パーツの破損による故障&破壊・・・かなり辛いですよね~
このパーツ破損は自身のメンテナンス知識の浅さや怠惰、特徴を理解せずに相反する使用方法等で発生する確率がかなり高いです。そして、何かしら気になる事があるのですが、大体その予感は当たるのです。
私の場合の深刻なエンジンブローは一回。そのエンジンとは、18RG改の2.2L TRD製グラチャンパーツを多用したキャブツインターボでした。組む段階から気になる事が一つあり、その後もメンテナンスで少し怠惰な事をしてしまい、壊す事に・・・
エンジンの概要。
ピストンはマーレー製のTRD御下がりのやつ、それに合わせてコンロッドを5MG同等の長さのものにする必要があった。でも、予算の関係で純正の5MGコンロッドを使う事に。ショット加工等の表面硬化加工は行ったけれど組む際に少し不安があったんですよね・・・
作用角:304°/288° リフト量11.5mmのカム
中回転域(フルブーストがかかっていない時)の充填効率を高めるためにポートは中間部を若干細めて流速を上げる加工。
圧縮比は6.5でアイドリングが自力でできるギリギリに設定。そのかわりにブーストは1.5bar。爆発圧力は相当なものだったはず(仮計算で圧縮比14~15相当だった記憶があります)
これを20系セリカLBに搭載してストリートゼロヨンや最高速や峠の非合法の世界で走っていました。
オイル交換は当時最高と言われていたBPのモノを500Km置きに交換でしたが、ある時期オイル交換を行う時間が取れなかったんです。1500Km乗ったかな?
深夜、片側1車線の海岸道路でフルブースト4速9000rpmで5速に。そこからまた加速体制に入ったとたんリヤが一瞬ブルっと・・・
”ヤバ!”と感じてクラッチを切った瞬間に”ドーン!”とボンネットが浮き前方視界が無くなるほどの煙。
エンジンは回ってはいるものの1気筒のような感じ・・・
後日、バラシてチェックするとコンロッドが引きちぎれていました。折れたコンロッドがエンジンの回転でエンジンブロック内で暴れてエンジンブロックを叩き割った状態だったんですね。
原因は、チューニング度合いに応じたオイル交換インターバルを守らなかった為にコンロッドのクランク側メタルとクランクが焼き付き、本来ならばエンジンが止まるところを強烈な爆発圧力で無理に動かした為に純正流用の弱いところ(コンロッド)に応力が集中して折れた・・・ということです。
流石だったのは、きちんとお金をかけた箇所は無傷でした。ヘッド全般、タービン、ウェストゲート、ピストン、冷却系パーツ、点火系パーツ、キャブ、マニホールド・・・
これを機に、”過激なストリートチューニングは不毛”と思い、生き残ったパーツを売り払いそれを資金に中古の40系セリカラリー車に乗り始めたのがモータースポーツを始めたきっかけなんですね。
このエンジン、航空工学カリキュラムの原動機1(レシプロエンジン)で学んだ全ての知識と一緒に組んだチューナーさんの経験の集大成だったんですからいつまでも忘れられないんですよね。
これ以降、エンジンとの対話に全集中を行うようになりました。計測データは重要なのですが、最終的には触る側と乗り手の感性という事も・・・
ちなみにAir Repair iQに関しては不安はありません。強いて言うならドライブシャフトかな?これはチューンドFFの宿命ですから(笑)
その後のモータースポーツ活動においてもトラブルは起きましたが、エンジンそのものに関してはありません。代わりにトランスミッションやドライブシャフトやLSDのトラブルを経験する事が増えました。これは、オイルとの相性、路面の条件に関係する走行抵抗やトラクションの大小や、競技及び練習テストなどの避けて通れない使用条件によるもの。だからといって壊れていいわけではないので最低限のオイル管理(量、質、コンディション、交換インターバル)はしっかりとしています。ひょっとしたらエンジンよりも神経質かも?今のエンジンはECUが守ってくれていますから(ECUプログラムを触りたくない理由)。
Posted at 2021/01/13 11:24:12 | |
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