■すべては担当者の怠慢
話はBフレッツサービスの導入に戻る。
工事設計のための調査は一向になされないまま、導入に向けた利用希望アンケートの打ち合わせだけが行われアンケートが何とか実施された。
そうこうするうちに何とか調査が行われ工事設計も済み、理事会への説明が行われたのは9月に入ってだった。この時点でもう半年遅れている。
まもなく工事許可が出たが、その後また担当者から連絡が途絶えた。
返事をうながしても無視。
マンションの管理人から、各棟への光ファイバーの敷設に来たことを聞いたが担当者からはなしのつぶて。
しかも、下請け業者は事前に挨拶には来たものの工事日程の予告なくやって来たため、マンション内に入れていいのかどうかで困ったという。
ようやく光ファイバーは敷設されたが、その後の機器の取り付け工事が一向に行われない。
ついに許可から3ヶ月経過し12月に突入。業を煮やして担当者に、
「このままではYahoo!BBの対応の悪さに腹を立てている人たちが、BフレッツLANタイプの導入を待たずに他社に移ってしまう。遅れ続ければサービスに対する不信も高まる。このままサービスインできなければイーサネットの撤去を命じられ、私個人が200万円を支出せざるを得なくなるかも知れないことをまさか忘れていませんよね?」
と半ば脅しのようなようなことを書いてようやく返信が来た。いや、本当に200万円の負担を求められる可能性はある。
機器取りつけに問題が生じ、工事が止まっていたと言うが、そうしたことも何の連絡もない。それは一体いつの話だ?
しかも、こちらから問い合わせているメールの返事で、「違う方法で取り付けていいか」と聞いてくる。それはおかしいだろう。こちらは導入希望を出しているユーザーに過ぎない。設計をやり直して理事会に提出するのが筋。現場に合わせての多少の変更なら現場判断でも問題ない。
文句を言われて慌てて返す返事で取り繕ったに過ぎない。本当にどうしようもない人間だ。
また、1棟だけニューラルネット時代から、配管があるにもかかわらず通線出来ないと担当者が悩み続けてきた箇所があり、かなり無理のある方法で強引に電気的に通線してしまっていたのだが、そんなイレギュラーすぎる方法は使えない。しかし、こちらで調査をして状況を把握していて、通線の方法のヒントも持っていた。
それを担当者には伝えていたのだが、担当者がそれを下請けに伝えず、下請けは現場を見ても問題解決できないまま工事NGとして報告。担当者は報告を受け、こちらに何の説明もせずこの棟だけサービスできないと通告し9月の工事申請から外していたのだ。
本当にふざけている。こちらから通線に必要な情報まで与えているのに、何の相談も了解もないまま導入不可とするとは!
その工事申請していない棟についても、近々の再調査を約束させたのだが、この後も
・連絡が途絶える。
・返答の要求を無視。
・契約に必要な重要書類の提出期日を守らず、事前に断りもなく、事後にも説明もないまま放置。
と言ったことがひたすら続いた。
契約書類が作成できていないことについて説明を求めたら「下請けが……」といつものように言い訳をして、この時はなんと下請けに詫び状を書かせてきたのだ。
この
NTTの若造ボンクラ社員は、仕事をしない。仕事が投げやり。連絡をしない。連絡をしても返事をよこさない。問題が起きても放置。怒られたら言い訳をする。あげくに人のせいにし、責任までかぶせたのだ。
まるで子どもだ。とても日本屈指の通信会社の看板を背負って仕事をする社会人の行状には見えない。
理事会との契約の段階にかかっていたので、これには管理組合理事が黙っていなかった。
東日本電信電話株式会社
○○ 様
お世話になっております。××××管理組合の××です。
いただきましたメールに関し下記の通りコメントさせていただきます。
①設計変更内容の提示が遅延する。
②遅延理由は△△(下請けの会社名)の提示資料の不備に起因する。
○○様のメールを拝見すると、遅延責任は△△にあるとのことですが、当管理組合は△△とBフレッツ・LANタイプの契約を行うのではなく、貴社と契約を行うと認識しています。
具体的な遅延理由として、△△の不備を記載いただくことは結構ですが、遅延責任の所在は△△ではなく、あくまで貴社にあることをご認識いただいているのでしょうか。
昨日、△△ □□様からメールをいただきましたが、△△からお詫びいただく理由はありません。
○○様のメールには、貴社としての責任が言及されていません。本来、貴社と△△との意思疎通がうまくいかなかったことが原因ではないのでしょうか。
このような責任回避の姿勢が貴社の体質なのか、○○様の個人的なものなのかは分かりませんが、このままでは機器設置工事時や設置いただいた後のメンテナンスフェーズでの対応にエンドユーザーとして大きな不安が残ります。
特に障害時、貴社に迅速な対応をお願いしても、「○○工事会社が・・・」というような応対をされてしまうことを危惧します。
契約主体は、貴社と当管理組合であることを正しくご認識いただき、責任ある応対をしていただきますようお願いいたします。 |
と、極めて静かながら極めて重いクレームを告げたのである。さすがは超一流コンピューター企業で責任ある立場にいる方である。
その後多少は改善はしたが、やはり約束したことをほったらかすのはかわらず。今回サービスインできなかった1棟について現地調査をやり直す件もほったらかし。
さらには、ニューラルネットが導入時に作成していたイーサネット配線図が実態とあっていないので困っていると言いだし、私が大変な時間と労力をかけて作成し送付した最新版の配線図を全く見てもいなかったことが判明。これにはこちらも切れた。
NTTに対して二度目のクレームを入れ、担当者を交替するよう要求した。
だが、後任も似たり寄ったりだったという話はこの後に。
ともかくも、2005年2月に、1棟を除いてサービスインにこぎ着けた、
NTTに導入の問い合わせをしてから1年以上かかってしまった。
結局この時は20戸ちょっとしか加入はなかった。回線を持つ戸の1/4未満であった。
一度なにかのサービスを導入してしまえば乗り換える手間をかける気にはならないのが大半だ。Yahoo! BBをそのまま継続するところ、Yahoo!BBの対応の悪さや速度の遅さに辟易して既にBフレッツVDSLやUSENに移ってしまったところなどもある。
なによりイーサネット撤退に対する怒りと再導入への熱気が、あまりにも時間がかかりすぎたせいですっかり冷却されてしまったことは大きかった。
品質を理由にして終了したサービスに対する疑問などもあって、加入者は伸びなかったようだ。
NTT担当者の怠慢がなければ早期に導入され、はるかに多くの加入者があったことだろう。
なお、その後も徐々に加入数は増えていった。
更に後にはYahoo! BBはマンション回線提供事業から撤退しNTT回線を利用したプロバイダー事業にサービス変更したのだが、この時LANタイプを選択したところもあり50戸程度にのびた。
工事の際に利用者及び工事担当者の認識不足からネット回線につながっていた回線コネクタを特定できず断線と判断され、LANタイプを導入できずVDSLになってしまった戸がいくつもあったとのことだ。
一方、携帯でauを使っている人は割引になるKDDIのVDSLサービスに移ってしまった人が多く、こういう人はよほどのことがない限りNTTには戻ってこないのだろう。