
iQという車。
変わり者車で、小馬鹿(?)にされることはあるけれど、真面目に取り組もうと思ったところは僕のところ以外はないんじゃないかな・・・
世界のCセグメント市場に向けて日本車で唯一挑んだ車。
私が「お!」と思ったのは発表当時のこのCMを見てです。
この最後のS-VSCの説明部分の動き!
車体の向きが変わって、回避したあとの安定状態に戻るまでの素早さと動きの特性。
これは化ける!
そう思ってディーラーさんに行きました。
しかし、当時のラインアップは1000ccのCVTのみ。
当時、JAFの車両規定でPN1(改造範囲はかなり限定的で1000ccまで、過給器付きは1.7倍換算なので軽ターボはダメ)というカテゴリーが発表されてまもない頃でした。
それ用に使えるかも?と思っていたのですが・・・(一番重要な部分でトヨタさんがJAFに公認申請していませんでした。だから規定的に無理)
そして時が経ち・・・
iQへの興味は心の奥底に・・・
発表から4年後、今の会社を起すときに他の会社と違う事をやろう、そして海外にこだわりオーナーがいて、表面上のR&Dの要らないパーツばかりで困っている、そんな状況をみて、iQをテーマ車両に選んだのです。
そこからは、工学系で競技ドライバーである私の得意分野・・・
下調べをして、暫定仕様を製作し、サーキットにジムカーナ、そして峠を走りデーター収集。
下調べしたときに、あのランチャストラトスとホイルベースとトレッドの比率が酷似していること、駆動方式は違うけれど重心位置がドライバーに近いミッドシップレイアウトであることがわかり、益々やる気になりました。
開発初期段階では、LSD(リミテッドスリップデフ)がないのにも拘らず、幸田サーキットテストでの横Gのロガーによる数値では、当時JAF戦を走っていたランサーEvo9MRのN車両より上の数値を記録しています。
益々惹かれますよね。
そこから、徐々に進化を始めてそこそこのレベルまで完成した段階で、ヒルクライムレースに参加しはじめました。
(このヒルクライムレースは、JAF非公認ながらもヨーロッパのFIA公認ヒルクライムレース主催者との提携レース)
しかし、走れば走るほど出てくる様々な障壁。
トヨタさん独自の考え方が強く反映された車体、先進技術の罠etc・・・
それらをアイディアと仮説で塗り替え、スポーツ性を高めて行く作業。
また、レースを走るのですが、他のオーナーさんにもフィードバックできなければならないので、行き過ぎたチューニングは行わないことを念頭に、トータルバランスを向上させてスポーツコンプリート的なiQを造るという事を目標にしました。
そして、最後の仕上げがLSDの開発。
クラウドファンディングを行って量産しようと考えましたが、資金が集まらず、現在のところ私のiQ一台に試作品が搭載されているのみ・・・
日本生まれのじゃじゃ馬ミニ!
乗っていて最高に面白いんですが・・・
もっと色々な人に体感して好きになって欲しいのですがね~
いつまで続く?iQ道・・・
Posted at 2018/01/04 13:39:39 | |
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