ケルヒャーの高圧洗浄機は、中を開けてみれば明らかに問題だらけ。
何しろ、ヒューズすら入っていない(注1)。
スイッチの接点は容量不足で、モーターの誘導電流を受け止めきれず、焼損する。
そこで、十分な容量を持つリレーを噛ませることで、信頼性を上げることにした。
ただ、1300Wのモーターを動かすための配線、誘導負荷の突入電流に耐えられるリレーの選定、防水など、課題が多かった。直流コントロールのリレーしか対応できるものがなく、直流電源を用意する必要もあった。
取りあえず部品がそろったので仮に組み立ててみた。
当たり前と言えば当たり前だが、本体スイッチをオンオフするときちんとリレーが動作してモーターが動き、圧力がかかるとオフになり、ガンのトリガーを引けばモーターが動いて放水する。
純正だと何度もオンオフするうちに接点が焼き付いてしまう。その恐怖と戦いながら使用する必要がなくなると思うと、本当に心が軽くなる。
こいつは部品取りジャンクとして手に入れた物なので、ボディがひどく紫外線焼けしている。色を塗ってやらねばならないだろう。
実はまだリレー保護のバリスタを入れてないので入れてやらなければならない。
追記:
モーターは1300Wなので、大きめの掃除機レベルの消費電力だ。昔は家庭用掃除機にACコントロールのリレーが使われていたようだが、今はロジックレベルからのDC制御になっていて、部品としても見かけなくなっているようだ。
DC入力だとDC電源をわざわざ用意してやらなければならないので、面倒だしスペースもとってしまう。
安定化しないまでも、全波整流+コンデンサー平滑ぐらいはやってリップルはとってやらないと、接点にとってよくないようだし。ACアダプターを使うのが安くてコンパクト。
追記:
ネットをググると、ケルヒャーのスイッチ焼損問題はよく取りあげられているが、ケルヒャーが部品を供給しておらず(海外ディーラーからユニットアセンブリを輸入するしかない)、代わりになるスイッチも見当たらないので、接点を磨いたり、接点にハンダをもったりする程度の補修しか見当たらない。
注1:
説明書を読むと、長時間運転で過熱すると止まるようなことが書いてあるので、モーター内に自動復帰式の温度ヒューズ(サーマルプロテクター)は入っていると思われる。しかし、回路全体に対する遮断安全装置はない。
Posted at 2020/01/24 00:06:00 | |
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