アメブロの転載です・・・
皆さんは、クルマからの「違和感のサイン」に、どれくらい早く気づけますか?
私がAir Repairとして、国内外からiQのご相談を受ける中で強く感じるのは、“異常に気づく感性”には個人差があるということ─そしてそれは、単なる性格や経験の差ではなく、文化的・民族的な“感受性の違い”が関わっているのではないかという点です。
■ 虫の音は「騒音」か、「風情」か
たとえば、よく知られている話ですが、日本人は秋の虫の音に風情を感じます。
鈴虫やコオロギの声を「音楽」や「自然の声」として受け取り、季節の移ろいを感じる文化が根付いています。
ところが欧米では、これらの虫の声を「ノイズ」として捉える人が圧倒的に多いそうです。
聴覚に物理的な差があるわけではなく、「その音にどんな意味を感じるか」という文化的フィルターの違いです。
■ クルマの異音も同じことが起きている
この違いは、車両における“異常音”の捉え方にも直結していると私は感じています。実際、欧米のiQオーナーからのご相談の多くが「かなり深刻になってから」届くのです。
私から見れば「もっと早い段階で異常に気づけたはず」「その前に振動や音の違いがあったはず」と感じることばかりです。
しかし、オーナー本人は「気づかなかった」と言います。
でも、おそらく“感じなかった”のではなく、“意味を見出さなかった”のだと思います。
■ 感性は優劣ではなく「構造の違い」
これは決して、どちらが優れている・劣っているという話ではありません。
文化的な背景によって、“何を重要視するか”が違っているというだけのことです。
ただし、機械──特にクルマのような高速・高応答の乗り物においては、この違いがトラブルの深刻化や修理費用の増大に直結することがある、というのが現実です。
■ 日本人の感性は「整備力」になる
日本人は「音」や「振動」に非常に敏感で、それを“意味ある兆候”として拾い上げる文化を持っています。
その感性を活かせば、ほんのわずかな異音や微振動の段階で不調の兆しを察知することができる。
Air Repairが行っている整備やチューニングも、そうした“感性に裏打ちされたメカニズム”の上に成り立っています。
◆ おわりに
クルマの声は、小さな異音から始まります。
それを“ただのノイズ”とするか、“サイン”として受け取るか。
その差が、10年先の車両コンディションを大きく左右する・・・
Air Repairは、そんな感性と技術の橋渡しをする存在でありたいと願っています。
Posted at 2025/08/13 21:18:56 | |
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