2020年12月10日
ここのところモーターサイクルに関わる話をする事が多くて・・・
動画とか見ていたらまた乗りたくなってきたり(笑)
Y社に勤務してレースを経験してきたことから・・・
街でよく見かける二輪車乗りの方の乗り方をみていて(特に飛ばしている方)いつも気になる)こと。
上半身で操作しているんですよね・・・
これ、自身が思っているほど車体が動いていないんです。
二輪は基本的に後輪の動きが基本になるのです(ひょっとしたらY社流の設計思想かもしれませんが・・・念のため)。
車輪は内向性という原理で運動しています。コインや蓋が転がる際に斜めに転がりはじめると徐々に円が小さくなりながら最後は倒れるでしょ?あれです。
円を同一に保つには転がるものに力を与え続ければよい、すなわち駆動力。車輪に弧を運動として与えてやるにはどうするか?それは軸を斜めにしてやる必要と駆動力の減速が必要になるんですね。
軸を斜めにする必要があるのですが、後輪ステアについて知っておく必要があります。
自転車をサドルをもって押してやるとハンドルを支えなくても動かす事が出来ますよね(両手放しも同じ)。斜めにするとハンドルが自然に切れます。
しかし、そのままの速度だと内側にどんどん切れ込んでいきます。だからその状態を維持しようとすると少しずつ押す速度を上げてやる必要がありますよね。これが内向性と後輪ステアを理解する身近な実験です。
この時の後輪の円と同心円で内輪差分外を前輪が通るのが自然な状態です。ハンドルでこじるとこの同心円が崩れやすいもしくは維持が難しくなるのです。
この後輪と前輪の同心円がズレてクロスするポイントが前後輪のどちらかが滑り転倒にいたる直前のポイントなのです。
前輪が自然な状態の円を描き、後輪がそのラインに乗ろうとしているのがリヤがスライドしている状態。前輪の場合はラインが入り込もうとした時、既に滑った!と感じるでしょうね。
シートにドカッと座った状態だとライダーと二輪の合成重心はかなり高い位置になります。車体のロールセンター(前後車輪を結ぶ中心線)よりも重心位置が高いので上半身で動かそうとしても車体はロールするばかりで車体の運動を起こすための内向性が生まれにくいんです。
だから、運動を与える際はステップにかける荷重が基本になるんです。ステップ→ニーグリップ→そして自然にステア・・・
ハングオンライディングは前述の二輪の基礎の動きに、人間の身体の動きを取り入れたライディングテクニックです。詳しくはまたの機会にするとして、目的は直線的にコーナーに入り直線的にコーナーを脱出するために編み出されたものなのです。
ヘアピンの場合、CPは二個あるような感じでしょうか・・・
2サイクル500ccマシン時代からハイパワーになったのでリーンウィズだと立ち上がりに無駄が生じてしまうんです。あとはタイヤの性能向上ですね。
スロットルが開けられないバンクした状態を極力短くして早くブレーキング操作を終了、加速時間を長く取るため・・・
何故、こんな事を思い出したかって?
Panigale V4 Sの動画やマン島TTでのH2Rのオンボードを見て・・・
1100ccで14500rpm!凄い!おいらが乗っていた2TKで14500rpmだぞ~
って思っていたら欲しくなってきた・・・
でも、相当に練習しなくちゃ錆びた現状だとつまんない・・・
125ccで練習?・・・夢(笑)
Superleggera V4の動画、これは後輪ステアがよくわかる動画です。
これはマン島TTでのH2Rのライディング動画。中腰でステップワークで常に動いているのが解ります。ハンドル操作はそれにナチュラルに追従しているだけ。
私もサーキットから公道レースにたいして目標を変えたころからこういうライディングを特に意識するようになりました。
二輪のセッティング術は理屈と感性の融合がかなりのレベルで必要になります。ですから四輪への応用もかなり効くんです。
※iQのセットアップは二輪の感覚に近いです。例えFFでも。
Posted at 2020/12/10 21:13:26 | |
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