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イイね!
2019年08月28日

ピュアコン誕生27周年


サウンドピュアディオでは市販のパッシブネットワークを使用する事はなくて、『ピュアコン』と呼んでいるネットワークをブロック化してあれこれと組み合わせを変えて、自由に特性を変えられる方式を使っていて、それがもうじき誕生から27年を迎えようとしています。


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7月に誕生日を迎えた娘が生まれた後の秋に完成しているので、だいたい9月の終わりから10月にかけてですが、詳しくは記憶にありません。



一番上の男の子はもう31歳になっていて、2番目の男の子がもうじき29歳で、どちらも家業を継いでいますが、娘が生まれて間が無い時は妻が娘を寝かせ付けて、自分が別の部屋で男の子二人を寝かせ付ける役でした。




ただ当時は息子2人を寝かせ付けながらその部屋でコイルの末端のエナメルをやすりで剥がす作業を寝室で行っていて・・



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グッドのピストル型のハンダこてを使ってハンダ付けをおこなって、ピュアコンの試作品を作りながら息子二人を寝かせ付けていました。


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当時はまだ売れるかどうか分からない物で、仕事中に作ってもお金を産まないので、夜に自宅の寝室で作るというのが当たり前でした。



ハンダこては煙が出るので息子が不思議がって近づくので、「熱くて危ないから近づいてはいけない!」と言っていたので、後に電子工作などに興味を持たない子供に育ちました。



ただ寝室でやすりでエナメルを剥がしたり、ハンダ付けをするという事は子供に良い事ではなくて、小さな時は喘息気味で、今考えたら幼児虐待みたいな事をしながら試作品を作っていました。




ピュアコンの誕生前はもちろん市販のパッシブネットワークをそのまま使用していて、その特性は『ドンシャリ』と呼ばれるツイーターとミッドの間に薄い音域を作って低音と高音が強調して聴こえる物と、『女性ボーカル向き』と言われていたツイーターの下限周波数とミッドの上限周波数が重なっていた物の2種類で、でも自分は20代に1年ほどFM山口で音楽番組を製作して自分で喋っていて、その時に聴いたスタジオ用のスピーカーとは全く違う音で、「スタジオみたいな元の音に近いネットワークは出来ないものか?」と思ったところからピュアコンの試作を始めたところでした。



開発当初は一からネットワークを作るのではなくて、市販のネットワークの巻き数が適正よりも多めに巻いてある物を徐々にほどいて行って、耳で聴きながら「あともう少し!」と、スタジオモニターのスピーカーとの聴き比べて合わせていました。


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ただその方式では本当に合う波数の手前でやめてしまう『寸止め』的なやり方か、ほどき過ぎて適性を過ぎて元に戻せないかのどちらかで、良い音に辿り付く前に合わないネットワークの山が出来ました。



そこで考えたのが、ホームオーディオの自作ネットワーク用のコイルを使ってまたほどいて行くというやり方で、上質なコイルを買って来てケースに入れようとしたら・・


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大き過ぎてケースに入らないか、入っても他のパーツと干渉して使えませんでした。




そこで考え付いたのが今のピュアコンの4ピース構成の物で、コイルの巻き数だけでなく他の部分も新たに作ってブロック化して、ブラックボックスとコイルの組み合わせを変えたらとんでもなく音のT調整範囲が広がりました!



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これは驚きでした。



ただこれをどう実験するかが問題で、当初はノーマルのネットワークで取り付けるお客様にサービスで取り付けて、そこから部品代として8000円頂いて、次に12000円頂ける様になって、それから2万円、2万4千円と現在の価格になりました。




最初は4ピース構成で発売したピュアコンも、世の中には多くのパーツを使った複雑な特性のパッシブネットワークも存在していて、そこでグレードアップのための追加ユニットの開発にかかりました。


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それがブラックボックス4連で、合計8ピースや10ピースのオプションプラスのピュアコンになります。


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これで複雑なスロープ角も出せる様になって、細かいレベル調整やインピーダンス調整が出来る様になって、簡単なシステムで良い音が出せるピュアコンから、極めた音が出せるピュアコンにバージョンアップ出来るシステムへと進化しました。




最初は20種類とか30種類のコイルの中から最適な値を選んでいたのが、年々車側のオーディオが複雑になって来て、今は数百種類の中から選ばないと本当に合う値が見つからない状態になっています。


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特にプレミアムサウンドと呼ばれているインピーダンスが特殊で車輛アンプにフィルターがかかっている車に対応すると、これまで全く必要無かった値が必要で、いこれまで一番高かった値が1002マイクロHで・・


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一番低い値は1・5マイクロHで、そんなコイルのベースになる物は世の中に無くて、工業用のプラスチックボビンに一から輸入物の銅線を巻いて作りました。


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ちなみに最初に市販のネットワークのコイルを取り外して、銅線をほどいてボビンだけを使ってみたのですが、プラスチックの材質が硬すぎて音に悪い影響があったので、それは使わない様にしました。



その時に、「値が合わない以外にこういう事で音がスタジオ的にならないんだ。」と知りました。



ピュアコンのブラックボックスやコイルなどのパーツは全ての値を切らさない様に在庫表で管理していて、入庫数の多い車用は複数在庫する様にしています。


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少し前までは在庫表2枚で管理していたのですが、最近プレミアムサウンド車が増えて来て、それに対応して次々と新しい値を開発していたら、遂に2枚では足らなくなって、現在では3枚で管理しないと足らないほどのバージョンが存在しています。



普通発売から27年経つとトレンドが完全に終わったりしますが、年々プレミアムサウンド車が増えて来て、普通の市販品では対応出来なくなっているのと、標準品でもシステムが複雑で後付けに難がある車多いので、需要は徐々に増えて来ている状態です。



自分は長年ピュアコンの開発に専念して子供ほったらかしにして、次男が高校生の時に「自分は日曜日にどこかに連れて行ってもらった事もないし、キャッチボールもしてもらった事もない。」と言い、「自分の子供にはそんな思いをさせたくないから、お父さんの仕事の後は継がない!」と言っていて、長男は一度継ぎかけて途中で辞めて他の仕事を5年して、それでも今は二人で協力して宇部店の仕事をしているので、まあ先はどうなるか分かりませんが、少しは安心しています。



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Posted at 2019/08/28 12:30:20

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サウンドピュアディオの井川です。 福岡県・山口県でカーオーディオ専門店を営んでいます。 アーティストとのコラボレーションにより、より生演奏や生の声に...

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