最近宇部と福岡を日帰りで往復する事が多く、日曜日に日帰りで往復しているのに、今日は朝早く宇部を出て、定休日で閉まっている福岡店の中で仕事をしています。
それで在庫を調べるためにバックヤードに入ってあれこれと物を動かしていたら、こんな本が出て来ました。
かなり前に読もうと思って買っていたのに、どこかに行ってしまって読まずじまいの本でした。
自分はマーフィーの法則が好きで、色々な和訳がありますが、自分が信じているマーフィーの法則は『起こりうる最悪の事態は、起こる可能性が十分にある』というもので、例えば今日は大事な日で遅刻して行けない日に限って、日ごろは間に合う時間に出かけているのに、事故渋滞が起こって、大切な時間に遅れてしまう、という様な意味で取っていました。
そのため、ラジオ番組の収録で大物の方が来られる時は、かなり前に放送局の近くに行っていて、1時間ぐらい時間をつぶしているぐらいのスケジュールで移動していました。
でもこの漫画版マーフィーの法則はプラスの要素的な書き方がしてありますが、まずはマイナス的な事が十分起こると思った上で行動すれば、まずは失敗しないので、常にいい事ばかりを考えて、天に運を任すというのとは違う様です。
自分が22歳でお店を持ってその翌年ぐらいの事ですが、ある投資家の方がよく買いに来られていて、株取引で何か儲かったら買いに来られて、儲からなかったら買いに来ないという不定期な買い物をされている方が来られました。
その方がある日来店されて、「今日は買い物ではないんだけれど、この記事に付いてどう思われますか?」と投資家向けの雑誌を持って来られて、そこに書いてあるのがあるオーディオメーカーがカーオーディオの新製品を出して、価格が安いのに高性能で、爆発的に売れていて業績が良いので、今そこの株を買うべきだという記事でした。
その記事の信ぴょう性をしらべるために自分の店をおとずれられたのですが、その新製品は確かに値段が安いのにやたら機能が多くて、その分へんにコストを抑えているのでやたらと故障が多くて、「こんな商品怖くて売れません!」的な物でした。
その事を投資家のお客様に伝えたら、「やっぱり、自分も話がうますぎると思った。」と言われてそこのメーカの株は買わなかったそうです。
自分もこんな壊れやすいお客のためにもお店のためにもならない、取って付けた様な製品をなぜ作ったんだろうと不思議に思っていましたが、投資家の目を引いて下がっている株価を上げるための戦略製品で、それが災いしてもっと株価が下がって、うまい情報に飛びつかなかったお客様からは感謝されました。
それから自分は世の中に投資家向けの情報があるという事を知って、オーディオメーカーの情報を気にする様にしていたのですが、けっこう実際と真逆の情報を載せているメーカーが2社あって、小売店への情報と投資家への情報が全く違っていて、同業者には「メーカーの新製品発表会の話をうのみにしたら後で痛い目を見るよ。」と言っても、「メーカーのいう事は間違いない!」と言う事を聞かずに何軒もつぶれた店があります。
たまたま自分は運良く投資家のお客様に出会って、メーカーが2枚舌という事が分かり、でも結局そんな情報を出しているメーカーは結局上場廃止になっています。
その投資家のお客様が自分の店に足を運んで、投資家向けの情報と実態が合っているかどうか調べられた時に、たまたまマーフィーの法則の話が出て来て、「そんな事があるんだ?」と半信半疑でしたが、それから40年ぐらい経つと、『起こりうる最悪なじたいは、起こる可能性が十分にある』という考えは間違いない事を何度も実感しました。
その投資家の人は「失敗する人は自分に都合のいい情報しか信じず、悪情報も仕入れて、それを両方見た上で、最善はこうなる、最悪はこうなると比較検討して、それで動きを見ながら自分がどう動くか決める。」という話をしていて、確かに自分の知り合いで株取引で失敗している人は耳心地の良い情報しか集めないから損をするんだなと思っていて、久しぶりにマーフィーの法則という文字を見て、そんな昔の事を思い出しました。
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Posted at
2022/03/08 11:19:24