さんちゃん？のブログ一覧

私がiQを手掛け始めた同時期にイタリアでFIAT500プロトシャーシ（旧FIAT500デザインのレーシングシャーシ）にカワサキやスズキのエンジンを搭載してジムカーナやヒルクライムレースに参戦している選手の近況。


※チャンネル登録者しか見れないようにされたようなので2年前の4WD化してBMW1000のエンジンから隼エンジンに替えたシーズンの動画に替えました

数年前は一時期BMW1000RSエンジンで4×4にしたのだけれど一昨年にまた隼のエンジンにスイッチ。
動画をみると前よりも速くなっている！
単純にパワーが・・・というのではなくバランスがより高まったというような感じ。

隼のエンジンはトルク特性がライトウェイト4輪競技車両に向いているんでしょうね。勉強のためにプロト車両を観てきているけれど優秀な車は隼エンジンが多いんですよ。

私と意見交換しながらiQを仕上げている英国のiQオーナーから・・・

自然吸気でダイノで120馬力/143Nmを記録した彼のiQ。スロットルボディは他車用の10ｍｍ口径が大きいものを使っています。要するにビッグスロットルというやつ。

彼からの質問で”あなたのスロットルボディはどうなのか？”というのがあった。
私は”ビッグスロットルは使っていません。その代わりにバタフライサイズは変えませんがボア内部（トランペットマウスピースのスロートを参考）の形状を加工しています”と回答。


※ヤマハのWEBページから
（https://jp.yamaha.com/products/contents/winds/mouthpieces/function/index.html）








ビッグスロットルは空気の流路面積は大きくなりますが吸気流速が下がる傾向に向かいます。また流速が大きなスロットル全開域だと沢山の空気を通す事ができるようになります。

ただ・・・
全開域でのパワーは得られるかもしれませんがスロットルコントロールに関しては緩慢になる傾向にあります。これは吸気流速の低下が要因なのです。

燃料供給がいくらキャブから高性能で理想的な霧状を実現できるインジェクターに変わっても理想的な混合気を作る基本は空気の流速が得られている事が重要なのですよ。

基本原則はベルヌーイの定理





吸気に関して重要なのは空気量と流速の関係なんですね。
吸気量は面積と移動量になります。求める吸気量はシリンダーが燃焼に使う混合気量なので最大値は決まっていますし、バタフライによる吸気制御パターンもその範囲内になります。ということは吸気量は一定範囲内という制限がつきます

その条件を当てはめると面積が大きくなると移動量は減る（すなわち流速は下がる）。だから混合気の質という事を考えるとむやみやたらに流路面積を大きくするというのは良くないという結果になるのです。
余談ですが工場プラントの配管設計にも関係します。

ここに出てくる内容はエアファンネルの理論にも結び付くしエアファンネルの理論はスロットルスペーサーの考えにも通じるところがあります。
そしてファンネルの形状や長さは翼の理論（翼弦の形状）と相関性があるのです。また”流れ”のメカニズムよる境界層の事にも関係あります。境界層に関係があるということは静電気帯電についても関係が出てきますよね。

・・・そして

彼から一昨日の夜メッセージが・・・
”ノーマルスロットルに戻してみたらまた調子が良くなった。火曜日にまたGoodwood Racewayに行く。結果を報告します。”と・・・
結果を聞くのが楽しみ(⌒∇⌒)

今日、タクシーで流し営業中に大須でお乗り頂いた女性・・・
風貌が米国人っぽくて片言日本語。しかし話を続けるとどうやら大須生まれの日本人女性で米国在住歴が長いとのこと。

私）へ～　じゃあ米国のどちらにお住まいなんですか？

女性）う～ん・・・多分知らないと思うなあ、日本で会う人に言っても知らないって言われるから。コロラドスプリングスってとこ。

私）ああ～♪　パイクスピークのある所ね！

女性）そう！なんで知ってんの！？

私）有名なヒルクライムレースをやってる場所ですからね。ちょうど今やってますよね～

女性）よく知っているね！私、一回観に行ったよ。高地で大変だしね・・・　凄く埃っぽかったよね～

てな感じで・・・

以前、鈴鹿サーキットの行事とかでピアノ演奏をされている方をお乗せした時以来かな？モータースポーツ絡みのお客様をお乗せしたのは。

しかし、流しでまさかのパイクスピークエリアにお住いの方をお乗せするとは！偶然とはいえびっくりです。これはもしやパイクスピークへ行けとの神からのお告げか？(笑)

といってももう年だから電動アシスト付き(笑)
だって体力温存できていないとライディングの確実性が低くなって大けがをする確率が高くなるから・・・

モーターサイクルレーサー３０歳引退説というのが私がモーターサイクルレースをやっていた頃にあったんです。GPレーサーは３０歳前後で引退して、その後は４輪レーサーもしくはラリードライバーに転向していましたよね。

その理由は２輪レースで必要な動的能力（特に反射神経）は４輪の10倍の処理能力が必要で30歳あたりで経験値を差し引いても危険領域に入ってしまうというもの。

体力は集中力を維持するためにはとても重要な要素をもっています。MTBでフリーライディングをやっていて大ゴケする時は調子にのっている時か疲労度が高い時（こういう時は判断力も鈍る）。

で・・・
電動アシスト付きMTBを調べていたらやっぱりバイクメーカーの造るヤツが的を得ている感じ。とはいえ現状ではYAMAHAかDUCATIくらい・・・
MTBメーカーにもラインアップはあるけれど（GIANTはYAMAHAユニットのOEM供給だから出力が低い）やはりものの見方が違う。


※DUCATI


※YAMAHA　YPJ-PRO


※YAMAHA YPJ-PRO　30TH


※YAMAHA　2023パワーユニット


※開発者　江口氏

江口氏の気持ちや心を感じたいんだな・・・

ものの価格って単純じゃないんです。

アイディアを出し、試作し、テストし、検証し、耐久性を考え、原材料供給網を考え、原材料価格を考え、量産時の仕上がり安定性を考え、梱包資材額を考え、梱包経費を考え、運賃を考え・・・
このほかにも細かなコストがかかるんですよ。

そして、アイディアや制作に関してはそれを生み出し考えられることができるようになるための経験時間、書籍代、学校教育費もかかっているんですよ。


【ピカソの逸話・・・TABI LABO/小川真吾さんより・・・】

ある日、ピカソがマーケットを歩いていると、手に一枚の紙を持った見知らぬ女性がこう話しかけてきたそうです。

「ピカソさん、私あなたの大ファンなんです。この紙に一つ絵を描いてくれませんか？」

ピカソは彼女に微笑み、たった30秒ほどで小さいながらも美しい絵を描きました。そして、彼女へと手渡しこう続けます。

「この絵の価格は、100万ドルです」

女性は驚きました。

「ピカソさん、だってこの絵を描くのにたったの『30秒』しかかかっていないのですよ？」

ピカソは笑います。

「30年と30秒ですよ」


・・・・これは有名になった頃の話・・・

まさにその通りだと思います。
それの今を生み出すためにどれだけの様々な事が注ぎ込まれているのか？それを考えないとですよね。

自動車業界関連ではどうもこのあたりの思考が欠落しているように思えてならないんですよ。個人の趣味の領域ならばまあ関係ないといえば関係ないのですが・・・

これが会社がらみでも蔓延していてほぼ麻痺状態┐(´д｀)┌
自動車メーカーがパクる際には僅かに形を変えたりしますがね・・・
（でも観察すると理論的な裏付けが存在していない＝パクリ、というのがわかる）

Air Repairのパーツの場合・・・
私のアイディアからイメージを起こして計算しラフ図面を起こす。
そしてある程度の精度まで仕上げ、そこから製作協力工場を探す。

製作協力工場を探す際に大きな力となるのが選手＆スポンサー繋がり。
この部分がかなり大きい。選手として地位を得るための時間は？労力（成績を残すまでのプロセス）は？

そして先方の担当者が決まった後に打ち合わせを行いお互いの考えのすり合わせを行い方向性が一致したところで試作品の製作の開始（もちろん実費請求）。

試作品が納入されてテスト開始。ストリート、サーキット、ジムカーナ、峠（アップ＆ダウン）を行い修正する場合はどの時にどうなった。そしてその対処方法は？を製作サイドに伝えて修正。そして同じテストを行うサイクル。
この実作業ドライビングは要求目的に応じたドライビングが安定的に行える能力が必須。

そうやって創り上げたものがSNSの写真やHPの写真から無断で抜かれてあたかも自社がやったようにPRされている・・・
酷い場合は米国で”わが社のチューニングした車両”・・・Air Repair iQの写真
というのがあったな。
簡単に思いつき工作しているんじゃないんですよね。
採用している流通市販パーツもテストを行って成績に満足したものだけ。


昨日のFBでの無断借用投稿をみてから怒りが収まらない・・・
注文を受けるなら受けてみな。
現状では製作不能だから・・・
iQの生みの会社を筆頭に色々な会社から泥をかけられて今の状況になっているんだからな(笑)