「ワインボトルはセーフ」宅配実験スタート
毎日新聞2016年4月11日 11時32分(最終更新 4月11日 13時18分)
小型無人機「ドローン」を利用した宅配サービスの実証実験が11日、千葉市の幕張新都心で始まった。国家戦略特区の規制緩和を活用した市と国、民間事業者の連携プロジェクトで、東京五輪・パラリンピックが開催される2020年までの実用化を目指す。物流コストや配達時間の削減などで近未来のライフスタイルを変えると期待される一方、安全面や制度面など実用化に課題も残る。 |
千葉市長が浮かれている、ドローンで配送実験の件。
もう少し書いてみる。
この件は以前から知ってはいたが、あまりのばかばかしさに「本気か?」と覚めた目で見ていた。こんなものを今の技術で実用になると思っているのは、中身も分からずコンピューターを無条件にあがめていた昔の中高齢者と同じ感覚の持ち主だけだろう。
WBSでは、ドローン配送の件を高齢化問題に結びつけて話をしている。
番組中、近辺の団地居住者が、古い団地にエレベーターがないという話をしているが、その団地でもリフォームでエレベーターをつけていたりする(数年前に見つけてびっくりした)。古い団地は土地に余裕があるので、結構リフォームの自由度が高い。
古い団地は空きだらけなので、低い階に移るようなこともできないことはない。ま、それはともかく。番組は、千葉市は高齢化し、古い団地は買い物にも行けず、階段の上り下りも大変で不便と印象づけていた。
そこでドローンという話の流れだ。
ドローンで宅配というのは、技術的にはいまのところかなり幻想に近い。自動で目的の所にたどり着けることと、実用になることとは雲泥の差がある。現状は単なる実験レベル。特に都市環境では、よほど条件がよくないと目的地への到着すら成立しない。
高齢化問題の解消につなげるというのは、かなり飛躍がある。
ドローンがとんできて、自分で歩いて確実に各戸に荷物が届けられるようになったら実用になるかも知れないが。
地方では、買い物がかなり困難で、距離と量の問題で宅配にもコストがかかりすぎる。費用が少なくすむならドローン配送は意味がある可能性がある。広い庭先に荷物を落とし、高齢者も平面移動だけだから負担は少ない。
都市の場合、例えドローンで運んだとしても集合住宅外の広い集積所にしか運べない。取りに行かねばならないなら、エレベーターがない云々がもろにかかってくる。これでは宅配を利用した方がいいに決まっている。なんのためのドローンか全く意味不明だ。
本来なら高齢者専用住宅を作り、構内配送システムを組み込んでしまった方が遙かに確実。それでなければ宅配で十分だ。なにしろ地方と違って集合しているし距離も短いから、宅配が困難と言うことはあり得ない。ドローンより遙かに確実。
千葉市ぐらいでは、地方と違って近隣にスーパーもコンビニもあり、スーパー等の宅配サービスも使える。注文の手間は同じなのに、わざわざ集積所に取りに行かねばならないドローン配送などなんのこっちゃである。
番組中、スーパーへ行くバスが1時間?に1本とか言っていたが、あれはあくまでスーパーの無料バスの話である。千葉市、特に湾岸部はそこまで過疎地帯ではない(もちろん本数では都内と比ぶべくもないが)。内陸部の住宅街、団地はかなり高齢化しているが、そこそこ買い物できる環境がある。
**
前に地元で話を聞いたとき、市長は自動運転バスを走らせるとか言っていたが、テクノロジーへの過信というか、なんか感覚がおかしい気がする。
日本の極めて複雑な道路交通環境で、分離せずに事故なく自動運転ができるかどうかというのは、全く実証のない話。それなのに吹き込まれた通りに、具体的年数を上げてそれをすぐにも実用化できるようなことを言ってしまうので、この人本当に大丈夫か?と思った。確かNTTコミュ出身だが、経済出身なので技術面は分かっていない可能性大。経済の人は、新技術をすぐに金勘定に入れたがる。
Googleの自動走行車も、先日判断ミスで事故を起こした。
アイサイト等も誤作動で急ブレーキをかけるので、事故を誘発しかねなかった例が報告されている。現実はかなり複雑なので、想定外がまま起こるのだ。
初心者マークに対するのと同じように、意図的に自動走行車にプレッシャーをかけようとするものも当然出てくるだろう。レーン分けもせずに安全に走行させるのは、簡単な話ではない。千葉市の道路にはレーン分けができるほど余裕がある道路は少ない。道路が広い湾岸地区とて極めて限られる。
そもそもなぜ有人ではなく無人なのか? 雇用を減らして導入するメリットは何か?
市長は新しい試みに名乗りを上げたがっている様子が非常に強いが、本当にだいじょうぶなん? 以前はカジノの誘致をしたがっていたが、地元の住民はほとんど歓迎してなかったし。
そんなことより、公民館の住民管理の件、きちんと落とし前をつけて欲しいものだ。担当課が当初と全く違う内容にし、3つの法律違反を犯して住民を最低賃金に満たない低賃金労働力として利用しようするでたらめな提案をした事実を放置するつもりじゃないだろうな? 市長のマニフェストなのだから、当然総括があるものと思うが、課はこれまで通り誤魔化し報告しかしないだろうし以前のように、住民が拒否したかのような作文がされ、提案自体は闇に葬られるのだろう。
Posted at 2016/04/12 10:14:05 | |
トラックバック(0) |
ひとりごと | 日記