今日ご紹介する1台は、先日の宇部店の作業からスズキのジムニーです。
スズキ純正のサイバーナビを装着した状態で入庫となって、ベーシックパッケージの取り付けを行いました。
ジムニーはドアにスピーカーが付いておらず・・
ドアより前方のキックパネルと呼ばれている部分に10センチの物が付いています。
口径が小さいのと、裏の空気の容量が少ないので低音が出ず、高音も上に上がって来ないので、皆さん音に不満を持たれます。
高音に関してはピュアディオブランドのATX-25をダッシュ上に取り付けて改善出来るのですが、問題は低音で、ベーシックパッケージの価格表には注意書きとして『パワードのウーファーとの併用をお勧めします』と書いてあります。
今回はキックパネルの10センチとツイーターの2WAY構成で、受注した専務からは、「ベーシックパッケージだから低音も出ますよね。」と言われましたが、これまでは全てパワード付きの状態で、2WAYでの取り付けは初めてでした。
そこでサイバーナビのイコライザーを駆使して、高音を上から2個下げて、低音は一番下の50ヘルツを上げると音が詰まってしまうので、80と125ヘルツを1クリックづつ上げて低音域にふくらみを付けました。
しかし納得行く音にはならず、1クリック以上の上げ下げを行なうと音がわざとらしくなり、5キロをいじればキックパネルの10センチの音域に影響が出て、200ヘルツ以上を上げれば相対的に低音が薄く聴こえるしと、イコライジングは暗礁に乗り上げました。
そこでジムニー専用のピュアコンの値を見直す事になりました。
このピュアコンの値はジムニー専用に合わせてはあるのですが、それはパワードのウーファーを装着した時を前提のつながりで、2WAYで鳴らしたのは初めてなので、音にもっと重みを出した専用のチューンを行ないました。
普通だとここの10センチをトレードインに変更したら音が良くなると思われがちですが、トレードインは音に強弱が付けてあり、素人耳には音が良くなったと錯覚しますが、本来の音楽の音とは離れてしまうので、そのまま純正を使うか、クセの無いユニットがあればそれに変えるという手法を使います。
純正スピーカーを使った2WAYチューニングはピュアコンのコイルの巻き数を増やしたり減らしたりして、10センチスピーカーの上限周波数とインピーダンスをコントロールして・・
それだけでなく、メインユニットのブラックボックスを何種類も変えてツイーターの下限周波数とレベルとインピーダンスを調整しました。
周波数レンジとレベルを調整出来ても、普通はインピーダンスは調整出来ず、例えば同じ周波数レンジ幅でもコイルを大きめコンデンサ小さめだとインピーダンスは高い方に引っ張られて、音がゆったりとした音色で聴こえ、逆にコンデンサ大きめでコイル小さめの同じ幅にすると、インピーダンスは低い方に引っ張られて、シュッといした切れの良い音になります。
最初はブラックボックスの中をカスタマイズしてそういう対応していたのが、それをレギュラーの在庫にしていたらこんなに種類が増えて来たのです。
実はこれはATX-25用だけで、他のツイーターを合わせるともっと種類があります。
あれこれ交換して低音・中音・高音と最も生音に近い組み合わせが見つかったので、マットを閉じてしまいました。
ドアスピーカーほどの低音ではないものの、キックパネルとしては今までに聴いた事の無い上質なサウンドに仕上がりました。
ジムニーは既にスタッドレスタイヤが履かせてあって、これで冬の雪道のドライブも快適に過ごせますね。
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Posted at
2016/11/25 10:49:20