実はサウンドピュアディオには成人した自分の息子が2人働いて、次男が大学を出て働き出した半年後に長男が5年間働いていた仕事をやめて入って来た。
そこでピュアコンの元になっているパッシブネットワークの動作原理を教えるためにオーディオの教則本があったので2冊買ってこれをベースに教えようと思ったら・・
これが全然使えない内容なんですよ!
まずメーカー製のネットワークをベースに部品を高価な物に交換しようという考えなのですが・・
まず白いアッテネーション用のセメント抵抗の事が『セメントコンデンサ』と間違えて書いてありました。
次にコイルとコイルの並べ方の部分では5種類の良くないコイルの置き方が書いてあって、別に5種類の良いコイルの置き方の部分では5パター中2つはピュアディオ的にはアウトの置き方でした。
他にはコイルをドアの中の鉄板のそばに付けている写真もあって、この部分については以前の井川ブログでもいけないと書いた事があります。
そしてパッシブネットワークでは定番のクロス周波数の計算式の部分でも間違いがあって、1・5マイクロでの動作の数値がありえない数字になっています。
それに計算式が合っている部分でもパーツの誤差を無視して計算しているから、「ここまでの正確な数字には絶対にならないのに。」と、とても教育用には使えません。
実際にパーツと基盤を用意してネットワークを組み立てる部分ではメーカー製の数値をそのままにパーツを拡大して音質を上げるという手法ですが、これは自分が20年以上前に行って上手くいかなかった手法です。
それは付属の安いパーツだと解像度が低いから周波数レンジを広めに取っていて、それを大きいパーツに替えて解像度を上げると妙に音がギラギラして聴き難くなります。
つまり解像度を上げた分ほどツイーターの一番下に入る周波数のレンジを狭くしないと音が荒くなってデメリットが出てくるのです。
そしてその本にはメーカーネットワークの7・2マイクロが無かったので7・8マイクロにして使っても近似値だから問題無いと書いてありますが、パーツを大きくした上に数値を大きくしたらそれは問題でしょう。
一般的にメーカー製ネットワークはミッド側のコイルの変更による微調整が出来ないためにツイーター側のレンジを広く取っていて、その広さでミッドの微調整の効かなさをカバーしています。
ただその分ツイーターに強いアッテネーター抵抗が入っているために本来一番高いスムーズに鳴らせる音域まで押さえ付けています。
そこがメーカー製のネットワークの泣き所で、そのデメリットを無くして『必要以上にツイーターのレンジを広くしない・ミッド側で出せる高音はミッド側で出す・アッテネーション抵抗は必要最小限の値を使う』の3拍子で音を良くしているのがピュアコン方式なのです。
つまり単なる拡大コピー的なネットワークでは音は良くならないと言いたいのです。
最後にその本で実際に組み立てに入った部分の写真では、その時のハンダ小手の小手先が汚くて・・
自分は不純物が混じったりハンダの乗りが悪かったらいけないので常に小手先はクリーニングしていますし、用途に合わせて3本あるハンダ小手の先の予備は常に持っています。
結局その教則本は『こうやってはいけない!』という見本でしか使えませんでした。
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Posted at
2014/06/07 10:35:10