この所インジェクターに興味を持って調べている。

現代のインジェクターの基本はBOSCHが1976年に出した1ホールのEV1であるらしい(上図)。


やがて4ホールのEV6になり、現在は12ホールのEV14になっている。
1ホールではキャブレターを上回る霧粒サイズ(0.15~0.3mm)で気化特性はあまりよくはなかった。
4ホールでキャブレター同等の0.09~0.1mm、12ホールでは0.06~0.07mmと霧粒サイズが小さくなっており、気化しやすく燃えやすいよい混合気ができるようになっている。これはパワーと燃費に貢献する。
逆に言えば、1ホールでは燃えないままのガソリンが多いと言うことだ。
EV1とEV6は同サイズで、EV14は少し小さいサイズのものが多いが、実際には様々なサイズがある。
EV14では

と言う具合のようだが、EV1/EV6より短いstandardサイズが多いらしい。
アメリカあたりのサイトを見てみると、EV1をサイズが同じEV6に変更することは珍しくないようだ。
それどころかEV1/EV6をサイズの異なるEV14に変更するために、EV14につけるアダプターが売られている。EV14へ換えることもやられている。
また、コネクターも角形と角丸型相互の変換コネクタが売られている。
なので、EV1のエンジンにEV14をつけることは難しくないようにみえる。
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自分によく分からないのは、ピアッツァなど当時のDENSO製?JECS製?のインジェクターでこれができるかと言うことだ。
サイズを測定すると、ピアッツァのインジェクターはEV1タイプだが、デリバリーパイプにつくOリングのサイズと先端のキャップ部分が少し異なっている。

(左:BOSCH EV1 中央:ピアッツァ、右:ホンダ CBR1000RR 12孔インジェクター260cc(DENSO))

(スズキ 新規格K6A用12孔インジェクター 265cc 上のホンダと同サイズ。このタイプのインジェクターは種類が多いらしい)
デリバリーパイプ側がφ10だと、EV14は入らない。Oリングの変更で何とかなるかも知れないがぴったり入るものかどうか。だが、DENSOの12孔インジェクターはφ10のOリングに見える。
噴射側は、ピアッツァ(DENSO)はクッションで穴を塞ぐが、BOSCHはOリングで塞ぐ。
BOSCHにクッションをつけて放り込んでもサイズ的にうまく塞げるかどうか分からない。キャップを外してしまえばクッションは入りそうだが。
サイズデータが欲しい。
EV14を使うにはデリバリーパイプの加工が必要そう。
K6A等のインジェクターを使えたとしても長さの違いをどうするか。ピアッツァのデリバリーパイプを動かすのは容易ではなさそうな。
260cc前後の12孔インジェクターはバイクや3気筒車に結構あるので、これを使えばピアッツァのパワーと燃費に貢献することになるのだが。
ちなみに、SVXは当時の日産車やスバル車と同様にサイドフィードの短いサイズのインジェクターが使われている。
トップフィードが主流で、サイドフィードのインジェクターはあまり多くないようだ。今このタイプを採用している車はあるのだろうか。
追記:

このアダプターはEV14のφ14 Oリングをφ11 Oリングに変換もするもの。単に延長するものもある。
これを使えば12孔タイプのものが使える可能性がでてくるが、一つ$11なので、結構コストが高い。
コネクタさえ換えれば使えそうなEV6世代のDENSOインジェクターを試してみるのもいいかもしれない。ピアッツァにとっては1孔→4孔の変化も大きいだろうし。旧世代のインジェクター車に4孔インジェクターをつけただけで燃費が1~2km/L上がっている例もある様だし。
Posted at 2015/07/27 07:38:33 | |
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