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2011年04月15日 イイね!

ゼオライトで放射性物質吸着

【19:00 セシウム吸着ゼオライト投入へ】東京電力は福島第一原発から流出した放射性物質が海で広がるのを抑える対策の一つとして放射性セシウムを吸着する効果がある「ゼオライト」という鉱物を汚染水が流れ出した場所の周辺に投入する準備を進めている。

堀潤ツィートから



 ついに投入のゼオライト。
 ゼオライトは高い吸着性とイオン交換能をもつ材料で、ちょっと前から投入の準備をしているという話を聞いていた。こういう話が事前に広く伝わることでゼオライトが品不足になると困るのでなるべく話が出ないようにしているとも。

 吸着後回収してどのように処分するのかまで追わなくてはならないが、とりあえずいま放出されてしまった放射性物質を少しでも取り除くために役立つことを期待したい。

 以下Wikipediaから

ゼオライトは二酸化ケイ素からなる骨格を基本とし、一部のケイ素がアルミニウムに置き換わることによって結晶格子全体が負に帯電している。そのため微細孔内にナトリウムなどのカチオンを含み、電荷のバランスを取っている。粉末状にしたゼオライトを別の種類のカチオンを含んだ水溶液中にいれると、細孔内と水溶液中でイオン交換が起こる。この交換反応は可逆的であり、時間がたつと平衡状態となる。

この性質のためゼオライトは水質改良剤として用いられる。例えば、水中のカルシウムイオンやマグネシウムイオンをゼオライト中のナトリウムイオンと置きかえることで水の硬度を下げることができるので、衣類用の洗剤などに含まれている(「水軟化剤」等と記載されている)。また微細孔内に植物の生育に必要なカチオンを保持するため、陽イオン交換容量を増す土壌改良剤としても用いられる。

吸着材料

ゼオライトは微細孔内に水分子を吸着し、また放出することができるため、有機溶媒の脱水や湿度調節に用いられる。また水分子のほかにホルムアルデヒドなどの気体分子を吸着するとされるため、消臭や、シックハウス症候群を防止する目的にも期待されている。

Posted at 2011/04/15 19:09:17 | コメント(0) | トラックバック(0) | 原発関係 | 日記
2011年04月15日 イイね!

はぁ? 生物濃縮で放射能が100万倍?[図の間違いに関する追記あり]

はぁ? 生物濃縮で放射能が100万倍?[図の間違いに関する追記あり] 週刊朝日に広瀬隆なる人物が書いた記事で、彼が提供した図を元に書かれた「生物濃縮」を表すという図があちこちに出回りはじめているようだ。

 部分引用する。

図は米国のコロンビア川で、ある科学者が調べたデータです。川上にはハンフォード再処理工場という原子力プラントがあります。川に流れ出す微量の放射性物質を1とすると、プランクトンで2千倍、プランクトンを食べる魚で1万5千倍、魚を食べるアヒルの体内では4万倍に濃縮。そして川辺の水鳥の卵の黄身では100万倍もの濃縮が起きていたというのです。


 まず、記事の信憑性を疑わせる根本的な問題として、データの出典が示されておらず「ある科学者が調べたデータ」としていることがある。
 常識的な人間なら、出典不明である時点で、「このデータは参照するに値しない」ものだと気づく。検証不可能であるからだ。「ある科学者」とは、自称科学者かも知れないし、ことによると広瀬氏本人のことかも知れない。そうしたことが何も分からない以上、信頼しようがない。

 そして、中を見てみると、「放射性物質の生物濃縮」としているが、その放射性物質がなんであるか全く示されていない。そのようなデータは意味をなさない。

追記
 図に根本的な間違いがある。水→プランクトン→魚までは矢印のつながりは合っている。しかし、「アヒル」は主に植物食で魚をほとんど食べない。さらに「子ツバメ」はアヒルを食べることになっているし、水鳥(の卵)は子ツバメを食べることになっている。
 この図は部分的に(そしてもっとも重要な高濃度濃縮とされる部分で)生物濃縮を表していない。
 この図を引用した者は、自分でろくに図を見ずに掲示したり、ツィートしていることになる。まったく恥ずかしい。
(佐久間功氏の指摘で、「アヒルが植物食である」旨改訂)
追記終わり



 そして、まるでDDTやPCBのような極めて高い濃縮率が示されている。これを一般の人が見たら恐怖するだろう。
 だが、半減期の短いヨウ素131などが生物濃縮で長期間をかけて100万倍にもなるとは考えにくい。あるいは、体内で代謝されやすいセシウム134,137などはそもそも蓄積しにくいため入っては出を繰り返して、環境濃度と平衡状態になると考えられる。
 ウランやプルトニウムも濃縮係数は小さく、生物濃縮は起こりにくい。
 なので、図を一目見て「おかしい」と思う。


参考:
魚の濃縮係数

セシウム  5~100
ヨウ素    10
ウラン    10
プルトニウム 3.5
水銀   360~600
DDT   12000
PCB 1200~1000000

水産生物における放射性物質について
森田 貴己
水産庁増殖推進部研究指導課

注 リンク切れのため新版へリンクを修正 2012.7.1


 こちらもどうぞ
 海産生物濃縮係数
 ATOMICA




 DDTやPCBが桁違いに濃縮されやすいことが分かる。

 コロンビア川での生物濃縮は事実なのかも知れないが、事実ではないのかも知れない。出典を示すという当たり前のことをやっていないために全く取り上げる対象にならない。

 このような出所不明なデータを掲載して恐怖心を煽る広瀬隆という人物は一体何者なのだろう。

 彼は、以前にも、「原発事故が想定外であったと工作するために、気象庁は圧力をかけられてマグニチュードをM8.4からM9.0に数値をねつ造した」などというトンデモ記事を書いていた。
破局は避けられるか――福島原発事故の真相
ジャーナリスト 広瀬隆
http://diamond.jp/articles/-/11514

 詳細は他に譲りたいところだが、一応自然科学的におかしい部分の指摘をする。
1.速報値はデータが集まれば訂正されるのは当然のこと。
2.今回はこれまで気象庁がこれまで使ってきた気象庁マグニチュード[Mj]ではなく、国際標準で他の巨大地震と比較しやすいモーメントマグニチュード[Mw]にしたため値が大きくなった可能性がある。アメリカ地質調査所(USGS)もMw8.8からMw9.0に訂正しているので、気象庁が突出したデータを出していないのは明らか。
3.広瀬氏は他の地震の「加速度」が今回の地震の加速度より大きいので、今回の地震の方が大きいわけがないなどと言っているようだが、加速度はその場所の揺れの大きさであり震度に対応するものだ。震源から離れれば普通小さくなるので、地震の規模と結びつけられるものではない。こんなことは中学生が習うことだが、広瀬氏は知らないらしい。
4.もし原発の地震想定がM8.4であったとしても、それは気象庁マグニチュードでの値なので、今回の地震も気象庁マグニチュードで算出しないと比較できないのは当たり前のこと。

 というわけで、この広瀬隆なる人物、すくなくとも科学的知識,科学リテラシーはかなりあやしいと思えるのだが。


 勿論、放射性物質の生物濃縮について気を付けなければいけないことはこのブログでも主張してきた。だからといって出所不明なデータを並べたり、データをねつ造したりすることがあっていい訳がない。
 出典が明らかでないデータをツイッターやブログなどで広めるなどやめて頂きたいものだ。デマがはびこる典型だ。せめて出典をしらべてからやって欲しい。


 こんなものを授業で配ろうとしている理科教師がいるというのだから世も末だ。「出典は週刊朝日だ、週刊朝日が書いているのだから信じる」というのだから呆れて言葉もない。


追記
 1958年に書かれた論文中の生物濃縮データについては以下へ。
セシウム137による生物濃縮の例
追記終わり


関連エントリー
放射性物質の生物濃縮(ハンフォード原子力施設による被害)についてhttps://minkara.carview.co.jp/userid/441462/blog/22101827/

セシウム137による生物濃縮の例
https://minkara.carview.co.jp/userid/441462/blog/22089657/
Posted at 2011/04/15 00:32:58 | コメント(2) | トラックバック(0) | 放射性物質・放射線 | 日記

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