2016年04月18日
NHKを見ていて、
「M7クラスの地震であるから、更に震源域が西に広がっていくことは考えにくい」
という説明をしていた。
これを非常に奇妙に思う。
そもそもが海溝部のプレートの沈み込みなどで非常に大きな力が陸側の地殻にかかり、それによって限界を超えたことで地殻に割れが生じる。これが断層であり、その時地震が生じる。
今回の地震の規模がそれほど大きくないことと、地殻全体に大きな歪みが生じていることは別のことだ。地殻の歪みの結果が現れるのが断層による地震であり、大きな歪みがある限り他の場所でも大地震は起こりうる。今回震源域が拡大したのはまさに大きな歪みが次々に解消していった結果である。
今回M7クラスだから他に波及しないというのは、明らかに因果を間違った説明であろう。
本震と前震に妙にこだわることも含め、地震が結果ではなく原因であるというとらえ方に基づく説明は、非常に奇妙に感じる。それが通用するのは、まさに震源周囲だけで、かなり微視的な見方である。
このとらえ方をする限り、本震がすべての原因であるという説明をし続けることになる。それにとらわれると、冒頭の説明しかできなくなってしまう。
これでは過去中央構造線に沿って大きな範囲で生じた誘発地震を全く説明できない。
地震学の中心の人たちはこんなとらえ方しかしていないのだろうか。関東フラグメントを認めようとしない人たちならそうなのかも知れない。
3.11の海溝型地震なら、巨大なプレートの歪みの開放によって異なる方向への力のかかり方が生じて各地で断層型の地震が起きたわけだが、この場合、微視的な見方ではM9の地震だから影響が大きいという言い方はできる。
これも蓄積した巨大な歪みがすべての原因だ。M9はその歪みの解消の結果である。
Posted at 2016/04/19 00:13:20 | |
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