• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

Yuh_Fazioliのブログ一覧

2016年11月26日 イイね!

トンデモ手法がみられる福島【追記あり 第3.3版】(再掲)

トンデモ手法がみられる福島【追記あり 第3.3版】

 福島について事実と異なるデマが出回っている事は承知している。

 一方で、実際よりよく誇張した福島像を提示するようなものもある。

 こんなものも気になった。
 どの程度意図しているのかいないのか分からないのだが、トンデモ・似非科学の手法が見られるのだ。


やさしいデータと数字で語る「フクシマ」の虚と実
 雇用は激増 離婚は減少 出生率もV字で回復
デイリー新潮 1月16日(土)5時0分配信 開沼博

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160116-00504765-shincho-soci


 要は、データで震災直後と現在は違う事を示しているのだが、あまり客観的分析とは言いがたい。

 冒頭の(2)の問い=「直近(15年10月)の福島の有効求人倍率は、都道府県別で全国第何位か?」

 先に述べたように、答えは4位。数値は1・68倍。月によっては1位になることもあります。100人しか働き手がいないところに168人の求人が出ている状態です。つまり人手不足が起こっています。改めて言うまでもなく、背景にあるのは「復興需要による福島の雇用市場の活性化」です。

 有効求人倍率だけ見たら圧倒的絶好調に見える。復興需要によって雇用市場が活性化されていると聞けば、その影響は広く及んでいると考えるだろう。

 しかし、著者はあえてその中身の分析は行わない。
 以前の日経新聞の記事を引用してみよう。

 福島県は0.05ポイント上昇の1.23倍。津波被害を受けた沿岸部の人手不足をうけて、内陸部でも除染や建設関係の求人が増えている。原発事故により避難をしている事業者が、別の地域での再開のため新規求人を出す動きもあるという。ただし福島労働局は「希望者が多い事務系などでは求人が少なく、依然としてミスマッチが続いている」としている。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFB0105S_R00C13A3L01000/


 求職の多い事務職には求人が少ない。要するに震災関連の一時的な求人が多く、長期的な求人は少ないわけだ。建築関係の需要は他地域の職人逼迫の一因にもなっている。建築需要のため、他地域からの労働者の流入も起きている。事業者の異動に伴う求人も多く、一度失われた雇用が別の地で求人として現れ、求人倍率を押し上げた部分もあるらしい。一時的なものが多いのであれば、震災関連需要が一段落してしまえば求人が大きく落ち込む可能性もある。しかしその議論は避けている。
 求人実態はかなり片寄っていて、これは福島の安定的回復を示しているとは言えない。これはこれまでにも伝えられてきた。
 これは少し古いデータなので、改善してきているのかも知れないが、そんなデータも提示していない。
 ここが改善できてはじめて明るい福島の未来を語る事もできるにも関わらず、示していない。そんなデータはないのかも知れない。

追記:
 内閣府のレポートでは、平成24年には大卒だけでなく中高卒の県外就職者が非常に多くなったことが示され、将来の生産人口減が懸念されている。この動向は極めて重要だろう。詳しくは末尾に。
追記終わり

 記事は、一つのよいデータだけを示し、あたかも全体が好調であるかのように思い込ませている。さらに今後もこの好調が続くかのようにミスリードしている。これはトンデモ・似非科学の手法だ


 他方、問題なのは、修学旅行客の数字が伸び悩んでいること。福島を修学旅行で訪れた人の数は、10年度の67万3912人に対し、14年度は35万704人。回復は52%に留まっています。この動きを指摘すると「被曝を避けたい親の不安を軽視するのか」などともっともらしいことを言う人が出てきます。ですが、例えば、飛行機で成田―NYを往復した時の被曝量は100マイクロシーベルトほど。これと同じレベルの被曝をするには福島第一原発の真横を走る国道6号線を50回以上通り抜ける必要があります。海外旅行をした方が、福島に行くより遥かに被曝する。不勉強と事なかれ主義を、「不安」などという言葉で正当化すべきではありません。

 ここではかなり回復している観光需要の一方、回復していない部分にも目を向けているが、その中で修学旅行の伸び悩みを問題としている。
 成田~NY間の被曝より遙かに少ないとするが、被曝量を知り、飛行中の被曝はできればしたくないと思う人も当然いる。知らずに被曝をしている人が圧倒的に多いかも知れないが、多少の被曝をしてでも目的のために飛行機に乗ることを選択する(選択せざるを得ない)人もいる。被曝のデメリットを超えるメリットがあれば被曝の容認は起こるのだ。
 なお、飛行クルーの寿命は短いというデータがあると放射線医学総合研究所の研究者に聞いた事もあり、彼らの場合無視できるレベルではないのは確か。

 しかし、そもそも多くの子供たちにはいま長時間のフライトで海外旅行に行く選択肢はない。現実におこる被曝がわずかであったとしても、存在しない被曝と比較する事は議論のすり替えでナンセンスだ。選択はNYと福島ではない。最初からNYは選択肢になく、生活場所かそれ未満の被曝ですむ選択肢はいくらでもある。二者択一ではない問題をあたかもそのようにすり替えるのはトンデモ・似非科学の人たちも使う典型的なミスリードの手法だ。

 学校関係者としては現実に放射線量が高いところを、親の反発を抑え込んでまで修学旅行先に選ぶのは難しい。被曝リスクを上回るメリットを説得できなければかなり困難があるだろう。
 放射線量の数値が完全なデマならばいざしらず、現実に日常の放射線量より高い以上、わずかでもリスクが上がるのだから、子どもを持つ親としてはわざわざ連れて行って欲しくはないと思ってもやむを得ないだろう。ほかの修学旅行先はいくらでもあるのだから。
 学校行事には「強制性」がある以上、自由意思に基づく一般旅行者と同じに考える事に無理がある。

 福島の側からすれば以前のように来て欲しいわけだが、回復しない部分を不勉強だ、来ないのが悪いという論法はどうなのだろう。

 人によって放射線の影響度は違う。もっと高線量を対象にしているようだが、放射線医学総合研究所ではそうした遺伝子多型に基づいたオーダーメード医療の研究もしている。誰もが同じだという決めつけは不勉強だろう。事実として福島の多くの場所で、放射線量は高いのだから、リスクを避ける自由は当然あるべきだ。
 別に人々は福島のために生きているわけではない。福島に来なかったからと言って責めることではない。

 
「震災離婚ってよく聞く」とか「チェルノブイリ事故の時には中絶が増えたって聞いた」という、俗流フクシマ論を耳にした人も多いのではないでしょうか。

 しかし、流産は震災前後で変化はなく、中絶については、10年に妊娠100件あたり17・85だったのが、13年4~6月は16・24と、むしろ減少が認められました。離婚率も明確に下がり、10年の1・96に対し、14年は、1・64と全国平均より下。婚姻率も上がる気配を見せています。出生率については、確かに10年の1・52に対し、11、12年は1・48、1・41と「産み控え」とも見える現象がありました。しかし、13年には、1・53という全国最大幅のV字回復を示し、14年も1・58。震災前後で、先天奇形・異常の発生率に変化がないことは言うまでもありません。

 ちなみに、福島の平均初婚年齢は、14年に夫が30・2歳で全国3位の若さ。妻は28・4歳で16年連続1位。ある面では、福島は、人が生まれないどころか、晩婚化、少子高齢化に抗するヒントが眠っているかもしれない県であるのです。

 俗流フクシマ論は私は聞いた事がないが、私の情報源は質がよいせいかもしれない。

 出生率の回復は、流産のデータ推移に異常がなく、知識の普及もあり、放射線の影響自体があまりない事が分かってきた安心感が出たために、生み控えの反動が生じたものと考える事ができそうだ。著者はそうした背景分析をせず、無邪気にV字回復と誇ってみせる。しかし、生み控えの反動が一巡したらどうなるのだろうか。当然の疑問だが、著者はあえてその議論を避ける。
 
 そして、最後3行はどうだろうか。

 地方で初婚年齢が低く出生率が高いのは全国的な傾向。

 福島県は10代人工妊娠中絶実施率の高さに悩み、対策に取り組んできた。

10代の人工妊娠中絶実施率
福島県は平成17年度は全国ワースト4位です。
<福島県の順位>平成18年度  全国ワースト9位平成19年度  全国ワースト15位平成20年度  全国ワースト15位平成21年度  全国ワースト16位平成22年度  全国ワースト10位
https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/21160a/kosodate-shishunkihokennogenjou.html


 地方における初婚年齢の低さや出生率の高さと、10代中絶の多さは裏表である。予定外の出産や結婚によって若年結婚が多い可能性の検討が必要になる。郡山では避妊教育を含む取り組み強化で中絶率を下げることに成功している。さらなる取り組み強化が初婚年齢や出生率に影響を与える可能性もある。
 この中絶率が高い事実を抜きに数字だけで「晩婚化、少子高齢化に抗するヒントが眠っているかもしれない県であるのです」というのはミスリードの感を免れない。

 詳細なデータを示さず一面的な数字だけでそこからは言えない事を読者に勝手に推測させ、読者をミスリードしている。ここにも典型的なトンデモ・似非科学の論法が見られる。


 冷静に、奇形や流産に関するデータを示す事で、放射線の影響が少ない事ははっきりする。福島の現実をデータで知らせるにはそれだけで十分だ。

 出生率は人々の気持ちや環境に左右されるので、そんなデータは放射線の影響に関して科学的には意味がない。出生率が回復したことが放射線の影響を受けなくなったことを示すわけではない。
 あまり影響は大きくはないからと受け入れたか、あきらめたか、という解釈をしても何も不自然ではない。

 著者はそうした本当の福島県に住む人々の心理について一顧だにせず、数字だけで回復をアピールしている。

 福島に住む以上、放射線量の高さを受け入れるしかないのは間違いのない事実だ。本来受けるはずのなかった追加被曝でリスクがわずかでも上がっていることは、現地に住む以上受け入れるしかない。実際、深刻な被害は今のところないので、普通に前向きに暮らすという選択肢がもっとも合理的だ。

 人々は放射線量が高い今の状況で、それを気にして被曝を抑えるようとかなり注意した生活をしている人もいれば、気にせずごく普通の生活をしている人もいると、現地の方から聞いた。
 本当の人々の気持ちは出生率からは読み取ることができない。

臨床心理学による障害の需要過程

1. ショック期 
事実を知ってショックを受け、なすすべもなく呆然とする。 

2. 否認期 
「そんなわけない!」などと強く否定し、認めたくないという気持ちになる。 

3. 混乱期 
否認できない事実と受け止め、怒りや悲しみで心が満たされ、強く落ち込む。 

4. 解決への努力期 
感情的になっても何も変わらないと知り、前向きな解決に向かって努力しようとする。 

5. 受容期 
価値観が変わり、障害を持って生きる自分自身を前向きに捉えるようになる。 
http://nakachan2.com/juyouprocess.html 


 受容期に入れば、前向きに行動できるようになる。しかし、受け入れに成功しただけでとりまく条件は変わっていない。元どおりになったのとあきらめて受け入れたは等価ではない。これを無視した数字だけの議論は表面的すぎる。数字の背景を解き明かしてこそ価値がある。

 生まれた子どもについて、将来の結婚差別を気にしている人がいるとは現地で生活していた方から伺った。心の内はやはり苦しいのではないか。

 一時的な出生率反発のデータを並べて「回復しました、元より増えてます」みたいな事を言っても、それは当然福島が健全だとアピールする材料にはならない。
 また、トレンドを読み取れない一時の変化を取り上げたところで信頼性が低いと一蹴されるだろう。生み控え解消による反発が一巡したらまた低下する可能性はある。そこを見ていかないとならない。原発事故以前から出生率の低下があり、行政が様々な対策を打ち出している。生み控え解消による反発はその効果の影響とも伝えられている。震災の影響から脱したというのはかなり早計に見える。
 出生率の回復データは、今のところ単なる目くらましのデータ提示に過ぎない。

 ましてや10代の中絶率の高さに頭を痛め、避妊教育の遅れを認め対策をしている福島の現実を無視して、初婚年齢の低さ・出生率の高さをつまみ食いするのは、あまりに都合がよすぎる。

 **

 福島は正常化している、放射線の影響はほとんどない、こんなに健全だ、とアピールするのは構わないし、事実ならどんどんやるべきだ。

 しかし、この記事では特にアピールしていると思われる部分についてみると、かなり恣意的なデータの扱いをしている様子がある。

 大切なのは今後の展望を読み解ける、現状分析だ。それをこの記事は一切無視して都合のよいデータばかりを並べて福島の回復をアピールする。

 これでは本当の福島の現状が分からないし、都合のよいデータばかり並べてイメージ操作をしても、正しい現状分析ができなければ、将来設計をどのように行えばいいのかも分からなくなる。こうした事は政治の世界では常に起きて制度設計を誤ってきた。

 もっと冷静なデータ分析と現状把握、それに基づき将来を考えていかねばならない。


 もっとも、この記事のような恣意的なデータ提示は、実際の経済政策上何の意味も持たない。経済政策にこんな記事が参照されるはずもなく、一次データを使って分析を行うので、その点では無視できるのであるが。

 このように実態を虚飾する福島像を提示して、だれのメリットになるのだろう。

 少なくとも、本の著者は、本が話題になって買われれば利益を得る。
 福島は安全とのメッセージを受け取ったものは経済に貢献するかも知れない。
 しかし、もう支援は必要ないと理解する人がいてもおかしくない。

 著者は福島の現状を知って欲しいとするようだが、都合の悪いことには一切触れない。これは著者が本当に意図して見せないようにしているのか、それとも気付いていないのかは証明できない。しかしいずれであっても社会統計データを扱うプロとしては失格だ。

 事実を冷静に伝えず都合よく数字を示せば、いくら明るく見えてもそれは事実を正確に表していない。あくまで欺瞞である。欺瞞で利益を得ようとするのは、典型的なトンデモ・似非科学の手法だ。
 全く学問的、社会的に意味のない、一般向けのトンデモに過ぎないと言われても仕方が無い。

 記事のタイトルには『「フクシマ」の虚と実』とある。しかし、「実」として示す福島像は恣意的なデータ提示で虚飾されていると言っても言いすぎではない。




追記:

 今回取り上げた記事に触れられていない雇用関連の細部は内閣府の資料で拾える。

平成24年度 年次経済財政報告
(経済財政政策担当大臣報告)
http://www5.cao.go.jp/j-j/wp/wp-je12/h02_02.html


 問題はデータの古さだが、安倍政権になってから同報告では震災復興について触れられていないようだ。

 記事では県外への人口流出は少ないとしているが、将来の生産を担う大卒や特に中高卒の流出が多いらしい。

●宮城県、福島県では中・高卒においても県外に就職を希望する者が大幅増
次に、高卒・中卒の就職状況についても確認しよう(第2-2-24図)。

宮城県や福島県では既述の宮城県の大卒同様、2012年3月卒の高卒・中卒の県外への就職希望が3割程度増と大幅に増加している。県内への就職希望も同様に大きく減少しており、両県においては県外志向の上昇がはっきりと読み取れる。内定者数も、宮城県や福島県においては、県外の企業への内定者の伸びが圧倒的に高く、多くの高卒・中卒の若い労働力が県外に流出している。

一方、岩手県においては就職先の希望の県内、県外の差があまりなく、内定者数の伸び率も県内、県外ともに同じ程度の伸びとなっており、若手労働者の大幅な流出は発生していないと考えられる。

●福島県では原子力発電所に近い地域で高卒・中卒者が県内への就職希望が大幅に減少
最後に、福島労働局「新規高等学校卒業者の就業紹介状況について」を利用し、福島県を会津地域(西部)、中通り地域(中部)、浜通り地域(東部)に分けて、先ほど確認した高卒・中卒の就職状況について確認する(第2-2-25図)。

まず、2012年3月卒の高卒・中卒の学生の県内企業への就職希望状況を見ると、原子力発電所に近い浜通り地域において大幅にマイナスとなっている。その結果、県内企業への内定者数も大きく減少しており、原子力発電所事故の影響が若者の就職にも大きな影響を与えている。一方、会津地域や中通り地域においては、県内の就職希望者が前年から減少しているものの、高い労働需要もあり県内の企業の内定者の減少は小幅となっており、同じ福島県においても地域により状況が異なる。

若者の流出は労働力人口の長期的な衰退を招き、経済活動に大きな影響を及ぼす。若者の被災3県内への就職希望が高まるよう、復興の早期化が望まれる。


 親は現地に残っても子どもには県外を、と言う様子があるように見える。震災当初は子どもだけでも親戚に預けると言うことも行われていた。

 この傾向が収まっているかどうかは極めて重要。

 かなり重要な論点だが、あえて避けているのだろうか。

 人口の移動と言うことでは、広い福島県の中の避難移動が起きており、県外流出数に現れない避難があることは忘れてはいけない。
 著者は2.2%を少ないと矮小化するが、200万人中の4.4万人が広い福島県から出ているのは決して少なくはないだろう。


 私が述べたかったことは、「だから福島は元気です。ダメじゃありません」ということではありません。


 著者はこう言うが、福島外の人間としてはそもそも元気なのかどうかを知りたいが、そこを恣意的に見せられてはどうしようもない。

 正確なデータ、正確な情報を提供する事こそが福島の将来のためになる。


 

追記:

 著者はもしかすると、善意の人なのかもしれない。学者という立場でさえなければ、データの扱いでやたらに批判することもなかったかも知れない。
 しかし、こういう見せ方はどう考えても【素人】か、何らかの意図を持った人のやりかただ。データの扱いを知っているべき社会学の研究者がこういうやり方をした理由がどうしても分からない。

 もし善意であるのなら、こういう見せ方が福島の今を正しく伝えないことを理解して欲しいと思う。意図してやったのなら批判は覚悟のことだろう。

 デマに対抗するためには多少のことは許されるという発想なら、デマと同レベルに落ちていることにしかならない。

 明るい福島を伝えたいというのなら、人々の暮らしがそうであることをレポートすればいい。
 原発事故の影響が少ないと言うことは,科学的データで示すことができる。
 何故分析抜きの社会統計生データの提示に行ってしまったのか。言えないことを明言せず読者に想像させるやり方をしてしまったのか。

 自分としては、多様なデータを使い、データの分析をしっかりしたものをもとに現状を考えたい。上に取り上げた内閣府のレポートは客観的によく分析できていると思う。そうした客観的な視点で現状と、どこに問題・課題があるのかをきっちり分析したものをリリースされることを期待したい。

 ちなみに著者は、私と全く接触がないのに私のツイッターアカウントをブロックしている。

補足:2016/10/27
 そもそも、日本の社会学が、恣意的なデータの扱いをし、事実を都合のよいように歪め、おもしろおかしく論を組み立て耳目を集めることを常道とする、もはや学問とは言えない似非学問の分野であることが分かった。
 要するに、上記のものなどまじめに取り合うこと自体がばかばかしい単なるエンターテインメントに過ぎないと承知すべきであるらしい。
 そんなものをチェックもせず、事実と誤解させるよう拡散して回る一部の似非科学批判者たちは極めて罪深い。似非化学批判をしている人間自身が容易に似非科学にだまされ、自ら拡散しているのだからつける薬がない。
Posted at 2016/11/26 22:12:44 | コメント(0) | トラックバック(0) | トンデモ | 日記
2016年05月02日 イイね!

似非科学批判の人たちは……


 世の中には、科学のフリをして、いい加減なことをもっともらしく言いくるめて信じ込ませるような人たちがいる。それで利益を得ているような人たちもいる。

 たとえば、異常に高価な浄水器を、ウォシュレットの販売台数と大腸ガン患者数の疑似相関を見せつけ、塩素やトリハロメタンのせいだと信じ込ませて売りつける類。

 他にも、実際に証明されていない有用微生物(EM菌)のほとんど万能の効果を謳うものとか、まあいろいろある。

 一部のサイエンス界隈の人たちの中には、手弁当でこういう似非科学を批判して戦ってきたわけだ。それはそれで非常によい活動であったと思うし、個人が搾取されるのを防いだり、税金から無用な予算が使われたり、似非科学を信じこませるような教育を止める効果があった。

 そうした点は非常に評価している。

 ただ、彼らが原発問題や医療に関わるととても変な話になる。
 彼らはあまりにものを単純化しすぎているようなのだ。

 **

 彼らは初期被爆問題に首を突っ込むが、はっきり言って圧倒的データ不足で初期被曝の有無を言える段階にはない。
 それにもかかわらず甲状腺ガンの増加については、スクリーニング効果や過剰診断、疫学調査論文のデータ処理上の問題を取り上げ、結果として初期被曝はなかったというイメージ作りに貢献してしまっている。それが彼らの意図でなくても、全体としてそうなっている。

 毎日新聞が甲状腺ガンが増えていることについて、あえてスクリーニング効果を主張する学者と初期被曝の影響であるとする学者を対立させて取り上げたことがあった。おそらく【新聞の両論併記の害】と叩くものが出てくると思っていたが案の定だった。たしかに後者の論文は不備だらけで話にならない。科学的な論文としての評価は低い。ならば新聞はスクリーニング効果だけを取り上げれば社会的使命を果たせるのか? 初期被曝とする学者の論文の不備を叩けば正しい結論を導けるのか?
 そうではないだろう。圧力によって初期被曝の測定自体がほとんど行われなかった中で、放射性ヨウ素の影響がどの程度あったのかを傍証から解明していくことこそが正しい理解につながるはずだ。
 単なる他人でしかない似非科学批判の人々の態度は、不安を抱える当事者の人たちにはマイナスにしか映らないだろう。


 子宮頸部ワクチン問題に関しても、原因は心因性としてワクチンの副反応を認めない。ワクチンの副反応であるとしてワクチン接種をやめさせる行為が似非科学であるというわけだ。
 しかし、その証明がある訳ではない。類似の神経症状はワクチン接種以前からあるが、同一であるという証明がある訳でもない。ワクチンが引き金を引いている可能性の研究は一部で行われて入るが、成果とするものがきわめて稚拙で話にならないレベルであり、さらに問題解決を遠のかせている。
 ワクチンは効果対副反応の頻度や度合いの問題として考えるべき問題ではあるが、低く見積もられている副反応の中で除外されている神経症状が本当に心因性として片付けられるものだけなのか疑問が残る。
 一方、ワクチン接種を引き金に起きている例が非常に多い以上、因果関係が不明でも何らかの対策が必要になるのは間違いなく、心因性であるのであれば適切な医療を受けさせることも必要であろう。結局のところ、原因を明確にすることが重要であるし、本当に心因性として片付けていいものかどうか、検証が必要なのは間違いない。

 ワクチン接種後に起きたと言う明確な因果関係があり、学校に行きたくても行けないと言っているものに、似非科学比反応人たちが「あなたの症状は心因性でワクチンとは関係がない」「ワクチン接種反対は似非科学だ」と言ったところで感情を逆撫でするだけだ。実際に苦しんでいる人がいる現実を無視している。
 ここでも本来全く関係のない立場でしかない似非科学批判の人々は、したり顔で当事者の心をかき乱す存在にしかなっていない。

 **

 いずれにしても、「科学」の名の下に、関係のない人々が勝手に首を突っ込んできて、不安を抱える当事者の感情を逆撫でしている構図になっている。

 科学的論法でものごとを解明した気になっているけれど、それは偏ったデータに依存している気配がある。彼らは研究者ではないので、出てきたデータや論文を吟味することしかできない。それ故に研究が行われる際に大きな淘汰圧の影響を受けうることを意識しなければならないのだが、純粋に科学の立場ではそれは意識する必要がないことでもある。

 困ったことに、出てきたものを使って評論しているだけで、彼らは事実の解明には何の貢献もしていない。


 かつて、道徳の教科書に載った【水からの伝言】の非科学性を訴え、一部の利益の貢献にしかなっていないニセ科学のEM菌が教育にとり入れられていることを問題として取り上げるなど、社会貢献になる活動をしてきたと言える。

 しかし、それらのかなり単純な構造に対して、初期被爆問題にしても子宮頸がんワクチン問題にしても一筋縄ではいかない複雑な構造をもっているように見える。

 単純な理解でスパスパと切って科学的に正しい態度と思っているのかも知れないが、物事はそう単純ではない。そもそも社会的な背景や利益と科学的正当性は全く無関係だ。


 科学の立場では論文等でデータを積み上げてこそものを言えるし、それを多くの目で検討してようやく科学的にオーソライズされていく。
 研究者ではない科学界隈の人間が相手にできるのは、論文などの科学的データと言説のみだ。それについてのみ科学的に正しいと言えるかの議論を行う。しかし、あくまでそれだけだ。社会的価値とか、何らかの研究の傾向の偏りなどは科学の問題ではない。
 研究をされない分野などいくらでもある。特に昨今は金にならない研究に予算が付かず、放り出されている。誰かが掘り起こさレない限り、科学的事実そのものが日の目を見ることはない。

 初期被爆の問題は、当初圧力をかけられたほどのことで、失われてしまった過去の事実の解明に積極的になる科学者がどれほどいるのか疑問があるし、子宮頸がんウイルスについても、ワクチン接種の医学的な利益・金銭的利益、医学界内における立場を考えれば、多くのリソースを割いて利益になるとは思えない研究をする科学者がどれほどいるのだろうか。

 
 そういう非対称性を無視して、論文の出来などのレベルで議論をしてもおかしなことにしかならないだろう。

 似非科学批判の人々には、そう言う視点が欠けているのではないか。あまりに物事を単純に考えすぎているのではないか。


 某サイエンスライターの数々の世間知らずな発言に何度も呆れてきたが、そういう人が似非科学批判の先頭に立っていることと、物事をあまりに単純に考えすぎることとはきわめてリンクしていることに思えてならない。

 原発事故をきっかけに、似非科学批判は単純な理解では全く及ばない世界に足を踏み入れ、科学的手法だけでこの社会の物事を語るには全く不足であることを露呈させるに至っているように見える。

 **

 厄介なのは、全く科学を無視して感情論を元に強い態度に出ている勢力があることだ。反原発なり、反ワクチンなりの運動の中には、明らかに冷静さを欠くものが含まれる。

 こうした人たちは感情的に受け入れられない対象を攻撃する。どうかすると攻撃自体が目的になっていることすらある。

 さんざんその相手をしてきた似非科学批判の人々もまた、自分たちと違う立場でものを言う人を脊髄反射的に攻撃対象と見なすことが起きている。似非科学批判の人々も懲り固まってしまっていて、冷静さを失っている。

 事態は彼らが扱える領域をとっくに超えているのだ。それをいつまでもサイエンスの方法論で説き伏せようというのには、かなりのおこがましさを感じる。

 
 

 
追記:

 STAP細胞は、論文の不備があるから研究を否定されたわけではない。研究の事実そのものが捏造であるから認められなかったのだ。
 子宮頸がんワクチンにしても初期被曝にしても、事実は存在するが、それにアプローチする部分に問題が生じている。研究がほとんど行われていない、稚拙すぎる、証拠が残っていないという。

 なお、子宮頸がんワクチン接種後の障害は日本でだけ起きていると説明されているが、他国でも起きており、何故このような事実でない説明が行われるのか疑問がある。他国ではすべて心因性であると処理されているわけではない。






Posted at 2016/05/03 14:50:15 | コメント(0) | トラックバック(0) | トンデモ | 日記
2016年04月15日 イイね!

子宮に関するトンデモ


 ツイッターで流れてきたので見てみれば、なんじゃい、このでたらめ、トンデモのオンパレードは。

 だいたい、女性ホルモンはステロイド系で、タンパク質じゃないし。

 腸へ負担となるものばかり食べていると腸の穴が大きくなる、子宮が第二の排泄システム、紙ナプキンで子宮が冷えるとか嘘八百。

 散々煽っておいて、行き着く先は、布ナプキン通販、7千円のイベント、6回8万円のエステへの誘導。

http://ameblo.jp/naokos-golf-style/entry-11870142938.html


このエントリーは
https://twitter.com/a_iijimaa1/status/719296760221315072
を参考にしました。飯島明子さん(神田外語大准教授)がお怒り。
Posted at 2016/04/15 05:07:30 | コメント(0) | トラックバック(0) | トンデモ | 日記
2016年02月21日 イイね!

なぜ水素水は似非科学と言われるのか?


 自分はテレビもほとんど見ないので、【一般の人向け】にどのような情報が流され、どんなものが流行しているのかは経済番組とかその手のサイト、ツイッター等を介してその反応としてしか見ることがない。

 そんな自分でも最近は【水素水】なるものがお手軽で儲けられる商売として流行していることは把握している。

 ではその水素水が実際に何らかの効果を持つものか。

 水商売ウォッチャーとして有名になった天羽博士が今朝、水素水について書かれたもの自らツイッターで紹介されているので、その内容をかみ砕いてお伝えしよう。


 水素水にはいくつかの問題がある。

・市販の水素水は、水素が抜けてしまってただの水になっている。

 製品の品質として大いに問題があるものが多い。水素を簡易な容器で封入維持するのは、その分子サイズからかなり難しい。

 しかし、本質はそんなところにない。

 今宣伝されているような効果を水素水が上げることは確認されていないのだ。

 元々水素の治療効果については動物実験と論文が出ていて、脳虚血のあとの血液再灌流時に発生するラジカルを水素と反応させることで、細胞へのダメージを防ぐというものである。
 これは肺から気体の水素を吸入することによって、ほとんど水に溶けない水素を水素水としてとり入れるより遙かに大量の水素を取り入れさせる。

 つまり、治療効果として確認されているのは、

・脳に血液が流れない状態から流れ出したときに水素が脳を守るはたらきをする効果が確認されている。
・気体の水素を吸引することで実現している。


という極めて限定的な状況に置ける効果なのだ。

 同じ研究者水素水の効果を研究しているのが

・軽度認知障害を有する者への投与(臨床試験)
・ミトコンドリア病の改善(研究途中)

であるが、どちらにしても水素の影響が期待できる疾患がある状態で、追試もない研究中のものである。効果が広く確認されている状態にはない。

 健康な人が水素水を飲んでも、ごくわずかにしか体内に取り入れることができない水素水による水素の、一部の特殊な状況や疾患にしか効かない限定的な効果の恩恵に浴することは考えられない。他の効果はあるのかないのか、誰も確かめていない。
 研究では水素が反応する相手がいることが前提で水素をとり込ませているので、もしかしたらそれがない場合水素が害になる可能性もある。

 

 天羽さんが書かれていることをざっとかみ砕いてみると、こんな感じ。

 要するに、水素水ブームは、効果が確かめられていないことを宣伝しているもので、大したコストもかからず水をちょっと加工するだけ莫大な儲けになるものでしかないのだ。


参考:

水素水をニセ科学と呼ぶしかない理由(2016/02/20)  天羽優子

http://www.cml-office.org/wwatch/alkalli/comment-ph-08



心停止後症候群に対して水素ガス吸入が脳障害を改善する効果を発見
慶應義塾大学医学部
http://shigeo-ohta.com/wp-content/uploads/2014/11/141106_keio.pdf



水素医学について

注意!!マイナス水素イオン、プラズマ水素、水素吸蔵サンゴ、水素吸蔵ゼオライト、活性水素と記載されているものや、「水素水」と称したペットボトルの水は、私の研究成果とは全く無関係です。消費者の方は、注意しましょう。
http://shigeo-ohta.com/%E6%B0%B4%E7%B4%A0%E5%8C%BB%E5%AD%A6%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/

 
Posted at 2016/02/21 08:11:48 | コメント(0) | トラックバック(0) | トンデモ | 日記
2016年01月31日 イイね!

トンデモさんについて


.論理が自己崩壊している。つまり自分で言ってることに整合性がなく、その場しのぎ。

.既存の(否定しようとする)理論や法則を理解していないか、知っていながら敢えて曲解している。

.信頼できる実験や観測でも、都合の悪い内容(証拠)は無視している。

.先に結論があって、その為の論理を構築する(した気になる)。

.批判は受けつけない。間違いに気付いても絶対にそれは認めない。

.相手の論旨をすりかえる事で、何かを証明した気になる。

.専門家や科学者個人の否定。逆に言えば自らの過大評価。自説に酔いしれている。
http://www.gem.hi-ho.ne.jp/katsu-san/sf/entropy.html



 これは何か。

 ああ、反原発とかの人たちね、と思うかも知れない。

 他にも思い当たるものがあるかも知れない。
 全部にあてはまるヒトとか、ネットに徘徊している。


 実はこれは「トンデモの手口」というサイトで箇条書きにされていた彼らの特徴。典型的なトンデモさんの手口がよくまとまっている。


 こんなのも面白い

トンデモ科学にはいくつかの共通点があります。

・理論のみで、それが「自然現象を説明できる」という証拠(実験データ)を提出しない。
・理論に矛盾が指摘され、それを説明できないまま放置する。(矛盾を指摘されても、ちゃんと説明できて納得させられたら大丈夫です。)
・自分の常識で論理を展開している。(「時間が遅れるなんて普通じゃないからありえない」的な論理)


これらに当てはまる理論は、怪しい可能性があります。

トンデモ科学を主張する人は、これらの欠点を突かれないように色々と言葉巧みにはぐらかしてきます。トンデモ科学を主張する人の主張は下記の傾向があることが分かります。

・「世界中の学者が嘘をついている」「政府の陰謀である」的なことを主張する。

 これを主張する人の科学理論はほぼ確実に「トンデモ科学」です。トンデモ科学を主張する人は「自分の理論が受け入れられなかった」ことが「世界中の学者が嘘をついている」「政府の陰謀である」と主張する根拠になってます。これではただの妄想です。
・有名な人の名前をしょっちゅう出そうとする。
 「理論の正しさ」と「理論を提唱した人の業績等」は何の関係もありません。業績のある人の主張が間違っていた例なんて過去に多々あります。
・やたらと既存の理論の矛盾を突いてきたり、間違いを指摘しようとする。
 自分の欠点を突かれないように「お前にも間違いがあるぞ!」といってはぐらかそうとしているとこうなります。ちなみに、その指摘もいろいろ間違いだらけなのがほとんどです。
・データの提出や、矛盾点の説明を求められても無視する。
 出来ないことは「聞かなかったことにしよう」としてしまう「子供の考え」ですね。
・自分の中の常識でものを考え、常識と違うものは理論的に説明されても根拠無しに否定する。
 「自分の常識で理解できないことは間違ってる!」って、よく考えると凄い事言ってますよね・・・
・実験結果や他の理論、科学史を自分の都合のいいように曲解し、自分の正当性を主張する。
 ひどい人では、調べればすぐに分かる歴史的事実を「嘘だ!」と否定して、自分に都合のいい歴史を主張する人や、実験データがあるのに「そんなものは無い」と言いだす人すらいます。どうしたらそんな勘違いが出来るのか不思議でなりません。わざとでしょうかね。

まぁ、ほかにも多々ありますが、どれも客観的に見ると変なことばかりやってます。
これらの特徴が複数当てはまったら、その人の主張する理論を一度疑ってみたほうがいいでしょう。
http://iforu.web.fc2.com/1.html



 こういう人たちは時々ネットでも見かける。かつて似非科学を批判していたらしい人物がトンデモさんの首領になっているケースも(多分、本質的なことを理解せず、形だけ批判していたのだろう。要するにトンデモさんがトンデモさんを批判していただけ)。

 トンデモさんたちのことが少しでも理解ができたら、トンデモさんかどうかを見分けれるようにもなるだろう。

 そして、そう言う人たちには関わらないことをお奨めしたい。

 もちろん、私は関わらないようにしている。
Posted at 2016/01/31 12:44:23 | コメント(0) | トラックバック(0) | トンデモ | 日記

プロフィール

「梅雨、日本周辺にしかない独特の気候なのだ。おかげで日本人は紫外線の影響を受けにくくなっているし。悪いことばかりではない。」
何シテル?   06/15 10:04
愛車 黄色いピアッツァのHP http://piazza.ciao.jp/piazza_web/index.html ↑プロバイダーを変更して再開! ...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/7 >>

  1 2 3 45
6789 101112
13 14 15 16171819
20 21 2223 24 2526
2728293031  

ブログカテゴリー

リンク・クリップ

YUHの気ままなままに 
カテゴリ:ブログ
2018/01/31 06:12:14
 
常識はずれのPIAZZA達の隠れ家 
カテゴリ:Piazza
2012/11/17 07:31:43
 
須関裕子のブログ 
カテゴリ:Music
2011/02/26 18:38:37
 

愛車一覧

スバル アルシオーネSVX スバル アルシオーネSVX
 はじめてのSVXは追突事故によって、わずか1年半で乗り換えることになってしまいました。 ...
いすゞ ピアッツァ いすゞ ピアッツァ
 社会人になりはじめて手に入れた車です。 PIAZZA XE Handling by L ...
BMW 3シリーズ セダン BMW 3シリーズ セダン
実家最後(予定)の車。 私がメンテナンスしてます。 →私が相続し維持することにしました ...
その他 その他 その他 その他
写真の置き場です。
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation