ピアッツァは、81年登場で91年に2代目に交代。市場に出回るものは80年代後半の後期型が主体だ。
前期型は内装がめくれ上がる問題、後期型はダッシュボードが割れる問題があり、これをきれいに修復するとなるとやや大変だが、全体的に壊れにくく、信頼できる車だと思っている。
いすゞは比較的古い車の部品もオーダーがある限りはかなり供給している。旧車の部品が年々自動的にべらぼうな価格に上がっていくようなことはなく、現役車種と同じような価格であることもある。
維持費は旧車にしては安い方だと思われる。
4ZC1ーT搭載車ならパワーもそこそこあり、トルクが低いところからあるので扱いやすい。それなりの車格として登場した車だが、車両に現代の高級車のような遮音性はないので、音を静かにしたければ各部にスポンジを詰めるなど手を加える必要があるだろう。
純正の過給圧コントローラーに手をつけずにブーストアップした車両でエンジンが壊れる例は多かったようだが、チューニング方法の間違いであって、エンジン自体は丈夫だ。
現代の車ほど便利ではないが、荷室はリアシートを倒せば広く取れ、結構大きなものも積むことができる。もちろん、あくまでクーペなのでワゴンのようなわけにはいかない。
問題は乗り心地や操縦安定性にあり、リアリジットは3リンク、5リンクどちらであっても現代の車からは比較にならない接地性の低さで、首都高のカーブの目地ショックではショックが強く伝わるだけでなく車両のリアがおちつかない。雨の日などかなり恐いので速度は充分落とすのが賢明だ。現代の車に乗り慣れた人が同じつもりで乗り回せば事故る可能性がある。
前後の荷重分担の悪さやノーズヘビー故に運動性は高くない。
エンジンもトルクが太いとは言え150馬力なので、現代の車から見れば非力に感じるだろう。私が非力に感じるBMW 320i(E90)は156馬力、トルク20.4kg・mであるから、似たような程度だ。
貴重な旧車だからと言って過度に安全運転はしないといった人がいたが、やっぱり事故を起こしている。貴重さとともに走行性能も足回りは更に古い70年代の車のものなので、無理はしない方がいい。
旧車として味わうには何の問題もないが、乗り心地や繰安性では誰かをエスコートしたり、本気になって走る車ではないと言える。
入手困難な純正部品もあり、また、手を加えて行くにはSOPのマフラーなどごく一部しか純正外パーツがなく、創意工夫が必要だ。
Posted at 2021/03/20 07:57:40 | |
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