所謂「記録文学小説」という世界だ。他方、吉村昭氏は「歴史時代小説」の分野でも多くの著作を発表されている。読んでみると、その歴史的事象が出来るだけ分かり易く、しかも丁寧に描かれている。
この作品のテーマはどなたでもご存じの題材であるが、筆者はこの小説を読み終えて初めて「桜田門外ノ変」の歴史的意味を理解したように思える。当然ながら、この時代に生きた様々な人々が登場し、この小説を通じて、筆者の中でその歴史的事実が一つになっていくような思いを抱いた。
-----------------------------------------------------------------------------------
ひとりごと…
新幹線車内の通路を2歳ぐらいのお嬢ちゃんが父親と手をつなぎながら、「えぃ... えぃ…」と可愛い声を発しながら歩いていた。「子供は可愛いな… 娘もあんな感じだったかな… 」と思いながらその光景を眺めていた。
最近「悲報」に接する機会が多いような気がする。病気、事故その他の理由で旅立たれた方々には、いつもご冥福をお祈りしているのだが…
こうしている間にも、新しい命が生まれている… 他方、尊い命が天に召されている…
これこそ「輪廻」ということなのだろうか。こういうことを考える機会が増えたことは、年齢を重ねたせいなのだろうか分からない。
ただ言えることは「人生は一度であり、有限」という言葉に拘りを持っている自分自身がそこにいる…
シルバーウイークの連休で外出する方も多かったと思いますが、筆者は遠出も敢えてしないで、専らゆっくりとした空間で「読書」をしたりや懐かしい映画を観たり、近場のドライブ等をして過ごした。
そんな中、衛生放送で録画してあった思い出の映画を久し振りに観た。その映画は「海の若大将」(加山雄三主演)。この映画はストーリーと言うよりは寧ろ、歌、スポーツ、音楽、恋のような「青春の象徴」だった映画と言える。この映画の思い出として印象が強いのは…
映画の冒頭とエンディングでかかる曲「海の若大将」の主題歌がとても良い。特に、冒頭の場面では、大海原に浮かぶ光進丸の上でギターを弾きながら 加山雄三が歌うこのメロディが雄大で気持ちが良い…
おーい雲よ どこへゆく
若大将はここにいる
潮風に揺れる 青い波間で
生きる喜び 飲みほそう
日に焼けろ 裸で焼けろ
若大将は海にいる
おーい風よ どこへゆく
若大将はここにいる
稲妻が走る 空の彼方へ
若い望みを つらぬこう
日に焼けろ 真っ赤に焼けろ
若大将は海にいる
歌:加山雄三 詞:岩谷時子
それとこの映画の主題曲「恋は紅いバラ」が全編に流れ、輝く青春を演出している。
共演者の中に注目すべき女優がいる...
藤山陽子さんだ。少ししかその姿を見ることは出来ないが、筆者は当時から美しいと思っていた。深窓の令嬢という感じが好きだった。
藤山陽子さんは1960年代に活躍した東宝の女優である。20歳から26歳までのわずか6年、まれにみる美貌の女優として活躍し、彗星のごとく現れ、消えたのである。そう、結婚を機に引退をしたのである。
今は亡きワイルド・ワンズのリーダーだった「加瀬邦彦」さんもエレキバンドの一員として出演している。(このシーンが残っている、少しボケてはいるが貴重な写真)
この映画の『1時間30分』という時間は、瞬く間に過ぎ去った「若さ一色のあの頃」に引き戻してくれたようだった。
--------------------------------------------------------------------------------------------------
日常良くするドライブコースは、10コース程ある。その中には「海」が見えるコースがある。その中の一つがここだ。いつもは車窓から「海」を見るだけで通り過ぎるが、この日は駐車場に止め、海が眼前に見える場所へと歩き進めて行った。時間的に夕日が見える頃合いだったので、夕日に暮れる海が美しかった。
その一角に「恋人の聖地」がある。ちょうど筆者が行ったときのは、人影もなくひっそり佇んでいた。この道を通るとカップルが良く散策している姿を見かけたが、理由がやっと分かった。筆者はこの「恋人の聖地」を遠い水平線の彼方にその記憶を投げ出していたようだ。
--------------------------------------------------------------------------------------------------
筆者の読書方法は、10冊(単行本5冊、文庫本5冊)を事前に選び、単行本から文庫本へと読んでいく。従って、シルバーウィークだからといって、特別この本を読もうとしたわけではない。このシルバーウィーク期間中に4冊読了したが、最後の本だけは注文してあった最新刊が来たので急遽順番を繰り上げて読んだ。読み終えた順に紹介していく。
「愛の領分」藤田宜永著 文春文庫
先日のブログでも紹介したが、この作家の小説は筆者の過ごした時代背景と重なることが多く、安心して読める「大人の恋愛」物語。この作品もじっくり味わえた情緒あふれる大人の恋愛ストーリー。藤田宜永さんはこの作品で直木賞を受賞。
「吉田松蔭の恋」古川 薫著 文春文庫
吉田松陰及び松下村塾等の著作も多い直木賞作家の古川さんの作品。5編からなる作品集。表題の「吉田松蔭の恋」もたいへん興味深く良かったが、他の4作品も歴史に興味がある方なら十分満足を得られる素晴らしい作品揃い。
「完全版 下山事件 最後の証言」柴田哲孝著 祥伝社文庫
拙稿ブログ(9/17付)でもこの著者の作品「(小説版)下山事件 暗殺者たちの夏」を紹介したが、これはそれより前に書かれたノンフィクション版。この作品で日本推理作家協会賞と日本冒険小説協会賞のダブル受賞している。極めて詳細に当時の数少ない関係者とのインタビューや多くの資料を基に書かれている。この事件に興味のある方なら引き込まれていく内容と言える。当時活躍された政財界の方々が実名で登場している。「下山事件」の真相に肉薄している。真相を追究しようとする著者の迫力に圧倒され、行き着く結論も筆者にとっては驚きのものだった。ただ、それが真相であったかは今となっては謎の中に包まれている。内容が緻密に丁寧に書かれた最高のノンフィクションと言えると思う。
「影の中の影」月村了衛著 新潮社
出版されたばかりの最新刊。この作家との出逢い(読書の中でのこと)は「機龍警察」シリーズを読み、その面白さに引き込まれたのが最初であった。それ以降は「土漠の花」、「槐(エンジュ)」のその圧倒的面白さに酔っていたところ、この作品が出版された。読むのが待ち遠しいというのは、こういう小説のことを言うのであろうか。3時間程で一気に読んでしまった、それ程エンターテインメント性が強烈なんだと思う。この作品のストーリーは敢えて言わないでおこう。読んでみてその価値を分かって頂きたい。お薦めの一冊である。
海を見に行った…
遙か遠い水平線の彼方に、希望が見える…
どこまでも続く澄み切った空の先に、夢が見える…
寄せては消える波に、人生が見える…
輝く未来(あした)は、すぐそこにある…
written by Seikoh-Udoku
BMW X3 M Sportは目下のところ絶好調...
「近場から遠出まで」その走りは十分期待に応えてくれている。例えば、大手の量販店の駐車場の出口は段差が大きく、これまでのセダンではフロント・バンバーの下を擦って仕舞うので避けてきたが、X3では勿論大丈夫。また、高速はと言えば(交通ルールを遵守しながらも)、これもストレスを感じることなくスピード感を味わえる(既に福岡 ⇄ 横浜間ドライブで実証経験済み)。寧ろ、これまでのセダンの時よりもスピードを抑制するので交通安全上良いのかもしれないが。
さらに、これは筆者の自己満足だが、このホィールが気に入っている。洗車をして綺麗にするのが「密かな歓び」となっている。
19インチMライト・アロイ・ホィール・ダブルスポークスタイリング622M
---------------------------------------------------------------------------
お薦めの一冊
北方さんが「新選組の土方歳三」を書いているとは知らなかった。この作品を教えてくれたのは、同じく歴史小説がお好きな方であった。
多くの作家が描く「新選組副長の土方歳三」の作品には、並々ならぬ関心を持っている。
北方謙三さんの作品は好きで歴史小説以外のジャンルのものはこれまで結構読んでいるので、北方版「新選組副長の土方歳三」は楽しみにしていた。上下2冊の本でボリュームがあるが、読み始めると流石に面白い。そのストーリー展開は、歴史に忠実でありながらも「北方謙三の世界」全開という感じで読み応えがあり一気に終盤に行き着く。
「土方歳三」の描き方が、「未来(あした)」と言う言葉がキーワードのように感じたのは筆者だけであろうか。筆者のこの感覚はこの本を最後まで読み通すと分かって頂くと思う。
物語の簡単な紹介… (本帯より)
時は、幕末。時勢は否応なく男たちを呑み込んで行く。土方歳三も、人を斬りながら新選組の活路を探し続けた。親友・山南敬助の捨て身の切腹、同志・近藤勇との別れの予感。やがて土方は、坂本龍馬が暗殺の直前に語った計画に、新選組の未来と己の夢を賭ける。命を燃やしながら奔った男たちの青春群像。見果てぬ夢を謳いあげた北方版「新選組」。
その他 Panasonic JETTER 2021年5月11日更新... ジェッターを購入し、12年程が過ぎました。今も時折乗って ... |
|
ミニ MINI Crossover 諸事情により手放しました。力強い素晴らしいクルマであったことを記しておきます。 こ ... |
|
メルセデス・ベンツ SLK 運命的な出会いのメルセデス・ベンツ SLK200... ツーシーターでオープン走 ... |
|
ダイハツ コペン コペンセロSは9月27日をもって手放しました。3ヶ月程の期間ではありましたが、コペンセ ... |
2024年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2023年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2022年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2021年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2020年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2019年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2018年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2017年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2016年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2015年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2014年 | |||||
01月 | 02月 | 03月 | 04月 | 05月 | 06月 |
07月 | 08月 | 09月 | 10月 | 11月 | 12月 |