今日ご紹介する1台は年末の宇部店の作業からトヨタのヴェルファイアです。
カロッツェリアのサイバーナビを装着した状態で入庫となって、ベーシックパッケージの取り付けとベーシック防振の施工を行ないました。
フロントドア16センチにダッシュ上にスコーカーの2WAY構成のお車に・・
ピュアディオブランドのATX-25ツイーターを加えてフロント3WAY化します。
ドアには防水シートにゴムが貼ってあって音圧が逃げない様にしてあります。
逆にドアの外板裏は何も貼ってなくて、鉄板が響いてスピーカーの音がぼやけるのと、外からのロードノイズが入って来ます。
外板裏に防振メタルと防振マットを貼り合わせてドア全体の響きを静めます。
ベーシック防振はメタルとマットを合わせて16枚と工賃を合わせて24000円+税とお求め易い価格に設定してありますが、正月休みに某全国チェーンのカー用品店に行ったらドアのデッドニングの工賃が2万円と消費税になっていて、それにデッドニングキットが別ですから、効果と値段を考えたら自分でもベーシック防振を選ぶと思いました。
純正スピーカーと後付ツイーターの音域とレベル調整はグローブボックス下に取り付けるピュアコンで行なって、現行ヴェルファイアの標準スピーカーで最適になる値が前もって用意されているので、決まった値の物を入れればそれがベストな組み合わせです。
時間をかけて探し出したインダクタンス値とリアクタンス値がブラックボックスとパーツに記されているので隠していますが、一度良い値を見つければモデルチェンジやマイナーチェンジでユニットの特性が変わらない限り同じ物が一番良い音になります。
棚の上に乗っている多くのコイルなどのパーツの中から一番合う組み合わせを最初の1台の時にかなりの時間をかけて探し出すのですが、その時の最適値を探す作業をブルースリーの映画『燃えよドラゴン』の最後のシーンに例えた事が今まで何度もありました。
その燃えよドラゴンのDVDを正月休みに買いました。
例のシーンは組織のボスを追い詰めたら合わせ鏡の部屋に逃げ込んで、沢山の自分やボスの姿が合わせ鏡でどれが本物か分からないというところで・・
自分の仕事に例えると、あのコイルもこのコイルも良く聴こえるけどどこが一番いい値か分からない、それで闇雲にコイルを換えて行くがなかなかピークポイントがつかめないというのが一緒なのです。
主役のブルースリーは鏡を1枚1枚壊して行って、最後に本物のボスを見つけて倒すというのがラストシーンです。
自分は最初の1台の雲を掴む様な音調整の時にこのシーンを思い出して、1個1個のコイルを付けて音を聴いて、外して違う値を付けてを繰り返して本当の音に当たるまで換え続けるという手法で調整しています。
2006年まではスタジオ用のモニタースピーカーの音を事前に聴いてそれをイメージして合わせていましたが、元々1つの音源から出た音を3WAYで分配して、それを耳で一つの音で聴いてイメージするというのがややこしくなって、小ホールの比較的PAに頼ってないか生音のコンサートに足を運んでそれをイメージして音調整に変えて行きました。
2007年から色々努力してボーカリストの方に直接会って生の声を聴けるチャンスを作って、生声を参考に音造りに変えました。
ベーシックパッケージとベーシック防振の組み合わせは安価ですが、そのいい組み合わせにたどり着くまでには多くの時間と努力の蓄積があっての事です。
途中の説明が長くなりましたが、ノーマル6スピーカーの状態から大きく音の表現が変わって、ヴェルファイアは納車となりました。
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Posted at
2016/01/04 12:09:40