梅雨入りの発表がされてから、雨ばかりですね~
たまの雨の日は、心が落ち着いて良いんですが、二日も続くとちょっと嫌気がさしてきます┐(´д`)┌
普通っぽいネタがないので仕事ブログを少し加工して今日のメインブログとしますね(笑)
タイヤは絶縁体であるゴムと、その他の素材のものとの混合体でできている工業製品です。タイヤというものの要求される性能を作るために、様々なゴム以外の物が組み合わせれて作られています。
静電気は通常の電気”動電気(流れる電気の事で静電気の対義語)”と違い、そこに留まり帯電します。帯電するという事は、電場を生じ磁場を生成します。そこに偏った電荷を持つ物体が電気的中和を求めて寄って来るのです。
この状況が一番わかりやすいのが、衣類のまとわりつきなんかなんですね。
※WEBより 摩擦により静電気を帯電させたストローで水が曲がる実験
ストロー程度の静電気で蛇口から流れ出る水流が曲がるのですから、タイヤの静電気だと、より水がまとわりつくのは想像しやすいですよね。
私の8年前の珍しいWET路面でのジムカーナ動画を恥ずかしながら・・・
タイヤは今のR888Rより前のR888の時代のものです。天気が急変する場合が多かったシーズンだったと思います。
この当時は静電気の知識はなく、トレッド面圧の事やショックアブソーバーの減衰力、スプリングレートしか頭になかったんです。今のように静電気の帯電によるハイドロプレーニング現象との関係性をしっていたら少しは違ったかも知れませんね・・・(確かR1Rは使わなかったな、天気の読みが外れたんだったかな?)
さて、ゴムは絶縁体です。しかし、タイヤは工業製品です。タイヤの性能や特性を作り上げる為にはタイヤの構造や、タイヤの特性を決めるゴムの組成の為にゴム以外の物を多く含んでいます。
その一つが、タイヤ用のゴムを作り上げるために必要な不溶性硫黄というもの。ゴムの分子は1本の長い分子が縺れてぐしゃぐしゃになったものが基本です。
この一本一本が、ところどころで架橋点でくっついている状態で安定しているのですが、この架橋点に不溶性硫黄をもってくることで、より強度の高い復元性をもつゴムが出来上がるんです。
この、不溶性硫黄という中間原料は、困ったことにかなり静電気を帯びやすい物性を持っているんですよね~
私が起業する前に勤めていた会社は、この”不溶性硫黄”の世界シェア№2の中間原料化学メーカーでした。
この”不溶性硫黄”を製造する部門のOBや経験者の方たちがよく言うのが、生産工程中で静電気を発生して帯電しやすかったという事なんです。
そして細かい粉末という事も相まって、帯電から放電を引き起こして粉塵爆発が良く起こる、というのを異口同音に言われます。
ラジアルタイヤを生産するのに必須な不溶性硫黄が静電気を帯びやすい事実。それに加えて転がり抵抗を抑えるためのシリカ、静電気を生み出しため込む性質を持つものがタイヤには含まれているのです。
そして、導電性がないゴムというものが主体のために効率よく放電する事が難しいんですね。冒頭に書いたように、静電気で水が引き寄せられる事実。そして、タイヤのゴムは分子の動きで制御されているという事実。分子の運動には電荷が影響するという事実。
以上のことから、タイヤの静電気を除去抑制することで、タイヤの性能を本来の性能を引き出してやることができる、という事なんですね。
エレスタビ”タイヤコートHG”と”ホイルコート”は、ただ単純に美しさを保つだけではなく、タイヤの性能を引き出し安全性にも寄与するということなんですね。
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Posted at
2020/06/13 12:08:46