静電気の事を調べていると静電気除去抑止の重要性がわかってきたんですよね。
静電気除去抑止の方法はアルミテープやアーシングによって除去する方法や電気的な機器や物性によってイオンを中和させる方法(-電荷には+電荷を与え安定させる、その逆も)があります。
静電気除去抑止剤というのはこの中和させる方法だと私は思っています。さて、近頃はドロップダンサー2を家庭内のモノに施工して喜んでいます。ミニの掃除機なんかは空気の流れが良くなるのと内部に埃が付着しないので集塵効率が上がっているのがわかります。昨日はヘアドライヤーの手入れをしてみました。スイッチを入れた瞬間ボッ!と埃を吹き出して風量が増した感がありました。
空気の流れにおいて、小さな電化製品でも効果があるので、吸入流速が大きい自動車の吸気や排気の部分では大きな効果が得られると仮定できます(というか正規の方法で処理させたマフラーアースやエキマニアースは効果がある)。
さて、たまに議論されるレスポンスリングの効果について・・・
エアリストリクターとイメージ的に混同される論調が強いのですが、もそもそも流路面積を絞り(=空気量を減らすから)パワー抑制を行うという考えが正解なようで少し足らないという部分があるのです。
ベルヌーイの定理の図示
空気量は狭いところを単位時間に動いた量と、広いところを単位時間に動いた量が同じという事です。だから管径が大きいと流速は下がり圧力が下がります。この逆もしかり。この定義から生まれたのがオリフィスで、そこから色々な用途が展開できるようになるのです。
圧力差を測定して速度を導き出したり、流速を制御して流体の速度をコントロールしたり・・・
エアリストリクターは空気の速度限界を逆手にとった流入空気量の制限を行うものなんですね。
エンジン出力は流入空気量(正確には中に含まれる酸素量)とそれに見合った燃料の量(ここでは関係ないですがタンクタイガーの燃焼メカニズムにも一部関係ある事)できまります。
そこで流入空気量を抑えるためには?空気の持つ物性に着目するのです。
空気の最高速度は音速(時速約1220Km、秒速330m)です。この速度をMAXです。ここにベンチュリを組み合わせて考えられたのがファンネル状のエアリストリクターなんです。吸気側で音速手前の流速を作り出して吸気の空気量を制限するという考えなんですね。まあ、NASCARのように単純に空気流量を遮蔽物によって絞るという考え方もありますが(これは広義で言えばベルヌーイの定理が適応されますが主な考え方として要求エア量を制限してトルクを抑えるという考えかな?馬力=トルク×回転数)
NASCAR用
GT500用
全日本ラリー用
じゃあ、レスポンスリングはパワーダウンするのか?
実際、使ってみてもいるのですが、パワーダウンはしていないです。パワー感は変わります。設計は中低回転域でのトルクアップが目的のようなのでその通りの特性になっていますね。
これは、空気の流入経路をスムーズに少し絞る事により、流速があがり慣性力が増し充填効率が良くなるという事とインテークホースとエアクリケースやスロットルボディとの段差で発生する乱流が抑制される、という効果の現れなんです。
上が回らないという感じは、中回転域のトルク感が大きいためにその差から生まれているのだと判断しています。また、あの程度の絞り量では市販車車レベルの吸入負圧で音速に達するという事はなく、俗にいうエアリストリクターの理屈には合致しないんですね。
私のiQの場合はエアクリーナーケース内にアルミファンネル(Rや長さ口径は計算して算出)を入れてあり、すでに流入空気量も速度もチューニング度合いから言えばMAXの状態にあるので、その流れを阻害させないようにするためにスロットルボディの前側に特注の口径の大きいレスポンスリングを装着しています。
前置きが長くなりましたが、このレスポンスリングに静電気除去抑止の加工を行えばどうなるのか?から検証をしていきたいと思います。パワーチェックしたいのですが時間と経費が掛かるので止めます。選手としての感覚でいきますのでご容赦を。レスポンスリングの後はスロットルボディ内部、そしてタイヤコートと随時進んでいきます。
スロットルボディに行うとビッグスロットル化したのと同様の効果が得られるはずなんですね。壁面の境界層が静電気の影響を受けている面積はおおよそ20%なので・・・
Posted at 2020/02/06 10:54:01 | |
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