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Yuh_Fazioliのブログ一覧

2015年02月22日 イイね!

水素社会が来るとは思えない


 水素社会がやってくる……政府が力を入れていることもあり、株式市場では「水素」関連銘柄が盛り上がったりもした。

 水素をエネルギー源とすることは、一見いいこと尽くめに見える。

・水素原子は水をはじめとする様々な化合物に含まれ、無尽蔵と言ってもいいほどである。宇宙の7割は水素原子。
・水素分子を燃焼や燃料電池による酸化でエネルギーを取りだしても、生じるのは水のみで、極めてクリーンである。

 ただし、燃料としての水素分子をどこからどうやって得て、どうやって運搬し、どのように利用するかを考えなければだ。

 よほどのブレークスルーがない限り、現実的には水素社会は来ない

 もうこんな話は議論し尽くされた話のはずだったのに、政府が税金をつぎ込んで推進し、マスコミが提灯記事を書いているのには気味悪さばかりを感じる。



 以下は確認事項。

1.水素をどこから得るか

 水素分子自体は天然資源として存在するわけではない。作り出す必要がある。

 水を電気分解すれば水素と酸素に分かれる。このとき電気を消費するので、バッテリーに一時的に電気エネルギーを貯めるように、水素の形にしていると考えることもできる。
 しかし、この方法は効率が悪い。電解効率で60~70%。これを燃料電池として使うと総合効率は25~35%にとどまる。廃熱利用でも約50%。バッテリーの充電効率が80~95%なので、水素を介するメリットはない。
 天然ガスや石油を使い、高温水蒸気を使って得る方が遙かに効率がよく低コストである。
 天然ガスの場合、燃料電池で利用すると廃熱利用で総合効率は70~80%に向上する。
 水素を得るなら、天然ガスや石油を使わざるを得ない。二酸化炭素の発生はここで起きてしまい、クリーンではない。
 工業的に発生する余剰水素を回収する場合、コストは下がるが、既に発電に利用されているケースも多い。

 原子炉の一種、高温ガス炉の場合、高効率に水素を製造できるが、原子炉の問題がついて回る。

 いわゆる再生可能エネルギーを利用した水素生産のコストは極めて高くなるだろう。発電量が安定しないエネルギーの吸収手段としての活路はあるだろう。また、原子力発電の夜間余剰電力の吸収も想定されているらしい。
 それでも揚水発電の効率が70%なので、分が悪い。


2.水素をどうやって貯え、運ぶか

 水素は常温では気体であるので、液体燃料に比べて体積が非常に大きく、体積に対するエネルギー割合が非常に低い。体積を小さくして運ぶか、パイプラインで運ぶ必要がある。

 体積を小さくするために圧縮したり冷却して液化する必要があるが、そのためにエネルギーが必要となり、コストが高い。トルエンと反応させて液体の形で運ぶ方法があるが、そこから反応させて水素を取り出す必要がありそのインフラも必要でここでもエネルギーロスが生じる。さらにトルエンを往復させねばならない。そもそもトルエン自体に危険性が高い。輸送コストが他の水素輸送方法に比べて小さくても、電気の送電効率が95%、石油やメタノールなど液体燃料は運ぶだけでよい。全く太刀打ちできない。

 パイプラインは、インフラの整備コストが膨大である。

 貯蔵も水素分子の漏れやすさへの対処と体積を小さくするコストが大きい。高圧力タンクなり冷却設備が必須で、インフラ整備コストは非常に大きい。

 自動車の場合、水素タンクの事故時問題がある。


3.どうエネルギーとして利用するか

 水素は直接燃料にもできるが、熱効率が悪く、液体の体積で比較してもガソリンの1/4しかない。
 水素は分子の小ささ故に金属を脆くする性質があり、難しい要素がある。

マツダ RX-8 水素ロータリーエンジン車は110ps。ガソリンロータリーエンジンが250ps。
 出力はガソリン車の約半分であるが、エンジンの燃料供給上の問題があり、さらなる高出力化は可能らしい。しかし、ガソリンに対する熱効率の低さはどうにもならない。

 燃料電池としても発電効率は40~50%程度で、しかも稀少で高価なレアメタルを必要とする。


4.まとめ

 水素の製造・流通コスト、発電効率、トータルのエネルギー効率を考えると、ガソリンに遙か及ばない。インフラ整備を考えれば、現実的とは思われない。

 液体で熱効率の高いガソリンが如何に優れたエネルギー源であるかよく分かる。

 資源の枯渇や輸出国の偏りを考えれば、バイオ燃料でもあり、カーボンニュートラルなメタンやアルコール燃料が有望であろう。メタンはそのまま天然ガスインフラで利用できる。

 水素を取り扱うことの困難と低効率を考えれば、水素社会の実現性は低い。




 


参考:

水素社会は実現するか
http://eneken.ieej.or.jp/data/5638.pdf



Togetterまとめ 15.01.27水素の輸送は困難 水素製造は低効率 水素社会日経記事批評
http://togetter.com/li/775947


Togetterまとめ 15.02.16水素社会 水素エネルギーハンドブック批評
http://togetter.com/li/783898


水素エネルギー社会は夢で終わる 山田 高明
http://agora-web.jp/archives/1442027.html


水素社会が実現しない4つの理由
http://greenerw.exblog.jp/15156360

Wikipedia 水素ロータリーエンジン
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E7%B4%A0%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3


Wikipedia エネルギー効率
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%8D%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC%E5%8A%B9%E7%8E%87
Posted at 2015/02/22 16:38:38 | コメント(0) | トラックバック(0) | サイエンス | 日記
2015年02月03日 イイね!

地球ゴマ 生産終了?

 嘘か本当かはっきりしないが、ジャイロ効果を体感できる科学玩具、[地球ゴマ]が生産終了という噂が流れている。

 地球ごまはタイガー商会の製品で、登場はなんと大正10年。海外へも輸出され科学玩具として親しまれてきた。多くの模造品が出たが、タイガー商会のものは高い精度を実現できていると言う。

 

 高い精度のコマは全て一つ一つ職人の手によるものだが、後継者がいないそうで、生産終了というのは本当なのかも知れない。

 この噂のおかげで、在庫が一気に売れているらしい。市場の在庫はもはやわずかである様だ。

 自分ももっとも大きなものと次に大きなものを購入した。


 私がかなり小さい子供の頃に、たしか父親が買ってきたのを覚えている。

 自分はあまり触れなかったが、その後壊れた地球ゴマが自分のおもちゃ箱に入っていた。

 **

 地球ゴマの偽物については、次のサイトが面白い。

東京レトロスペクティブ
地球ごま
http://tokyoretro.web.fc2.com/chikyugoma.html




 

 
Posted at 2015/02/03 18:45:01 | コメント(0) | トラックバック(0) | サイエンス | 日記
2015年01月24日 イイね!

[STAP問題]日経サイエンスにDNA解析をまとめた記事


 STAP細胞問題も、再現実験という茶番で「作れなかった」という事実の一方、STAP細胞とされたものがDNAレベルで解析され、最初から存在しなかったことが確定した。
 これをまとめた記事が日経サイエンス2015年3月号に掲載される。

 本日発売で、定期購読している自分は、今日中に届くはずなので興味深く待っている。

 日経新聞サイトの記事はその要約だが、残っている謎については、窃盗で小保方氏を刑事告発する方向で関係者が動いているらしい。

小保方晴子氏を窃盗容疑で刑事告発へ 理研OB石川智久氏が明かす
http://news.livedoor.com/article/detail/9709637/


判明したSTAP細胞の正体 最後に残る謎
2015/1/24 7:00 日経新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO82193330R20C15A1000000/


日経サイエンス
 2014年6月25日未明。横浜にある理化学研究所統合生命医科学研究センターの遠藤高帆上級研究員は、3日前に若山照彦山梨大学教授から届けられたSTAP幹細胞「FLS」に関連する遺伝子配列データを見ていて、奇妙なことに気づいた。

 FLSは、小保方晴子氏が作ったSTAP細胞から若山氏が作製したもので、STAP細胞にはない増殖能力を備え、目印としてマウスの全身で緑に光る蛍光たんぱく質の遺伝子が入っていた。だが解析の結果は、そこに精子で光る別の蛍光たんぱく質の遺伝子が入っていることを示していた。

■解析に3グループ動く

 この発見は、理研発生・再生科学総合研究センター(現多細胞システム形成研究センター、CDB)の小保方元研究ユニットリーダーらが2014年1月に発表した「STAP細胞」の実態を解明する突破口となった。FLSからはマウスを作ることができ、STAP細胞が多能性を持つ確実な証拠とされていた。すでに数々の疑義が浮上していたが、その正体と思われる細胞が、このとき初めて浮上した。

 若山氏は、2013年3月までCDBに研究室を持ち、全身で光る蛍光たんぱく質と、精子で光る蛍光たんぱく質の遺伝子をセットで持つ黒マウスを飼育していた。大阪大学の岡部勝・元教授が遺伝子導入技術で作ったマウスだ。

 STAP細胞は、このマウスに由来する可能性がある。遠藤氏はその日のうちに、CDBと若山氏に解析の結果を連絡した。理研はそれまで一貫して「論文は撤回するので新たな調査はしない」と明言し、残された細胞やマウスの調査にも消極的だったが、5日後の6月30日、一転して論文の予備調査に入ると発表した。

 CDBは小保方氏の冷凍庫から見つかったFLSのゲノム(全遺伝情報)の解読に踏み切り、若山氏も保存していたFLSのゲノム解析の道を探った。この解析は最終的に、遠藤氏ら5人の研究者グループが担った。これとは別に、東大グループがNHKの委託を受け、若山氏のFLSの解析に着手した。

■最初から存在しなかった

 曲折はあったが、3グループとも12月末までに、同じ結論にたどり着いた。FLSは、かつて若山研に所属していた大田浩研究員が2005年に、岡部氏の黒マウスと市販の白マウスを交配して受精卵を取り、そこから作った胚性幹細胞(ES細胞)だった。ES細胞は発生の研究室ではよく作られ、その手法は確立している。

 9月に発足した調査委員会(桂勲委員長)は、CDBの解析に基づいて詳細な調査を行い、今回の論文で「STAP細胞から作った」とされていたものは、FLSのほか、マウス、マウスに注射して作ったテラトーマ(奇形腫)、別種の多能性細胞であるFI幹細胞のすべてが、10年前に大田研究員が作製し、その後何の研究にも使われていなかったES細胞からできていたことを明らかにした。STAP細胞は、最初から存在しなかったのだ。

 調査では「129/GFP ES」(129は市販の白マウス、GFPは蛍光たんぱく質を意味する)と書かれたチューブが小保方氏の冷凍庫から見つかり、中身が大田氏のES細胞だったことが確認されている。

 大田氏は2010年3月に理研から転出し、その際にES細胞は「すべて運び出したつもりだが、同じ株がCDBにあったのなら、置き忘れたのかもしれない」と話している。だがチューブのラベルは大田氏が書いたものではなく、このチューブがどのようにして小保方氏の冷凍庫に入ったかは今もわかっていない。

(詳細は24日発売の日経サイエンス3月号に掲載)
Posted at 2015/01/24 11:43:55 | コメント(0) | トラックバック(0) | サイエンス | 日記
2014年12月23日 イイね!

「STAP]小保方氏による再現実験終了 再現できず理研を退職


 予想通り、再現実験ではわずかに自家発光する細胞は得られても、キメラマウスはできず、論文の方法通りのやり方で再現することはできなかった。

 大学院時代にお金優先でデータ捏造が当たり前になっているというインチキ臭いTwinsで指導を受けた経緯、その関係でインチキ臭いバカンティの指導の下にあった留学時代、博士論文のでたらめさ、そして科学的証明になっていないSTAP論文。

 提出されているデータや関連データの中だけでも全ては明らかだったのに、時間とお金を無駄にした。政治レベルでの圧力までかかってこの再現実験とやらの茶番が行われたが、この費用が税金から出ていると思うと納税者としては許しがたいものがある。
 理研CDBは縮小され、関係ないのに職を失ったものもいるようだ。

 ハーバード大の名前に負けて実験ノートを確認すらできなかった共同実験者たち。本質を確認することなく利用できると引き込みすり寄っていった理研関係者。演出に載せられてリケジョだムーミンだと大騒ぎをしたマスコミとマスコミを鵜呑みにした一般人たち。STAP現象に科学的な疑問符がつくと、事実関係を無視し、科学的思考をせず勝手な思いこみで陰謀論を唱え続けた一部知識人(?)と一般人たち。

 なにもかもがおかしく、ただ、サイエンスコミュニティには健全さを保ち、正しく検証し、戦った者が大勢いたことに安堵を覚える。

 一部の理科教師にはマスコミにのせられリケジョリケジョとはやし立て、その後も擁護するものもいたようだが、連中はサイエンティストではなくあくまで一般人なので同じに扱ってはいけない。連中にサイエンスを語る資格はないが、彼らが扱うのはサイエンスではなく問題の解き方に過ぎない。

 似非科学の世界は言ったモンがち。何の科学的証明もなくても信じさせればいくらでも儲けられる。多くは抑圧されたり切羽詰まり藁をもすがる思いの人間の、何かを信じたい心を利用する。
 しかしいくらインチキでも100%の否定は悪魔の証明で困難。そして検証を行うとなれば膨大な時間と手間と費用がかかる。STAP細胞もまさに同じことだった。


 極めて目先の利益しかなく、絶対にばれる嘘をつき続けてきた彼女の心理を推し量ることは難しいが、そういう人はたまにいる。絶対にばれる嘘をつくはずがないから裏に何かあると考えるのは、あまりに表面的とらえ方であることを指摘しておく。

 
 
Posted at 2014/12/23 14:04:21 | コメント(0) | トラックバック(0) | サイエンス | 日記
2014年10月07日 イイね!

速報 小保方氏の学位取り消し ただし1年の猶予あり


 指導の結果、論文の内容がふさわしいものになったら取り消さないとのこと。

 本日の早稲田大学の会見にて。

 

Posted at 2014/10/07 16:09:25 | コメント(0) | トラックバック(0) | サイエンス | 日記

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