2週間ほど前の作業ですが、トレードインスピーカーの音が耳に付いて疲れるのでどうにかして欲しいというご要望で来店があったので、音を聴いてみたらかなりキンキンした音で、まともな感性の人だと長時間聴いていられないというのが分かって、撤去してからベーシックのWパッケージを取り付ける事になりました。
ツイーターの質感以外では付属のパッシブネットワークに鉄心入りコイルが使ってあって、少ない銅線の巻き数で大きなインダクタンス値を得る事が出来るという物で、サウンドピュアディオで空芯タイプのそのままのインダクタンスの状態のコイルを使って自然な状態でインダクタンス値を得ています。
また中に使ってあるコンデンサは6・8μFと大きく、無理してレンジを広げている分、下限周波数辺りは非常に聴き辛い音になっています。
以前あるメーカーの技術者がうちのデモカーを聴いて、「この車のツイーターのコンデンサは何マイクロですか?」と聞かれたので、「3マイクロ以下です。」と答えたら、「こんなにレンジが狭いのに、こんな透き通った音がするんですか?」と更に聞かれたので、「ギリギリの見極めでレンジを狭くしたいと音が荒れるんですよ。」と答えて、「でもレンジを狭くするって勇気がいるじゃないですか。」と言ってその時は別れました。
そして後日、そのメーカーのパッシブネットワークは6・8μから3・3μに変更されて、大幅に周波数レンジが狭くなったにも関わらず、音の透明感が増しました。
まあサウンドピュアディオではその3・3μすら滅多な事では使いませんけど。
トレードインのツイーターは取り外して、最初の位置よりも奥にピュアディオブランドのATX-25ツイーターを取り付けました。
パッシブネットワークに当たるピュアコンは多くのパーツの中から本当に生音・生声に近くなる組み合わせを1品選んで装着するので、ツイーターレベルの切り替えしか出来ないパッシブネットワークでは明らかに表現出来ない音を再生出来ます。
ミッドスピーカーは立派なマグネットと、金属製のインナーバッフルが付いていますが、これは変に音が絞り込んであって不自然で、分かりやすく言えば生演奏や生の声とは別なカスタマイズされた音で、ここは撤去して純正のプラスチックフレームのスピーカーに戻しました。
マグネットは大きい方がいい、周りは金属の方が音がいいという風に思われがちですが、作られた不自然なサウンドよりも純正な素朴な音のこもった部分をカットして、足らない部分を他のスピーカーでカバーすれば、驚く様な透明感のあるサウンドに生まれ変わります。
金属のインナーバッフルを取り付ければ中高音が改善出来る様に思われがちですが、ミッドに直列につながっているコイルの質感が悪かったり、コイルの巻き数が適正でなくて多かった場合は、周りの材質に関係なく透明感がある音は再生出来ないので、あくまでイメージの問題で、実際には改善されていないのがほとんどです。
カー用品の量販店で取り付けた商品を外した方が音が自然な方向で良くなって、お客様は「これはわざわざお金を出して音を悪くしたみたいですね。」と言われていました。
後編につづく
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