今日ご紹介する1台は先日の福岡店の作業からスズキのワゴンRです。
富士通テン・エクリプスのナビオーディオを装着した状態で入庫となって、ベーシックパッケージの取り付けとドアスピーカーの交換、そしてベーシック防振の施工を行ないました。
まずはドアの内張りを外して外板裏に防振マットと防振メタルを貼って鉄板の響きを静めます。
「こんな小さなメタルをピンポイントで貼るだけで本当に響きが取れるの?」と不思議に思われる方も多いのですが・・
以前テレビ取材で超ズームで撮影した時の画像で説明しますと、多重構造になっていて、何度も組み合わせ方を変えてテストを行い、少ない面積ながらも車のドアで高い周波数の響きを最も効率よく消すように組み合わせました。
自分が最初に防振メタルを考案したのは、以前持っていた50系のエスティマであるボーカリストの方を助手席に乗せて移動している時に、その方の楽曲をCDで再生して一緒に聴いていた時に思わずその方がCDに合わせて歌われて、本人の生声とスピーカーの再生音を同時に聴く事になりました。
その時にスピーカーの音とは別にドアに高い周波数の響きが乗っていて、それが車内の音と本人の声に差を付けているという事に気が付きました。
その方を送り届けた後に福岡店に戻りエスティマをピットに入れて、何度も防振をやり直しても本人の声に完全に近くなりません。
「今の防振材で量を増やしても無駄なんだ。」とそこで気付いて防振メタルの開発にかかって時間をかけて組み合わせを変えて今の防振メタルが出来たのです。
再び話は取り付けに戻って、今回はドアスピーカーを交換するので、純正のスピーカーケーブルとは別にピュアディオブランドのPSTケーブルをはわします。
そしてスピーカーは16センチの純正よりもサイズの小さい13センチのJBLのP560を使うのでインナーバッフルを製作してサイズを合わせます。
あっ、それとバッフルの上半分にはレインガードが付けてあって、スピーカーが雨水で濡れない様にしてあります。
スピーカーをインナーバッフルに組み込んで、周りにシール材を貼ったら内貼りを組み立ててドアの作業は完了です。
次にダッシュの前の方にある純正ツイーターを鳴らない様にして、その前にスタンドを使って角度を付けたピュアディオブランドのATX-25ツイーターを取り付けました。
ドアスピーカーとツイーターにはエクリプスのナビから送られて来た音信号をグローブボックス下のピュアコンで分配して鳴らします。
ワゴンRはドアスピーカーが下の方にあるので中音域の高い方の音がリスナーに届き難いのでコイルの巻き数は少なめで上の周波数を伸ばしてバランスを取ります。
最後にイコライザーの調整を行って音を整えます。
これはパナメトリックイコライザーで周波数を選んで上下させるプラス動かすバンドの幅が調整出来て、まずはQ1だとかなり緩やかな山で広い範囲に影響します。
次にQ2にすると山の裾野は狭くなり・・
Q3ではツンと狭い範囲だけ音が変化する様になります。
動かす周波数と緩やかか急峻なカーブにするかを選びながら時間をかけて音調整を行って、ワゴンRのシステムは完成しました。
パナメトリックイコライザーは幅を広げると隣のバンドの音にも影響を及ぼし、それが良いこともあれば悪い方に行く事もあるので、「この人の声はこう!」とか、「この人の楽器の音はこう!」というハッキリした目標が無いと調整し難いですね。
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Posted at
2015/09/27 10:50:18