自動車いじりなどしていると、エンジンルームでボルトやちょっとした部品が手が届かないところに落ちてしまうことがある。
下に落ちてこない。車を逆さにして振りたくなるが、それはさすがにできない。
そんなときに役立つのがピックアップツールだ。
先が広がって部品をつかめるタイプが昔からある。
このタイプを最初に買って助かった場面もある。
しかし、いまいち先が広がらず、爪も小さいのでつかみにくかったりする。
何よりよく見えるところにある物でないとピックがかなり難しい。
マグネット式もある。
しかし、このタイプはマグネットが弱く、小さい鉄のボルトやナットなどしかピックできない。
もう少し磁石が大きいタイプもあるが、これなどはやたらに磁石部分が長くて太く、いかにも使いにくそう。おそらくアルニコマグネットだと思うが重いものを吊り上げるには物足りなく、買ったはいいが未だ使ったことがない(あまり自動車いじりをしなくなったので出番がなかったこともある)。
そんなことで、ピックアップツールはいまいちという印象を拭えずにいた。
***
先日、E90の板金をしているときに、ハンマーで叩く裏側に入れる当て盤(ドリー)を車の袋状のすきまの中に落としてしまった。鋼鉄製で結構重い。
ライトを当てると見えるが、手は届かない。
上に上げたピックアップツールでは相手が重く大きすぎてとてもつかんだり吸着できず、引き上げられない。
しかしほっておく訳にもいかない。この状態で車を動かすと、まったくアクセスできないところに入り込んでしまう可能性があるので、可及的速やかに回収する必要がある。
こんなピンチに思いついたのが、今どきのピックアップツールだ。
実は、暫く前に(たしか)モノタロウで、ネオジム磁石の強力ピックアップツールを買って持っていた。中国製。
部屋の中で行方不明になった小さなネジやスプリングの回収に威力を発揮していた。
それどころか、跳んでしまった微小スプリングが見当たらず、よく見たら軌道を変えて近くに置いてあったピックツールに吸い寄せられていたことすらあった。相当な吸着力である。
しかし、こいつは自宅にあるので実家では試せない。
そこでAmazonで翌日届くものを見繕ってみた。
右側はLED内蔵で、3.5kgfの吸着力。左側は磁石のみで9.0kgfの吸着力という名目で売られていた。
中国製のこの手の製品は数多くあり、そのうちいくつかは同じものが販売ルートの違いで異なるブランドや価格になっている様に見える。
モノタロウで買ったものもほぼ同様だ。
共通する仕様としてはロッドアンテナのように伸縮可能で80cm程度まで伸ばせる。
磁石部分は先端のみに磁束を集めてあるため、側面には吸着しない。これは磁性体ばかりの自動車の中で部品をピックするのに大変助かる仕様だ。
あとはLEDの有無や磁力の違いだ。
私は取りあえず翌日届く中でAmazon最安を狙ってみた。
***
翌日夕方問題なく届き、早速フェンダーの袋に落としてしまった当て盤ピックに挑戦してみた。
まずは相手を見やすくするLED付きのもので照らしながら吸着。
当て盤の重さもあるが、そもそも垂直に先端を当てられないので、吸着力を活かせず持ち上げられない。
そこで強力タイプを投入。
合わせて2本で吸着すると
「こいつ、動くぞ!」
もう雑作もなく持ち上げることができた。やはり9kgfは伊達ではなかった!
きちんと垂直に当てられれば3.5kgfのものでも持ち上げられるのではあるが、斜めアクセスではより強いものや複数がよいようだ。
と言うことで、昔の磁力が弱いピックアップツールは余り役に立たなかったが、最近のネオジム磁石のものはかなり使える。
できれば、先が曲がるとよいのだが。
安価だし、おすすめのツールである。
Posted at 2025/04/19 19:47:17 | |
トラックバック(0) |
Tool | 日記