2019年は、随分早くにインフルエンザの流行が始まった。
既に流行していた南半球からラグビーの試合開催によって運ばれてきた為だと見る人もいる。

赤線が2019-2020の感染者であるが、第51週12月14日〜12月20日でピークをつけ、年末のために報告が少なくなり、年明け後も例年の山を作ることなく減少していった。
これをCOVID-19の影響で自衛していたためだと解説する向きが多いが、1月にはほとんどの人は対岸の火事としか思っていなかっただろう。2月に入ると【やばいな】と思う人が増え始めた、まだダイヤモンドプリンセス号の中でのことで、自衛意識は低かっただろう。
まさにこのころ本来ならピークを打つはずが、12月にピークをつけてだらだら下がるのみだったのだ(例年の傾向の年末年始の減少を無視すればピーク後だらだら減り続けている)。
教室で生徒を見ている自分は、早くから始まったのにほとんど感染者が増えないことを大変不思議に感じていた。生徒達は例年と比較して特段何かをしているわけでもなく、COVID-19の影響とは考えにくい。
これがどうしても分からないでいる。
追記:
私が考えているのは、早期に流行が始まったために、まだ湿度が高く気管の物理的排除機構が有効に働き感染が起こりにくく、感染しても排除によって侵入できたウイルスの量が少なかったために自然免疫、獲得免疫によって容易に排除され、集団免疫獲得状態になったという可能性。
しかし、アメリカでは大流行したので、そんな強力なウイルスがと全く理解できなかったのだが、実はインフルエンザ検査でのカウントではなかったため、その中にCOVID-19が含まれていたことが確定している。インフルエンザ自体の流行は日本でそうだった様に、実はそれほど大きくはなかったのかも知れない。つまり、あまり強くない変異株だったのではないかと。
一方、SARS-CoV-2は顕性、不顕性含めてある程度蔓延済み。そこに無料検査でガンガンCOVID-19陽性が確認されていったために莫大な人数の陽性者の数字が積み上がったのかもしれない。
COVID-19では、NYはデータ上当初の立ち上がり方に対して、予想されたより随分小さなピークを付けているが、感染拡大+既存感染者の確認で積み上がったもので、その立ち上がりはアーティファクトだったのかもしれない。
もちろん、COVID-19の感染拡大自体は起きていて、低所得者を中心に死者も多い。だが、感染の広がりが検査よりずっと早期に始まり、すでに広く免疫を持っていて、それが再感染しないと言うことであれば、意外に早く状況の改善は進むのかもしれない。
私は日本についても水面下での免疫獲得がかなり進んでいる可能性も疑っている。比較的軽度で済んでいるのはまさにBCGや日本の習慣の影響かもしれない。そうであれば、検査拡大で数字は増えるが、その増加の仕方に対して意外に小さなピークを付けるかもしれない。もっともそれであっても大都市では医療崩壊状態は起きるだろう(と言うか元々キャパが少ないのですでに起きかけている)。
Posted at 2020/04/20 04:34:50 | |
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