2014年02月09日
自分自身は私立高校出身だが、公立の滑り止めで、学費は比較的安いにも関わらず随分親に嫌味を言われたものだ。
私の時代は私立は基本的に公立の滑り止めだという認識が一般的だった。
ただし、都内ではお金持ちの子女が通う私立学校が多く存在した。小学生当時目黒に住んでいたのだが、クラスで何人かはそういう私学へ進学していった。
時は流れ、広く私学ブームとなり、お金持ちの子女を受け入れてのんびりやっていた私学も偏差値の序列にしっかりと組み込まれていった。進学実績が芳しくないところははっきりと入学偏差値が下がっていった。だんだんとブームも少々鎮静化し、少子化と相まって定員割れの私学も増えている。
逆にブームにしっかりと乗り、偏差値が上昇していった学校もある。
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私学はどれぐらいあるのだろうか。Wikipediaによれば
私立中学校
日本全国 771校
東京都 188校
大阪府 65校
神奈川県 64校
兵庫県 41校
埼玉県 29校
広島県 28校
福岡県 27校
静岡県 27校
京都府 26校
千葉県 24校
私立高等学校
日本全国 1320校
東京都 237校
大阪府 95校
神奈川県 78校
福岡県 59校
愛知県 55校
千葉県 54校
北海道 53校
埼玉県 48校
静岡県 43校
広島県 36校
(2013年5月1日時点)
だそうだ。公立に比べれば遙かに少ないが、私立中学が狭い東京に188校もあるとは驚く。
自分が勤めた2校も、勤めるまで知らなかった。どちらも女子校(ただし最初の学校は一部共学化)だ。知りあいにはやたらに女子校に詳しいものもいたが、私はまったくと言っていいほど知らなかった。私学自体に興味がなかったせいもあるし、女子校は自分が通うわけでもないからそもそも知る機会が無かった。
千葉県の私学でも、自分が受験した2校のほかは2~3校ぐらいしか知らなかった。
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最近私学の名前を新たに知ることが増えたが、見ていると、偏差値が50を切る学校は定員割れが多く、経営が厳しいようだ。定員割れでもしっかり不合格を出して倍率が1.0より大きいところもあれば、ほぼ全入なところもある。
かつての人気校でもどんどん低迷しているところもある。
てこ入れのための改革がうまく行っているところもあれば、進学実績が上がっても教員に無理な負荷をかけた結果、教員の入れ替わりが激しくなってしまった学校もある。
少子化と私学ブームの鎮静化で、人気が低迷している私学の経営は厳しくなってきている。とある学校では生徒の減少に伴って専任も含めて教員数が減少していた。聞くところによれば、専任の退職時に講師で穴を埋めている学校も増えているのだとか。
かつてのようには生徒が集まらなくなった学校にも、元々のポジションにおける存在価値があったはずなのだが。
私学ブームで大きく利益を上げたのは、結局その火付け役である受験産業なのだろう。
私学は大手の塾に生徒を配分されているかのようにすら見える。
元々は私学に何の興味も無かった自分ではあるが、伝統校が流れに翻弄されてポジションを失っているのを見ると、なにやらもの悲しくも感じる。
Posted at 2014/02/09 21:57:22 | |
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