左:ロードスターNB8C用 右:ピアッツァJR120用
今回、純正ハーネスに割り込ますハーネスを製作し、コネクタ形状が異なるロードスター用の4holeインジェクターを取り付けた。
燃圧は現状2.7bar程度。純正よりごくわずかに高めてある。
この状態で1日高速を含めて走ったが、印象が違う。
・エンジンが静かに滑らかにまわる。
・エンジンから感じる回転時の粒立ちのようなものが細かくなり、そろっている感じがする。純正ではざらざらした印象がある。
・かなり下からトルクがあり、トルクバンドから外れる1800rpm未満でも実用域。5速を使える場面が増えている。
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印象はサージタンクを組み直した関係でアクセルワイヤーの調整が以前と異なっていたり、各部の清掃を行ったことも影響している可能性があるが、粒立ちが細かくなりエンジンフィールが変わっているのはプラセボ効果や清掃の影響とは考えにくい。
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ロードスターインジェクターの容量は264cc/min 3barと言われているが、海外の情報では実測で320cc/min 3barとか270cc/min 2.25barとかという話もある。
DENSOに問い合わせたがOEM品のデータは出せないと言われ、マツダは非公開だとのこと。実測値を元に考えるしかない。
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NB8Cは3barの燃圧。NA160psのエンジンでは240cc(ハイオク)が必要容量であるから264cc/minで足りる。
http://ae86.s1.xrea.com/4ag/injector/injector.htm
同じインジェクターがターボ仕様でも使われているらしい。おそらく燃圧を上げているのだろう。
ピアッツァは2.65barで150ps。234cc(レギュラー)が必要容量で、ハイオクで同じ馬力を得るためには260cc。1割増しの286cc/minが必要となる。
追記:
リンク先の計算ではハイオクとレギュラーで値を変えているが、他では車両係数として燃料と関係なく扱っている。そもそも燃料の比重ではない(ハイオクの方が比重は大きい)。式に使う値の根拠がよく分からないが、資料がないのでこれ以上突っ込めない。
追記終わり
なお、純正インジェクターの実測は2.55cc/min 2.5barである。2.65barで263cc程度となる。
素直に考えると、ハイオクを使うとそのままではパワーダウンになるらしい。燃圧を上げて対応する必要があるだろう。
ロードスターのインジェクターが海外実測270cc/min 2.25bar通りなら、293cc/min 2.65bar, 311cc/min 3barとなる。このままでは燃調が濃い可能性がある。
このあたりを調べるには空燃比を測定したり、インジェクター開弁時間を調べる必要がある。
空燃比は昔は非常に高く寿命の短いラムダセンサーを必要としたが、現代では多くの車両で使われるようになり値段が安く寿命も長くなっている。
国内では3-4万円程度でデータ出力を複数持ち信号変換も可能な高機能なものが入手できるし、簡易なものなら1万円台でも買える。
とりあえず
Innovate Wideband DB Air Fuel Ratio LC2 Wideband Controller Kit GREEN Gauge
というものを海外に発注した。購入はあちらの正規代理店だが、日本の代理店では一切サポートしてくれないのでハードの故障が起きると厄介だ。ソフトは問題ないはずだ。
インジェクター開弁時間もオシロスコープをつないでインジェクター波形を見ればすぐ分かるし、エンジン各種データ取得専用のハードが売られているし(上記のシステムにつながるものもある)、インジェクター出力をクリッピングしてとり込んで開弁時間から開弁率を計算するハードを作るのもそう難しくはない。今どきではmbedみたいなマイコン開発環境が整っていて非常に取り組みやすくなっている。
基本的な情報は空燃比で分かりそうだが、これをみて燃圧を調整してやれば安心して乗ることができそうだ。
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以前ピアッツァの中古燃料ポンプを購入し、ついていたポンプをはずしてフレームだけ利用したが、その外したポンプがどこに行ったのかわからない。
ポンプがあればインジェクタ-の容量測定もできるのだが。車につないで計るという手もあるが。
追記:
転載
○NB1型~2型
フューエルポンプ(NB6C、NB8C共通)
保持圧:340kPa(3.5kgf/cm2)以上
締切圧:450~630kPa(4.5~6.5kgf/cm2)
プレッシャ・レギュレータ(NB6C、NB8C共通)
バキュームON時:210~250kPa(2.1~2.6kgf/cm2)
バキュームOFF時: 270~310kPa(2.7~3.2kgf/cm2)
インジェクタ
(NB6C)噴射量:47~59cc/15秒
(NB8C)噴射量:56~70cc/15秒
http://www.geocities.jp/motorcity3349/powerline/injector/injector.html
NB8Cでは、 約2.3barか約2.9barで240~280cc/min(中央値260cc/min)という設定になっているらしい。
前者なら3barでは300cc/min近く、後者なら264cc/min。
パープルインジェクターの容量が264cc/min 3bar と言われるのはここから来ているのだろう。
Posted at 2015/08/31 01:56:24 | |
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PIAZZA | 日記