数年前に、ABARTHがEVを発送すると聞いた時に、私個人として正直悲しく寂しく思いました。
だって、イタリア車のラリーを含めて、モータースポーツにおける活躍の陰には、必ずと言っていいほどにABARTHがいましたからね。要するに化石燃料競技車の代表格。私の目標としているところでもあるし・・・
そして徐々に、その新しいモデルのベールが、剥がされてきたんです。そこでは何故か”走り”をアピールするのではなく、電子的に作られる”疑似排気音”の拘りでした。当時の私は”なんか、がっかりだな”という思いだった。
EVには以前は興味があったけれど、今は殆ど興味が無くなっていました。それは、いくつものメーカーのEVに試乗してみて感動が無かったからなんですね。
そして偶然にも、試乗する機会が与えられた昨日、ABARTH500eに乗りました。加えてABARTHガソリン車最終モデルとなるABARTH695ファイナルにも乗る事が出来ました。

※こちらはクローズドボディのタイプ

※試乗したのは電動キャンバストップモデル
このABARTH500e、いい意味で期待を裏切られました!
疑似排気音とはいうものの凄くいい出来栄え!まさに本物!
周囲を歩いて回るとちゃんと音の聞こえ方が変わるんですよ♪
そしてキャビン内では内装が疑似排気音に合わせてバイブレーションするという・・・
またその疑似排気音は車速に合わせてリアルに変わっていくんですよ!
乗車中はガソリン車と思うくらい完璧な出来栄え!
※アルカンターラにカラーのステッチ、内装の質感もチープさが少なくオシャレ
で、走りはどうなのか?
これも良い意味で裏切られましたよ(私はもっとも過激なトラックモードで走りましたが・・・)。
スロットル操作に合わせて、リアルに出力のコントロールができるんですね。車両の動きも全て意思通りに動かせる❤
1300Kg以上の車重があるようには思えない身軽な動き❤
気の利く営業マン氏の計らいで、ワインディングへ足を延ばさせて頂きました。そのルートは偶然にも、私がAir Repair iQでクルージングするコース(笑)。
ステアリングへのキックバックは大きく、トルクステアもかなりある!かなりの暴れん坊ですよ(ステアリングを切った状態で強めのスロットル操作だとホイルスピンしてタイヤが泣きます)。
左足ブレーキを使いながらのマシンコントロールも容易で、自分のマシンじゃないかと勘違いするほど。ラリー用語でいうクレスト+ライトコーナーもほぼ思い通り(∩´∀`)∩
ブレーキと回生ブレーキのバランスも、介入の仕方も満足ですし、キャンバストップ仕様なのに車体剛性も高い(車体剛性、ブレーキバランス、出力特性、ステアリング応答性・・・車体の動きの変化の事)。これらのバランスが出来ていないとクレスト+コーナーの処理はできませんからね・・・
まさに、私の味付けとリンクした車造りがなされていましたね。気が付くと1時間半も乗っていました(笑)
※EV専用タイヤで硬い感じですが、コンパウンドは柔らか目でグリップするうえにステアリング操作に対しての応答性も良い。競技ドライバーの性、爪をグイグイ立ててトレッドゴムの反発性や柔らかさを見る(ショールームや展示会で新品タイヤにやっちゃ駄目ですよ~跡が残りますので)
※EVユニットはエンジンルーム内に集約、搭載方法がガソリン車的で良いです。チューニング作業がし易いかも
興奮の冷めやらぬうちに、ABARTH最後のガソリンモデルとなるABARTH695ファイナル(2ペダル車)に乗り換えて試乗。
ABARTH500eが強烈すぎて、なんだか心のテンションが保てずに少し短めの試乗でショールームにかえってきました。
※これはこれでかなり良いのですが、500eが凄すぎて・・・
(営業マン氏も私のテンションの違いがはっきりしすぎて無口になってしまった)
今の車には私が本能的に”乗りたい!””お金をかけたい!”というものがありませんでした。TE社さんの代表的車種にも乗りましたが私の心には響いてこなかった。でもABARTH500eは違いましたね~
私の思い描くEVの姿がそこにありました。
乗り出しで約700万だけど、私にとってはその価格の価値はあります。
カーボンナノチューブを使うと、どのように変化するものだろうか?もう考えただけで、心が舞い上がってしまいます。
う~ん・・・
欲しい!Air Repair 仕様で造りたい!
くそ~!開発資金さえあれば・・・
595eBIPOST?ハンドブレーキ付?
五味氏は疑似シフトが欲しいと言っていたけど・・・
私も同感なところもあるけれど、一番ホットなVerにするならば、ハンドブレーキ&軽量パーツ&2人乗りかな・・・
シフト操作するよりもブレーキ、スロットル操作、ステアリング操作に集中できた方がいいですもんね。
そう考えながら、Air Repair iQに乗り換えて帰路に付くと・・・
やっぱり此奴の方が、一つ上だなと思いました(親ばかみたいなものか?(笑))
真面目な話・・・
私がタクシー乗務をする元を作ったとある事件の話。
まあ、計画が白紙になったから、契約の話はなしね、というヤツ。
2018年、大手自動車メーカーさんから開発オファー契約のあった時の要望が、Bセグメント、2人乗り、2BOXスポーツの社外開発リーダーになって欲しいという話でした。
多分この500eのような特性のモデルになったと思う・・・
Posted at 2024/07/31 21:25:01 | |
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