原発の時はまだ各地の放射線量測定とアメダスのデータから状況が把握でき、基地の研究から考えることができたが、今回の感染症については当初から日本の基礎データが全く信用できず、そこから演繹して精密な予想をすることなど不可能だった。なので自分は一切そうした演算に基づく予想をしていない。
あくまで既知の感染症の広がり方、海外の状況と日本の現状から大づかみな予測をするしかできない。
海外でのデータを日本に当てはめて大づかみな予想をしている人はいるので、それを参考にする程度だ。
二月中にはいずれ日本でも大流行が起こるだろうと考えていたし、経済的に密接な中国での大流行で、すでに国内感染者が出ている以上、SARSの時のようなラッキーを期待することは無理があると思っていた。
一部の信頼できる人たちが同様の予測をし、それに備えた動きをはじめていた。
***
SARS-Co-V2の感染は、中国での例から、症状が現れなかったり、心臓や神経系のみに症状を起こすものがあることが早くから言われてきた。
日本では検査対象を武漢、湖北省しばりで、重症の症状が現れているもののみにしぼり続けていたから、他のルート、不顕、軽症の相当な数の感染者が国内におり、感染を広げていたと考えて間違いなさそうに見える。
ましてや、中国で大流行している時期に、
中国からの観光客をこれまで通り政府をあげて歓迎していたというとんでもない失態すらある(
2020年1月訪日客数1.1%減の266 万1000人)。政府はCOVID-19を完全になめきっていた。
日本においては公的検査そのものが非常に少ないが、PCR検査自体は難しくはないので、病院や民間検査機関でも独自に行っていたはずだ。それによって医療従事者の感染が判明したが病院閉鎖を避けるために内々に処理されたという話も早くから出ていた。そうしたものはおそらく野放しになっている感染者が何らかの理由で医療を受けに来て(肺炎症状や風邪症状とは限らない)接触したためだと思われる。
知らぬ間に医療従事者の感染が起こり、重症にならないうちはそれが把握されず、院内感染が広がっている。感染ルートが終えているものは感染の一部に過ぎないのは、感染ルートの多様性から構造的に明らかだ。今になって「感染ルートが追えないものが増えてきた」なんてとんでもない。既知のルート以外を調査から除外してきたから当然のことだ。
こんなことも皆遙か前から分かっていたことで、感染爆発が日本で起こるのも当然のことなのだ。
暗数になっていた部分をカウントできれば、日本における陽性者の増加も他国同様であった可能性があり、今後の状況は、もともと医療の余力が低い上に国としての対処があまりに他人事のような日本では、イタリア、スペイン、NYを上回る悲惨な状況になっても何の不思議もない。
特に、東京は真っ先に地獄をみることになりかねず、そこから飛び火して地方に次々へと拡大するだろう。今後1ヶ月は状況の好転の兆しすら見えないかも知れない。
***
私の周辺(一応理系で生物系出身)にも、コロナウイルスは風邪のウイルスで軽症がほとんどだとか、高齢者はインフルエンザでも死ぬのだから特に特別なことではないとか、そうしたことを吹聴する者がいた。半端な知識を持つ情弱は本当に困る。この人には海外の情報などほとんどは行っていなかった。
リアルタイムに広い情報網から判断データを仕入れていることがいかに重要かを痛感する。
データに基づかず思いこみを唱え続けた村○璃○のような有害な自称専門家の言うことを真に受けて自分でデータを集めようとしないのは非常に危険だ。
追記:
うちのマンション駐車場でも、3月に入って駐車場から消えた車がある。家族で実家など地方へ避難しているのかも知れない。
ただ、そうした避難者が感染を広げてきた事実もあるので、移動の制限が重要なのだ。
感染症によるパニック映画の定番状況が重なる。
Posted at 2020/04/05 11:19:15 | |
トラックバック(0) | 日記