本日夕方、買い物の帰り、腹部右側に鈍い痛みが現れた。ここ1週間ほどお腹が張ったような感覚があり違和感を感じていたのだが、急激に痛みが激しくなり、『あ、これは尿路結石だ』と直感した。
実は20年前と10年前にも突然の激しい痛みを感じたことがあるのだ。2回とも週末の夜間で、救急車で病院へ行き尿路結石と判明した。
尿路結石は、もう激しく痛い。痛みで動けなくなり、脂汗がどっと出てエビのように体を折ってのたうち回って耐えるしかなくなる。
1回目は入院したのだが、その時は暇に耐えかね、ベッドの上で腹筋・背筋をしているうちに石が流れ退院となった。
2回目は当初何の痛みだか分からなかったのだが、ふと10年前を思い出し、腹筋・背筋・スクワットなどをして落とそうと努力してみた。しかし一向に痛みが引かないので耐えかねて救急車を呼んだあとでふっと楽になり、これで流れてしまっていた。病院で尿をとったら見事に真っ赤な血尿だった。
今回は、痛みの位置・広がり方が明らかに腎臓から膀胱近くまでの痛みと分かったので、まず間違いなく尿管に腎臓でできた結石がつまった結果の痛みだろうと想像できた。
さて、どうしたものか。
10年前にお世話になったとなり駅前の泌尿器・透析専門病院が、今は歩いて5分のところに移転してきている(私のために? (笑))ので、どうしてもと言うときにはここに。しかし、痛み止めの処方ぐらいしかしてくれない。
つまった石が出ないことには解決しないのだ。
そこで、
・腹筋・背筋(笑)
しかし、シュウ酸カルシウムのとげとげの結晶は引っかかってそう簡単には出ていかない。そもそも尿管は非常に細いのだ。
痛みを弱めないと兎に角辛い。そこで奇策を。
・ジョギングをしてみた!
痛覚を遮断するには痛み止め薬を使うか、自前の痛覚遮断物質を放出させるか。そう、エンドルフィンやエンケファリンと言ったいわゆる「脳内麻薬」である。マラソンなどの身体的ストレス下では脳内麻薬によって痛覚が弱まり、むしろ心地よさを感じるいわゆる『ランナーズ・ハイ』が起こることが知られている。
痛みをこらえながら実際走ってみると、まもなく痛みがなくなった。
これが脳内麻薬による物か、あるいは交感神経の興奮による腎臓の作用の低下によるものかは定かではないものの、とりあえず痛みは治まった。振動で石が落ちたことを期待しつつ家で安静にしたが、残念ながらまた痛みがぶり返した。
そこで、アテロームの手術の時もらったばかりの痛み止め、ロキソニン錠60mgを飲み、効き始めるまでに時間がかかることからもうひとまわり。今度は病院の前をとおって様子を覗いながら戻ってきた。当たり前だが夜間の病院は真っ暗で静まりかえっていた。
家に戻るとやはり痛みがぶり返す。そのうちまた激しい痛みが襲ってくる。
3連休で明日も病院は開かないし、取りあえずの対処してもらうために急患で診てもらった方がいいと考え、病院に電話し、診てもらった(受付・問診票記入、預かり金処理など事務対応は全て警備のアルソックが対応していた)。
歩いて行く途中で痛みが引いてしまった。
尿を取ったが、色が濃く潜血がありそうで、看護師が調べたところやはりあったようだ。
やがて医師が来て超音波診断装置で右の腎臓を見て、腎臓結石であると確認。下の写真はその時の物だ。エコー画像で素人がうかつなことは言えないが、腎盂に複数の結石があるように見える。

(単に確認のために見た画像をもらったので、左下の撮影位置のマークは実際の位置に合わせていない)
ロキソニンを飲んだことを伝えてあったが、それでいいとのこと。しかし、早く効くのは座薬なので、座薬を処方してくれた。3連休分だ。水をたくさん飲み、痛みがあれば座薬を使う事とのこと。そして連休明けの平日に外来に来るようにとのことだ。
とりあえず現在はロキソニンが効いたが、あるいはつまっていた石が取りあえず流れたかで今は痛くない。だが腎臓にはまだ結石があるので、これがまたつまる可能性がある。
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実はちょうど今週、授業で腎臓を扱っており、結石の経験を話したばかりだった。このあたりを教えるのは本当に久し振り、10年ぶりぐらいなのだ(生物専門でありながら、非生物教科か文系対象に植物や発生ばかりをやらされていた)
最初の結石の時、晴れて職場に戻ったら「えっ、もう出てきたの????」と生徒にえらい驚かれ、何故かと聞いたら「だってー、先生の膀胱が破裂したって聞いたよ!!」と。これだから人づての話は恐ろしい(笑) 一度なった人はまたなる可能性が高いからまたそのうちなるかもねと、そんな話もしたばかりだった。
その矢先に本当になるとは……。これは言霊かしらん。
まあいいや、また授業のネタが増えた。今の職場にいたら、次に人体を教えるのはまた10年後かもしれんが。
Posted at 2012/10/06 22:46:24 | |
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