車って4つ車輪があるから操舵輪を動かせば車体の向きが変わる・・・
殆どのひとはそう思っているはず。
これ、飛行機が方向舵の向きを変えれば機体の向きが変わる・・・
と同じ話なんです。
まず、飛行機について話をしましょう。
極端な表現をすると、飛行機は方向舵を切っただけでは、機体の向きが変わるだけで横向きに飛びます。
曲がるためには主翼にあるエルロンのコントロールで重心を移動させ(ヨーコントロール)る必要があるんです。
これは二輪も同じですね。
スロットルコントロールで少しずつ加速しながら傾斜角を維持し、遠心力とのバランスをとりながらじゃないと旋回できないんです。
自動車は、ある程度の領域(といっても街では限界を超えている普通の人をよく見ますが・・・)まで、4つの車輪で支えていて、操舵輪が2つという安定した状態にあるので、比較的楽に考えなしで操作しても旋回できます。
しかし、本来あるべき姿の曲がり方とは、飛行機や二輪のように、荷重移動を発生させてタイヤのグリップ力(これも高める運転方法があります)だけではなく、車体の重心移動(ハンドルを回す早さと角度とブレーキの強さとタイミング)で曲がるのです。
次に大切なのが駆動力(トラクション)ですね。
常に、サスペンションを含めたタイヤと地面の接地面には駆動力がかかっていないと、タイヤの表面(トレッド)が路面に食いつく力が僅かなものになってしまいます。
街中でみる方の9割以上がその走り方です。
ブレーキによる荷重でタイヤを地面に押し付けて、ゆっくりとハンドルを切り始めます。
この時初めて、荷重移動が起こり車は向きを変えようとするんです。
旋回が終わり加速体制に移るときは逆の動きを・・・
この、荷重移動でのトラクションコントロールはタイヤの性能本来を引き出す方法なんですね。
余談ですが、この運転技術がある私は、サラリーマン時代に下りランプウェイでECOタイヤ装着Vitz1000CVT営業車でドイツ系SUVや走り屋さん系車に勝っちゃったことも・・・
CVTなので左足ブレーキですね・・・
絶えずマイナス方向(減速方向)かプラス方向(加速方向)か、どちらかに駆動力を与え続けることと、タイヤに面圧を与え続けること、
これが安全に素早く曲がるための極意なんです。
そして、それの究極の姿がラリーやレースです。
駆動力を絶えずかけ続けるために、駆動側にはLSD(リミテッドスリップデフ)が必要不可欠なんです。
エンジン側にも、低い回転域から大きなトルクがあったほうが駆動力をかけやすい。
だから、タンクタイガーなんですね(笑)
Posted at 2017/11/15 15:53:29 | |
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