小林よしのりの信者(ネトウヨ)は、私より少し年上が多いようだ。
というのもゴーマニズム宣言がヒットした頃、大学生ぐらいだった読者たちがそのまま30年経過してネトウヨが板についた状態であるからなようだ。学生〜社会人初期にバブルを謳歌した世代だ。
ネトウヨにして歴史改竄、女性差別、弱者差別、アジア差別が強い。
バブル崩壊後の転落を強く味わったために、歪んだ自己愛をこじらせているのかもしれない。
これが新型コロナに関しても、理解不能な主張をしている。
それはさておき。
世の中にはいろいろな困った人たちがいる。
その中でも、陰謀論者というのは、社会破壊行為者で、善意でやっているからきわめてタチが悪い。宗教と同じで、自分の思想と行為は極めて正しいと信じて疑わない。それに反するものは決して受け入れることなく否定する。
しかし、自分でデータを集めて考えることを抜きに、誰かの主張を鵜呑みにしており、根本を他人に依存している点で一種の心の病気と理解できる。
「コロナは風邪」というのはその典型と言えるだろう。
インフルエンザより致死率が高く、感染力が強いために指数関数的増加が起こりやすく、限られているICUの占拠時間が長いために医療資源が枯渇しやすい。インフルエンザですら危険であるのに、実態の新型コロナはそれを大きく上回る。特に昨年春過ぎまでは効果的な治療法が確立せず、致死率が特に高かった。突然の重傷化で死亡というケースも散見される。
新型コロナを、まるで高齢者や既往症患者という社会的お荷物を早期に一掃するための存在であるかのようにあがめる向きもあるが、それが彼らにとってまったくのいいとこ取りであったことは、低年齢でも重症化する変異株の蔓延で明らかだ。
医療崩壊を防ぐために指定感染症2類から外せという主張も見えるが、はずしたあと、重症患者を誰が診るのか。軽症といえどもかなりの症状が出るというのに民間病院では院内感染と風評をおそれ、そうでなくとも患者を受け入れても赤字になるため、新型コロナ患者を受け入れないところが多いはずだ。検査もしない、隔離もしない、重傷者も受け入れないで、医療崩壊しなかったとしても疫病が蔓延して社会が死ぬ。死亡は高齢者に限らず、特に変異株では子供も発症しやすく重症化もする。回復しても後遺症が残り、男性無精子症も高い率で発生している。
こうした主張の多くに陰謀論がつきまとっている。
陰謀論者はそうした事実に目を向けず、都合のいい情報だけをつぎはぎにして「コロナは風邪」「コロナ煽りは陰謀」と吹聴している。
ワクチン以前は海外同様にPCR検査と隔離を徹底することが唯一の対策であったが、これをPCR利権などとあり得ないことを視聴して阻む陰謀論も未だ見かける。
こうした陰謀論と差別、歴史修正主義は一体であることもまた多い。
自身に都合のいいものだけを信じ、都合の悪いものを排除しようとするものであるのは明らかだ。
コロナは危険性が高いことを否定する人たちは、実際の所は自身が何かしら制限を受けることを受け入れられず、事実に目を向けず都合のいいように捉える認知の歪みによって正当化しているだけにしか見えないが、そのかれらが時々とんでもないことを企てる。これはトランプ政権下のアメリカでもたびたび見られたが、本邦でもまた計画されているらしい。
現在、変異株が過去最大の感染拡大を担おうとしているが、そのさなかに「ノーマスク」で一所に集うというのだ。
その中に僅かでも感染者がいれば、飛沫感染、エアロゾル感染で大人数が感染する可能性がある。
彼らが感染して苦しむのは自業自得だが、自分の意思ではなくつれてこられた子供、彼らがその後接触する家族や周囲の人々にも感染させるおそれが充分にある。流行拡大の原因になり、それによる死者も含めた不利益は極めて大きい。
そんなことも考えられないほどに認知が歪んでいるのだ。
陰謀論とはすなわち事実の否定、認知の歪みであり、心の病気とも言える。
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なお、一部医療関係者や厚労省発の「事前確率の低い者に対するPCR検査は不要。検査をすれば偽陰性者が町中にあふれ、検査を求める者によって医療崩壊する」というPCR抑制論は、PCR検査に対する無知に起因し本邦の医療関係者だけに見られるもので、陰謀論とは直接関係がない(この考えが医療従事者に広く浸透した裏には、PCR検査否定にベイズ定理が用いられたことが医師国家試験対策の暗記内容を想起させただけでなく、流行初期から医師の発言で「新型コロナ患者を診たくない」とよく聞かれたように、新型コロナ患者を自身と自身の医療機関から遠ざけたい医療関係者に好都合であったことがあると考えられる。いまや医師の大半が無理矢理医師にならされた2世3世4世…であることを考えれば当然とも言える)。
Posted at 2021/04/18 06:08:23 | |
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