かなり気に入っている「僕だけがいない街」のネタバレ・考察ブログを読んでいる。
僕だけがいない街 .com
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アニメの先の話を知るためではあるが、若干変だなと思ったことがある。
加代を守れなかった後の二度目のリバイバルで悟は真犯人によって殺されかける。
車ごと川に沈められるが、たまたま通りがかった獣医にすぐに処置をされたことと、低温であったことで命を取り留めたとのこと。
(どうやって助けた? 気温1℃、水温4℃なので、救出に飛び込んだ人の命が危うい。)
それはいいとしても、
・集中治療室で治療を受けているが「植物状態」とされているのに、呼吸は人工呼吸であるとしている。
・医者はこれ以上の延命処置を中止しようと提案する。
というのはおかしい。
植物状態は通常大脳にダメージはあるが脳幹はダメージを受けていない状態を指すので、呼吸や循環、その他生命維持機能には問題がない。自発呼吸がないのなら脳死を宣告される可能性が高い。
脳死なら生命維持機能がダメージを負っているため、回復不可能。
https://www.jotnw.or.jp/studying/4-2.html
言葉の使い方か医者の描写を作者(あるいはブログ主)が間違っているのだろう。
植物状態ならそもそも延命処置は必要ない。状況は脳死としか考えられない。
脳死でも、医者が治療の中止を申し出ることはない(今の法律では同意のある臓器移植を除いて人工呼吸器を外せば殺人になる)。
植物状態を脳死と書き換えてみても、その後の回復が説明できない。
母親が脳死を納得できず15年間必死のケアを行ったことになるが(全く動かない人間のケアはものすごく大変。同じ姿勢で寝ていると褥瘡だらけになるので何度も体の向きを入れ替えなければならないし)、入院させていればものすごい費用がかかる(交通事故のケースを考えればトータルで数千万円から億単位)。その費用を母親は負担可能だったのか?
回復の可能性が否定されている中で、この負担を背負えるにはよほどの高収入が必要。もちろん年に直せば負担可能かも知れないが、元地方TV局アナウンサーでその後の職業は不明。生活ぶりからは収入は高いとは思いにくい。アナウンサーから報道局に転属したのならまだ分かるが。
報道局アナウンサーとあるが、報道専門チャンネルでもない限り、報道局がアナウンサーを抱えていることは普通ないのでは?(普通たどたどしく記者が喋る) ましてや地方局では考えにくい。多くの事件に関わってきたという設定なのだろうが、アナウンサーではなく記者にすれば違和感はなかった。しかし、収入については不明。
9年後、自発呼吸が急に戻ったとあるので、現実にそう言うことがあるかどうかは分からない(ネットの情報では、脳死と判定された後に自発呼吸が回復した例などがあるらしい)が、延髄の機能は生きていて、何らかの理由で機能していなかったことになり、脳死ではなかったことになる。
あえて解釈するなら、脳死と判定されたが、その後レアケースで回復したと言うことだが、9年も経って回復はちょっと考えがたい。
脳死を宣告するなら外部からの判断だけでなく脳波や画像診断で脳の壊死などは確認しているだろう。長期療養可能な病院に転院しているが、受け入れ時にも検査を行い診断をしているだろう。それで判定を誤るとは考えにくい。
創作物につまらないツッコミを書いてしまった。
リバイバル設定自体相当無理があるけれど、それを飲み込んでも、リバイバルしたりタイムラインが変わっても過去の記憶を保持し続けるのだが、本人の記憶は一体どこにしまわれているのかという謎は、誰も解き明かしてくれないだろう。
追記:
別作品で、スプリンクラーにライターを近づけて館内のスプリンクラーから一斉放水というシーンがあった。
創作物ではおなじみのシーンだけれど、実際のスプリンクラーは炎が接したスプリンクラーヘッドから放水するだけ。相当炎が上がらないと動作しないし、局所でしか放水しない。
開放型だと火災検知器が検知したり手動操作で区画に放水するけれど、工場とか売り場とか劇場などの一度に火が広がりやすいところにしか設置しない。
うちのマンションの駐車場は両方が設置してあったような。
Posted at 2016/02/13 16:57:25 | |
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