お客様の質問に答えるシリーズの第2話です。
店頭でお客様からよく頂く質問が、今年のお正月にサウンドピュアディオから送られた年賀状についてです。
毎年あまり代わり映えのしない年賀状を、今年は思い切って井川が思った事をはがきぎっしりに書き込むというものでした。
書いた本人は「何か長文が書いてある。」と思ってそのまま読まれないだろうと予測していたら、意外と小さい文字を読まれて、「年賀状の話について詳しく教えて下さい。」と言われる方が多くおられます。
その内容は、昨年の4月からFM福岡で毎週土曜日に放送される音楽番組を開始して、これは2007年から本格的にアーティストさんのスポンサー活動を初めて、以前は親しいアーティストさんがアルバムを発売されたら単発で放送時間を買って、それで特別番組を作っていたのが、10周年を迎えた事で毎週放送という『清水の舞台から飛び降りる』的な勢いで番組を作っているという様なお話でした。
ただし2007年にアーティストのファンクラブに入っておらるお客様で、ファンクラブイベントに参加してご本人に会った事があるという方数人から、「○○さんの番組を作って欲しい。」という様なご要望も頂いて、全く面識の無いところからオファーをしてみるという事もしてみました。
ただそのアーティストさんが事前にカーオーディオ に対してかなり否定的で、どうも大手メーカーがデモカーを聴かせて、その音があまりに本人が作った音と差があり、イベントで本人と話せるという時間に「自分の車は○○さんの声がきちんと聴こえる様にしてあります。」と伝えたところ、「あっそう。」とすごく素っ気なくて、その認識を何とかして欲しいという事でした。
そういえば実際に全国放送のラジオ番組で聞いた時にすごくカーオーディオ に否定的な話が出ていて、その後にメーカーが「これが○○さんに聴いてもらったデモカーです!」と持って来ましたが、その時はお世辞で「良い音ですね。」と言っていても、本音の部分では「あんな音で100万も200万も取るなんて詐欺だ!」と思っていた事でしょう。
ファンクラブに入っておられるお客様から来福されるスケジュールを聞いて、何とか会える段取りを取ったのですが、実際にご本人にお会いしたらすごくカーオーディオ に対して否定的で、「お前も詐欺師の一味だろう。」的なオーラが出ていました。
そういう事が2回続いて、その場に一緒におられたお客様からは「自分が買った商品が別に悪い訳では無いし、これまで聴かれた物があまりに違っていたから否定的なだけで、実際に本人の声と比較しても極端にズレている訳では無いので、自分としては納得しました。」と言われていました。
本音は自分が好きなアーティストさんにサウンドピュアディオの音は他とは違うと認めて欲しかったとは思うのですが、取り付く島が無いという言葉がピッタリ合う様な出来事でした。
それから10年の間に自分が親しいアーティストさんの紹介で何人かの方がピュアディオのデモカーを聴かれて、「スタジオでマスタリングをした時の音の様だ!」と言われていて、10年前にお客様からの「○○さんにここの音は他とは違うというのを聴いて欲しい!」という要望に応える事が出来なかったという残念だった過去を思い出した的な話を年賀状の裏にダイジェスト版で書き込んでいたのです。
店頭では○○さんが誰だったのか、どこのメーカーがどんな仕様のものを聴かせたかなど話しているので、「へー、そんな事があったんですね。」と、事の真意を知られれ、いかに大手メーカーが実際の音と違う造作した音をアーティストに聴かせて怒らせているかをお分かり頂きました。
他にはあるオーディオ評論家がメーカーに頼まれてセミナーで、「音が良くなったという方式のCDを○△□方式で再生すると特定の周波数でチリッというノイズが入るので、この様なCDは今後作らない様にレコード会社に抗議します!」と言っていて、「どうせここで言うだけで本当はレコード会社に言わないだろう。」と思っていたら、本当にレコード会社にクレームを付けたそうで、一時期音楽関係の方から、「カーオーディオ というと、自分たちで勝手に音を付け足しておいて、録音方式が悪いと言っているあの業界ですか!」とけっこう辛い思いをした時期もありました。
世の中のカーオーディオ専門店がその様な評論家の先生に媚びても、自分は音楽を作っておられる方の思いを重視して音作りを行っているので、カーオーディオ業界の習わしには従うつもりはありません。
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Posted at
2018/03/25 20:43:36