お客様の質問にお答えするシリーズは、日ごろ自分が店頭でお客様から頂いている質問を、これは他の方も知りたい内容かも?と感じた事を書き込んでいます。
今日のご質問は、「ツイーターとミッドの音の調整はピュアコンを使っているのに、なぜミッドとウーファーの調整はピュアコンを使っていないのですか?」という、けっこうこれまでに何度か質問頂いた内容で、よく考えたらこれにかんしてはこれまで答えていませんでした。
どの周波数で音域を切っているかは秘密の部分もありますので、大雑把な数字で表現しますと、ツイーターの種類にもよって違いますが、例えばJU60とZSPは4キロヘルツ付近で役割分担を分けているとします。
JU60とZSPの調整ではブラックボックスだけでこれだけの種類があり・・
ミッドの周波数を決めるコイルは初期モデルのMID用がブラックの物だけでこれだけの数があり、その中から最も合う数字の物を1品選んで取り付けます。
これはLTD15を使ったブラックボックス4連のピュアコンで、この組み合わせが選ばれるまでかなりの数を交換して最も生音・生声に近い値を選んでいます。
それを考えたらミッドとサブウーファーの繋がりもピュアコンを使って欲しいという要望が1990年代にから既にあって、その頃はピュアコンで全帯域の3WAY用の試作品も作ってみました。
ただし困った事は大きさで、ツイーターとミッドがクロスする周波数が約4000Hzとすればウーファーの音域では80Hzとなり、大きさが4000÷80で50倍となります。
これはラゲッジに付けるには無理で、ホームオーディオが320Hzから400Hzで13センチスコーカーとウーファーを繋ぐと大きさは4分の1から5分の1で、何とかエンクロージャーの中に入れる事が出来ます。
またホームオーディオでは鉄心入りコイルのインダクタンスが大きい割に大きさを半分以下に出来る方式を使っている物もあり、それで3WAYを1つのエンクロージャーの中に収められるので、カー用とは違う訳です。
そこで鉄心入りのコイルを車のトランクに入れてはみたものの、それでもかなりの大きさがあり、鉄心でインダクタンスを無理に上昇させているので、音に変な勢いが付いていて、大きさ以外に音色の意味でも使う事が出来ませんでした。
そこで考えたのがチャンネルディバイダー方式で中をチューンして音のクオリティーを上げる方式で、これは2001年にピュアディオブランドを立ち上げた時からスタートしました。
今ではデジタルプロセッサーの中をチューンして、タブレットで細かく調整出来る物や、デッキが交換出来ない車種にはハイローコンバーターをバラバラにしてチューンして組み替えた物など、電子的に微弱な信号をコントロールする物と、ピュアコンの様に一度スピーカーを駆動する信号になった音をコントロールする物の組み合わせで音を良くしています。
1990年代に作ったとんでもなく大きなウーファー用のピュアコンは、今の宇部店に1999年に引っ越した時にどこかに行ってしまい、今は見る事が出来ません。
今回はウーファーにはピュアコンは使わないのですか?というご質問にお答えしました。
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Posted at
2023/12/13 13:02:01