鬼のようにいそがしいとか、鬼のようにメールが来たとか、鬼のように働いたとか、鬼のように待つとか、「鬼のように」という表現を見かけることがある。
自分などは素直に「鬼っていそがしいの?」「鬼ってそんなにたくさんメールを受け取るの?」「鬼ってそんなに働き者だったの?」「鬼ってずっと待っているんだ……」と思ってしまうのだが。本来の鬼のイメージとのギャップに、鬼が妙に可愛らしく思えてきてしまう。
自分は使わないが、どうも20年ぐらい前に流行った表現であるらしい。
鬼と言えば怖いもの、強いもの、異形のものであって、鬼のようにと言えばそのまま怖さ、強さ、異常さを表すのが本来であろう。いずれにしろ鬼が征伐を受ける対象である様に、正統ではないというマイナスのニュアンスが含まれる。
ところが、単に意味を強めるためだけに使われている。「超~」「激~」と類似の表現だ。それに「鬼」を使ったことがギャップもあり新鮮でおもしろがられたのだろう。鬼も落ちたものだ。
完全な流行言葉だったが、まだ使う人はいるらしく、ある程度の定着はある様だ。
自分にとっては面白さは感じても、意味を無視した用法はやっぱり違和感が先に立つ。
「お疲れ様です」が、会社組織でほとんどその意味を意識されずに無難な挨拶として定着しているのと同じような感覚だ。あちらは会社の新人研修を起源としているようだが、こちらは若者を中心とした流行言葉と起源は違うが。
自分は単に意味を強めるためだけには使う事はないだろうなあ。
「鬼のように暑い」 鬼って暑かったのか。
Posted at 2014/11/24 10:04:10 | |
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