
WRCで1982~1986の間に主流だったGr-Bマシン。レース専用車両でFIAの公認(HF:Homologation of FIA)で200台のラインオフでOKというカテゴリー。
パワー制限に関わるレギュレーションがなかったので、パワーは当時での技術の限界まで行っていました。
ランチャデルタS4を例えるとコンペティツォーネで車重890Kg、1759ccでSCとターボのW過給器装着でMAX600PS。
同じようなマシンがPEUGEOT、AUDIなどからも・・・
当時の技術で一輪が地面に伝える事ができるのが150PS。
いくらパワーがあっても、2WDだと地面を掻き毟るだけで、推進力に変わりません。
そこで4WD。
150PS×4輪=600PS
しかし、ジープ等のような前後二つのデフを持って悪路のみ4WDになるのでは高速走行はできません(前後輪の内輪差によるブレーキング現象)。
そこでセンターデフが登場してきます。
今、AWDと言われる技術はスバルやAUDIを軸としてほぼ完成されています。
そこには、Gr-B時代から始まった効率よく速く走る(当然、耐久性も重要)という目的から日進月歩で確立された技術があるんですね。
当然、LSDもしかり・・・
FFやFRにLSDはあるのですがセンターデフにも競技車両には存在します。
iQ用LSDを企画するのにあたり、LSDについては勉強しましたが、再度Gr-B時代の4WDシステム黎明期の技術とLSDについておさらいをしています。
いや・・・
頭がスパークしそうです(~_~;)
ヨーロッパで盛んに行われているヒルクライムレースには、旧FIAT500タイプの車体に1L級スーパーバイクのエンジンを搭載したマシン(500Kgの車体に140PS~200PS)が登場してきます。
数年前までは、MR(ミッドシップ後輪駆動)が主流でした。
小さくて軽くてハイパワーなので、実際に速いし見た目にも速くてファンも多いです。
けれども、軽い車体ではどんなにパワーがあっても操縦性が神経質で難しい上にパワーが路面に伝わりません。
そこで登場したのが4WD化されたマシン
BMW S1000のエンジンを搭載して4WD化(このマシンの4WDシステムが不明で興味津津なんです)されています。
挙動が穏やかでいて速い!
やはりパワーだけではなく、ドライバーの力量を発揮させやすいマシンであることが重要ですね。
そこには、LSDや駆動系、ブレーキ系、足回りといったトータルで見ることの大切さがあります。
Posted at 2017/10/23 12:15:11 | |
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