Air Repair iQは当社(私)の独自的な発想方法によるチューニング手法でまとめられています。ですから通俗的な手法でアプローチを行うと神髄の部分に届かないんですよね。iQという車はトヨタが世界最小で限定的条件がつくのですが4人乗りの車を生み出す事にトライし、世にでたトヨタのノウハウの集大成の車なんですよ。

※初期頃のAir Repair iQ おそらく2012~2013頃

※助手席側のグローブボックスを排して前にやり、助手席スライド量を多くして助手席後部の人員スペースを確保するという工夫
内面的にみて非常に面白く凝った考えを基に基本設計がされている事に専門で触り始めると気付かされる事が多いですよね。ステアリングラックの搭載位置、トランスミッションケースとエンジンのレイアウト、助手席側縦二列の乗車定員スペース確保の工夫など。見えないところではCAN通信による総合制御の方法、リヤブレーキローター径のリヤの方が大きいという事、高張力鋼板を採用している部位のこと等。
以上のような事を理解したうえで取り組む内容を考えてきたのです。もともと私のiQに対する考え方は、限定的な場所へのチューニングを行うような思考法ではないのですよ。車トータルでのパフォーマンスをどのように向上させるのか?これが基本で生まれかわせ新たなモデルを創り出す事なのです。
そのプロセスにおいてやはり参考になったのがABARTH(カルロ・アバルト氏時代)の考え方と手法でしたね。小型大衆車を総合的に手をいれジャイアントキラーとかモンスターイーターとかいわれるマシンを造った手法。
現代のiQに置き換えると流石に無理が多くてまんまABARTHの手法をお手本にはできませんが感覚的な部分では参考にさせて頂きましたよ。アバルト氏も二輪レース出身で私も二輪メーカー(レース経験あり)出身という部分でも共感する事も多かったですから。
私はiQをチューニングするするという漠然とした目標は立てていません。Air Repair iQというiQをベースにしたモデルを造るということを念頭に置いているんです。iQという車をもとに新たな車を創り出すという感じですか・・・
Air Repair iQの事をよく『ここまで弄ってこられましたね~』とか言われるのですが、私個人的なチューニングを目的としたものではなく、iQをベースとしたスポーツコンパクトを造るためのデータ収集と実証実験(これには整備性や性能安定基準をクリアすることも含まれます)機なのです。だから考えつくことは財と時間の続く限り全てやってきたので一般的にみれば『かなり』となるでしょう。
その思考法は航空機設計法で学んだプロセス、短い期間でしたが某二輪メーカーで設計に携わった経験から生まれたものなのです。ちなみに航空機設計は目的とトータル性能目標が定まっていないとエンジン選定が出来ない(エンジン出力と重量がありエンジンサイズで設計基本となる重心位置が決まらず機体デザインができない)んです。
スタートは次の事柄から始まります。
1:基本コンセプトを決める・・・Air Repair iQはどのような車なのか?
2:車両の基本本質を知る・・・iQを購入して分析
3:分析結果から・・・ここからが主題の○○○をするためには?の始まりでフローチャート式に展開
○○○をするためには?
この○○○にその時の目的や目標を入れる
↓
例)エンジンレスポンスをあげるには?
↓
①エアフィルターをオープンエア式に替える?→ハンチングが発生する→NG
(パワー感は?燃費は?音は?も考慮して限定的なものならばその対処法を探る)
②ECUプログラムを替える?→そもそも何を目的としているのか?→つづく
③トルクを上げる→何をすれば良い?→・燃焼の3大要因を洗いなおす→つづく
↓
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このような感じです。これが車両そのものの動きになると運動部分での各パート毎での”○○○をするためには?”となるのです。そして総合評価を行う。
この部分での評価分析は私の場合だと2輪(モーターサイクル&MTB)レースと4輪の競技(ラリー、ダートトライアル、ジムカーナ)経験が活きています。○○○をするためには?の思考で問題点を解決して成績を残すセットアップやトレーニング方法を実践してきましたから。
Air Repair(私)の思考法・・・○○○をするためには?
”この○○をするためには?”の思考法は様々な事に応用できますよね。人との付き合い方、ビジネスのありかた、商品の売り方等等・・・
ポイントとしては近視眼的にならないこと。大局を見ていないと方向を間違ってしまいますからね。
私は?iQを選んだ時点で間違った?(笑)しかし、”○○○をするためには?”の思考法を具現化して実践して形として残す事ができましたからね(マーケットはともかくとして)。
静電気除去抑制コーティングやカーボンナノチューブペースト、エレスタビヒューズ、Air Repairオイル、エンジンピッチングストッパー、エアスムーサーはこの”○○○をするためには?”の思考から生まれたものなのです。
Posted at 2023/01/25 10:24:49 | |
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