今日ご紹介する1台は先日の福岡店の作業からトヨタの210系のクラウンです。
10スピーカーのマルチビジョン付のお車で、今回はベーシックパッケージの取り付けを行いました。
納車されて間もなく入庫されたのでドアにはまだキズ防止のシールが貼ってあります。
210系クラウンの10スピーカーのマルチビジョンといえばピュアディオのデモカーがありますが、年式が2年違うので細かい所で変更が無いかどうか調べながら取り付けを行いました。
まずトランクルーム右横の多チャンネルの車両アンプの配列などは変更ありませんでした。
しかしダッシュ上のドームツイーターの位置はサイズも構造も変わっていて、スコーカータイプで中音に近い音域がやや増えたものの、ハイエンドの高音はやや減っていました。
しかもインピーダンスが8オームです。
これだとここも使ってフロント3WAYにするのか、今まで通りダッシュを外して後付けツイーターで2WAYするのか選ばないといけませんが、通常のスコーカーほど中音域は出ないので2WAY構成でマッチングを取る事にしました。
ドアスピーカーはいままで通り16センチで同じ表面材なのですが・・
測定器でインピーダンスを測ったら120ヘルツで3・75オームを示しているので4オームより下回って抵抗が少ないので低音域は出気味でした。
逆に1000ヘルツは5・235オームで抵抗値が高く中音域は不足気味です。
スピーカーの横のコイルで高音域が出ない様に制限していますが、それが巻き数が多いいので中音域まで影響しているので、ここをバイパスしてストレートにします。
すると4・428オームまで下がり、4オームに対して1・3倍から1・1倍に減ったので中音域が良く出る様になりました。
こうしてインピーダンスの上下を平滑する方法で音色を合わせて行き、インピーダンスが極端にズレているものトーンやイコライザー調整で無理やりレベルだけ合わせても良い音にはならないのでいつも『インピーダンス』というキーワードがこのブログで出るのです。
それと金属で無理やりインダクタンスを上げていたスピーカー横のコイルを通らなくなり音もスムーズになり、高音域の制限はピュアコンの巻き数少な目のコイルでツイーターの下限周波数とピッタリ合う物を選びます。
ダッシュの純正スコーカーを外した上にはJBLの25ミリ外ドームタイプのツイーターをスタンドを使って角度を付けてセットしました。
グローブボックス下に仕込んだピュアコンのコイルを何度も交換して、純正のドアスピーカーとツイータのバランスを取ります。
クラウンのセンタースピーカーはちょっとレベルが強くモノラル成分があり過ぎるのでピュアコンのパーツでレベルを下げますが、ここの特性は何度替えてもうちのクラウンと同じ値が一番良く、ユニットは変更していない様です。
最後にバス・トレブル・ミッドの3トーンを調整して完成です。
バスが-1でミッドがプラス1がちょうど良く、スピーカーのインピーダンスが120ヘルツ3・75オームで電流が流れ気味で、1000ヘルツが4・428オームで1割ほど電流が流れにくいというのを考えたらちょうどつじつまが合います。
ノーマルの時に3トーンを動かしても納得出来る音にならないというのはこうして数字的にも証明出来ますが、ベーシックパッケージの開発ではこうして1台1台の純正の特性を調べた上で音質を向上させています。
Posted at 2015/09/28 10:34:18 |
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