月曜日にデータ取りのために走ったことで全てが一皮むけた?(笑)
ナンカンNS2Rの205/45-16でヒルクライムレースのクラス優勝の成績から”絶対的なグリップ力が勝敗を決しない公道レースにおいては、絶対的グリップ力が逆に足を引っ張る時のある小排気量低馬力車には正解とは言えない”という事が正しいと証明されたと思っていました。
そしてその勢いでインチアップ、205/40-17にしたわけですが、装着して2年近くあまり速さについては芳しい結果が得られていませんでした。
内圧がXL規格のために高圧なのですが、そのせいかハイトが低くなった事が原因なのか、かなり路面状況や内圧の変化に対しての操作性(グリップ力の立ち上がり)がかなりナーバスでドライバー的には格闘するもののスロットルを入れきれずフラストレーションがたまってしまうんですよ。
T社のレーシングマネージャー氏に数年前、ナンカンNS2Rを使ってみたいのですが良いですか?と相談して”いいよ(笑) おそらくお金が無駄になるだろうけど”と言われていたんですが16インチで優勝したので”へっへっへ”と思っていました。
でも17インチで氏のいう事がよくわかりました・・・
セッティングの面白さや、車を操る面白さという点では、ナンカンNS2Rは良いタイヤだと思います。安いし・・・
そして”エレスタビタイヤコートHG”の開発データを取るには格好の素材でした。
エレスタビタイヤコートHGを塗布していないと怖くて攻めの走りなんか到底無理でしたからね。
今年に入ってエンジンマウント系全硬度アップ、ブレーキパットの新ライニング(特性は似ているもののμとフェード性を高めたもの)、MINICON-PRO Ver2の刷新がありました。そしてとどめがTOYOTIRES PROXES R888Rへの復帰。同じサイズ同じXL規格なのにナーバスさは皆無・・・
これらの事柄は全てコーナリング時の車体のコントロールに相互的に絡み合いながら影響を及ぼすんです。
タイヤはトラクションをかけないとグリップ力を発生しませんし、そのトラクションを作るのにブレーキ性能と制動のかけ方が必要です。エンジンの出力特性(スロットル操作におけるトルクのツキ方)は旋回中の姿勢維持や変化に関係しますしそこには反対にタイヤの能力や関係する相互関係にあるのです。
マウント系の全体硬度アップは車速域や旋回減速Gが高まった上での切り返しの速さやシフト操作時の誤動作を抑えることが可能になりましたよ。
おそらくクレスト+コーナーでシフトアップしたままクリアできるようになったのは全体バランスが上がったからだと思います。
以前はタイヤが温まると車体のきしむ音(ブレースバー関係からだと思う)が聞こえていたのが今は皆無♪
イメージとしてはブレーキング区間距離が短くなって(=ラインが変わる)なおかつ旋回中のラインの自由度が高くなっています。ドライバーはタイヤのグリップ力と対話しなければいけないところが減り、その分操作に集中することが可能になりました。
タイヤの減り方やトレッド面の温度分布も良い感じです。その証拠に本気で張った後のタイヤ温度の上昇度合いもウォームアップ後と大きく変化していませんでした。
16インチR888R時代よりも3速コーナーが増えましたし4速にはいる区間も時間も増えました。逆に2速コーナーが減りましたね。トータル性能を考えてレベルアップをさせた結果とでも言いましょうか。
車関係の雑誌やWEB記事ではそのパートだけでの評価評論記事が目立ちます。しかし、多くのパーツで構成される車では、その運動については全てのパートが相互作用しあっているのです。そこを理解していないと間違った判断をしてしまうんです(ただこれは速くもしくは気持ちよく走るという事においてです)。
Posted at 2021/06/30 21:29:35 | |
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