以前一度書き込んだ事があるのですが、現在世界的に金属価格などが高騰していて、オーディオ製品は値上げされている物がほとんどですが、ピュアディオの製品は4月以降も値上げしないとラジオ番組の中で話した事があります。
これはあくまで今のところという前置きがあっての事ですが、当社は山陽小野田市に倉庫を持っていて、そこに値上がりする前の商品や材料を買い込んで持っているので、それが尽きるまでは値上げの必要が無く、そのうち世界情勢が安定して来たら色々な物の価格が安定して来るのではないかと考えています。
ただ予測以上に値上がっているのが高級なハンダで、値段が上がるという前に戦争が起こると高級なハンダは軍事産業に買い占められて手に入り難くなる傾向があり、2002年の同時多発テロに対する反撃の時に一度高級ハンダが市場から消えた事があります。
それ以降はかなりハンダは半年から1年分ぐらいは買い置きする様にしていて、今はしばらく買わなくてもいいのですが、ピュアコンやケーブルを作る部所ではそれなりに苦労があります。
まずPMBとSKY3のケーブルの末端の焼き入れを行うハンダ槽では、表面に浮かぶ不純物をすくい取った後に純度の高いハンダを抽出して炉に戻すのですが・・
何だかその抽出物が動物に見えてしまい、横に置いて眺めてほっこりしていました。
しかし炉の表面が段々下がって来たので、そろそろ新しいハンダを上から足すか、抽出した物を元に戻すかの判断をしないといけなくなりました。
偶然出来た動物的な見た目のオブジェみたいな物ですが、量の大きい物から4つ炉に戻して、ハンダ面の量を増す事にしました。
さようなら・・
とうとう4つ目も炉に戻して・・
これでしばらくはハンダの量は大丈夫です!
そしてピュアコンの内部のハンダをする小手はスイッチでどんどんハンダがモーターで送り出されるタイプで、これまでは好きなだけ銀入りハンダを使って、銀入りを使う必要が無い部分でもどんどんモーターで送って高いハンダを使っていました。
ただ最近困った事が起こって、輸入物の大きいロールの銀入りハンダの径が細くなって、機械を通すと滑り出して、仕方なく国産のハンダメーカー製の銀入りハンダの小さいロールを使う様になったらコストが合わなくなって、ピュアコンを値上げしないといけないと経理が言って来て・・
自動ハンダ用の銀が入っていない物を使うか、値上げのどちらかを迫られました。
そこで極力自動ハンダは使わずに、輸入物の細くなった銀入りハンダをよって、手差しでハンダしてもピュアコンの値上げはしないという判断をしました。
毎日自動ハンダが使えないから肩が凝るなと言いながらハンダ付けをしていたら、社員が輸入物の銀入りハンダでロールに巻いてない物で機械に通るサイズを使い終わった以前のハンダのロールに巻いてくれて、それで多少肩こりが減りました。
世界が平和になったら金属価格は少し下がって来るのでしょうが、今は手法を変えて手間がかかっても販売価格は上げたくないという気持ちで、ケーブルとピュアコンの価格を維持しています。
Posted at 2022/07/09 10:29:50 |
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